プロキシサーバーとは?仕組みやメリット・デメリットを詳しく解説!
2022/9/12
プロキシサーバーを利用すれば、インターネット上の脅威に対して対策することができます。セキュリティを万全にするためにもプロキシを利用することはメリットが大きいと言えるでしょう。今回は、こうしたプロキシサーバーについて詳しく解説していきます。
Contents
- プロキシサーバーとは
- プロキシサーバーの概要
- プロキシサーバーの仕組み
- WEBプロキシサーバーの種類
- フォワードプロキシ
- キャッシュサーバー
- 透過型プロキシ
- リバースプロキシ
- プロキシサーバーのメリット・デメリット
- メリット
- 匿名性が確保できる
- プロキシサーバー上にアクセス記録が残る
- セキュリティ対策の役割も果たしてくれる
- サーバーの負担を分散できる
- デメリット
- 不正サイトへ誘導される可能性がある
- 接続履歴を見られる・情報が盗まれる可能性がある
- プロキシサーバーを利用する時の確認事項
- 安全なプロキシサーバーを利用する
- 認証設定を有効化しておく
- プロキシサーバーをうまく活用できるようにしておこう
プロキシサーバーとは
プロキシサーバーを導入することによって、インターネット上で起こる様々なトラブルに対策することが可能です。
プロキシサーバーの概要
また、キャッシュと呼ばれる機能も備わっており、過去に閲覧したWebサイトのデータを一時的に保存しておくことが可能です。
たとえば、複数のユーザーが同時にWebサイトへアクセスしたい場合でも、プロキシサーバーが一時的に保存しているキャッシュを返すことで、サイト表示の遅延を防ぐことができます。
ほかにも、有害なサイトなどを閲覧できないようにするフィルタリング機能や、ユーザーが海外のサイトにアクセスした際に自動的に翻訳してくれる機能なども備わっており、用途に応じて幅広く活用されているのです。
プロキシサーバーの仕組み
社内LAN内にあるクライアントマシンが外部のWEBサーバーにアクセスする際にはこのプロキシサーバーへ通信が行われ、受信したプロキシサーバーが外部のWEBサーバーへ通信を行うのです。
外部のWEBサーバーからリプライが来ると、そのままクライアントマシンに送信するのではなく、一度プロキシサーバーで受信し、その後にクライアントマシンへ送信する流れになります。
このように、プロキシサーバーはクライアントマシン目線から見れば外部のWEBサーバーのように振る舞っており、その反対に外部WEBサーバーの視点ではクライアントマシンのように振舞う仕組みになっているのです。
そうすることで、匿名性の確保やサーバー負担の軽減などを行うことが可能になります。
WEBプロキシサーバーの種類
WEBプロキシサーバーの種類 |
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・フォワードプロキシ |
・キャッシュサーバー |
・透過型プロキシ |
・リバースプロキシ |
フォワードプロキシ
リクエストを受けたWebサイト側のサーバーでは、プロキシ側の情報しか表示されません。そのため、アクセスしたい端末のIPアドレスを隠すことが可能です。
また、一部の端末が不正サイトへアクセスしようとしている場合に、プロキシ側でブロックすることができます。
キャッシュサーバー
端末からのリクエストがあったときにキャッシュ上に保存している情報を返します。
これにより、一度にたくさんのリクエストがあった場合でもインターネット上のサーバーに対する負担を軽くしたり、接続にかかる時間を短縮することが可能です。
キャッシュサーバーを設置し、大容量のコンテンツや大量のアクセスでも効率的に配信するためのネットワークをCDN(コンテンツデリバリーネットワーク)と呼びます。CDNはゲームや音楽、映画など、幅広いコンテンツにおいて高速に配信するために活用されています。
透過型プロキシ
そのため、端末側でプロキシの設定をする必要がないのが透過型プロキシの特徴と言えるでしょう。
リバースプロキシ
そのため、リバースプロキシは「逆プロキシ」と呼ばれることもあり、外部のネットワーク通信をフロントで受け付けることによって不正なアクセスを防止する役割を担っています。
この他にも、リバースプロキシにはキャッシュを保持してWebサーバーの負担を軽減する役割もあり、設定によっては特定のアドレスだけアクセスできるようにすることも可能です。
このように、リバースプロキシを活用することによって不正なアクセスを防止することができます。
プロキシサーバーのメリット・デメリット
プロキシサーバーを利用する際には、メリットとデメリットの両方を理解した上で効果的に活用することが大切になるでしょう。以下ではプロキシサーバーのメリット・デメリットを具体的に解説していきます。
メリット
匿名性が確保できる
これにより個人のIPアドレスが特定されにくくなり、サイバー犯罪の攻撃対象となったり、悪用される危険性を未然に防止することができるのです。
このように、インターネット上に存在するさまざまな脅威から身を守るためにも、プロキシサーバーは有効であると言えるでしょう。
プロキシサーバー上にアクセス記録が残る
たとえば、企業で使用する場合、「誰がどのようなサイトを閲覧したのか」「不正サイトにアクセスしていないか」などの情報を確認することができます。
万が一サイバー攻撃などを受けた場合にもアクセス情報を解析することによって、適切に対処することが可能です。
セキュリティ対策の役割も果たしてくれる
たとえば、端末から機密情報を外部へ送信しようとしているのをストップしたり、不正サイトにアクセスしようとしているのをブロックしたりすることが可能です。
また、外部からのサイバー攻撃をブロックすることもできます。
外部からの攻撃でウイルスに感染してしまえば、個人情報の流出やさまざまなトラブルにつながる可能性があります。個人情報の流出は、企業であれば顧客の信頼を一瞬で失ってしまうことにもなりかねません。
ウイルス対策をおこなうことで、社内ネットワークへのウイルスの侵入を未然に防ぎ、社内のネットワークの安全性を向上させることができます。
サーバーの負担を分散できる
プロキシサーバーにキャッシュが残っていると、Webサーバーにリクエストを送信しなくても、端末へ素早く情報を返すことができます。
また、特定のサイトへアクセスが集中しないよう、複数のサーバーへ振り分けることができる「ロードバランシング」という機能を持たせることも可能です。
このような機能によってネットワークやサーバーの負担を軽減させることができ、通信速度を向上させる効果もあります。
ただし、アクセスしたユーザーの情報や状況などに応じて、表示される内容が異なる「動的ページ」では一般的にキャッシュとして保存するのが難しいとされています。
デメリット
不正サイトへ誘導される可能性がある
たとえば、偽サイトやフィッシング詐欺などのサイトへ誘導してしまうなどがあげられます。
そのようなサイトを閲覧すると、個人情報が抜き取られたり、詐欺に遭うなどの被害をもたらしてしまうのです。
接続履歴を見られる・情報が盗まれる可能性がある
たとえば、個人情報の漏洩や迷惑メールを送りつけられるといったトラブルに発展する可能性があります。
そのため、利用する際にはサーバーだけではなく、アクセス先のセキュリティ対策がしっかり行われているかどうかについてもよく確認しておくようにしましょう。
プロキシサーバーを利用する時の確認事項
安全なプロキシサーバーを利用する
無料で利用できる公開プロキシサーバーもありますが、信頼性が不明なサーバーは、サイバー攻撃の被害に遭遇する可能性も高くなります。
認証設定を有効化しておく
もし、有効化を怠ると、誰でもアクセスできる状態になってしまうのです。
不特定多数が利用できるプロキシサーバーはリスクが高く、ウイルスの感染や、個人情報の漏洩、サイバー犯罪のアクセス経路に利用されてしまうといった危険性があります。
プロキシサーバーをうまく活用できるようにしておこう
ただし、プロキシサーバー上に残っているログに不正アクセスされ、情報が盗み取られるといった危険性も潜んでいます。
プロキシサーバーを利用する際にはこれらのメリット・デメリットをよく理解した上で、信頼性の低いプロキシサーバーは使わないようにするなどの対策をしていくことが大切です。