オンライン本人確認のLiquidと行政サービスのデジタル化実績を有するJAPANDXが、顔認証でデジタルデバイド解消につなげる自治体向けスーパーアプリの開発で協業

~スマホを持たない人でも「行かない市役所」「書かない窓口」が利用しやすく~

ELEMENTSグループの株式会社Liquidと、エルテスグループの株式会社JAPANDXは、この度、顔認証と家族登録機能が特徴のデジタルIDウォレット「PASS」と、JAPANDXが提供する住民総合ポータルアプリ「DX-Pand」を組み合わせた、子どもから高齢者まで誰にとっても使いやすい全世代型の自治体向けスーパーアプリの開発で協業することを発表する。これまでスマホを持っていない、もしくは操作が苦手な人も、電子申請などの「行かない市役所」や窓口での手続き時に申請書作成の負担を軽減する「書かない窓口」などの実現で、「誰一人取り残されない」社会を目指す。

■背景

Liquidは、独自の生体認証技術を活用したオンライン本人確認(eKYC)サービスを提供し、累計5,000万件以上の利用実績を持ち、eKYC市場において5年連続シェアNo.1※1を獲得している。この技術を応用し、自分自身に関するあらゆる情報をスマートフォンで一元管理できるデジタルIDウォレットアプリ「PASS」も提供する。「PASS」は、デジタル田園都市国家構想※2の取り組みと親和性が高く、子どもから高齢者まで使いやすい仕組みで、誰でもデジタルの恩恵を得られるようにすることで「誰一人取り残されない」DXの実現が可能である。「PASS」によるスマートシティ化支援の先行事例として、マイナンバーカードによる公的個人認証と顔認証を活用し、避難所や自治体が運営する施設を顔認証で受付、利用できる仕組みを構築している。これらを背景にELEMENTSグループで日本スタートアップ大賞2024※3で総務大臣賞を受賞している。

JAPANDXは、「安全なデジタル社会をつくり、日本を前進させ続ける」をミッションに掲げる株式会社エルテスのDX推進を担う子会社として設立され、「デジタルを活用した人に優しい社会への変革」をテーマに掲げている。既に12自治体との包括連携協定締結の実績などを持ち、住民総合ポータルアプリ「DX-Pand」(デクスパンド)の導入などを通じて、デジタルを活用した行政と住民の双方向コミュニケーションの実現に向けた住民目線に立った自治体領域のDX化を推進している。

近年、自治体での行政サービスのデジタル化は住民ニーズ(利便性の向上)および職員ニーズ(人手不足解消や職場環境の改善)の両観点から重要性が増しており、全国の自治体で取り組みの検討や実装が進んでいる。その取り組みの一つに、自治体向けスーパーアプリの導入があり、「書かない窓口」や「行かない市役所」といった行政サービスのデジタル化が推進されている。「書かない窓口」や「行かない市役所」を実現する「DX-Pand」と、顔認証でスマホを所有せずともさまざまなサービスを“顔パス”で受付、利用できるようにする「PASS」を組み合わせることで、デジタル化の恩恵からこぼれやすい子どもや高齢者でも使える全世代型の自治体向けスーパーアプリの開発に至った。

■ 顔認証を活用した「誰一人取り残されない」自治体向けスーパーアプリについて

顔認証や家族登録機能を活用し、スマホを持っていないもしくは操作が苦手な方でも、家族や自治体職員の支援を受け、デジタル行政サービスの利便性を享受できる点が特徴である。これにより情報通信技術を利用できる人と利用できない人との間に生じる格差を示すデジタルデバイド対策を推進する。

《スマホを持たない人でも利用できるアプリの登録、予約申請について》

初回のアプリ登録時は、以下のいずれかの方法で、マイナンバーカードによる公的個人認証などで本人確認し、顔情報などを登録することでアカウントを登録する。その後の行政手続きなどの予約申請においては、顔認証で手続きをする人が登録者本人かを都度確認(当人認証)する。これによりユーザーは、いつでもどこでも手続きができ、市役所に行かなくても行政サービスを受けたり、窓口での手続き時に申請書作成の負担を軽減したりすることが可能となる。また自治体側にとっても業務効率化と窓口混雑の緩和につながるメリットがある。
登録方法
①スマートフォンあり
自身のスマートフォンより登録
②スマートフォンなし(家族は所持)
スマホを持っている家族のアカウントに情報を紐づけることで登録可能
③世帯にスマートフォンなし、所持しているが不慣れ
公民館に認証端末と職員による代理登録・申請用のアプリをインストールした端末を設置し、誰でも登録できる仕組みを提供。移動困難者が多い地域では、MaaS等を活用した移動公民館等の導入も予定。代理登録・申請用のアプリは、非公開アプリとして職員端末に限定配布する想定。

《“顔”を本人確認書類や資格証の代わりにできるユースケースの適用例》

自治体が発行したデジタル資格証をアプリに保管し、顔認証で各種証明ができるようにする。これにより、オンライン申請書類の無人発行システム、セルフ図書貸出、公共施設や避難所、また検診やワクチン接種など自治体で提供するサービスや施設での顔認証受付が利用者の世代問わず可能となる。また顔認証だけでなくスマホ受付にも対応する。
※1 ITR「ITR Market View:アイデンティティ・アクセス管理/個人認証型セキュリティ市場2024」eKYC市場:ベンダー別売上金額シェア(2019年度~2023年度予測)
※2 デジタル田園都市国家構想とは、「デジタル実装を通じて地方が抱える課題を解決し、誰一人取り残されずすべての人がデジタル化のメリットを享受できる心豊かな暮らしを実現する」構想。

(出典 内閣官房デジタル田園都市国家構想実現会議事務局 https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digitaldenen/index.html)
※3 日本スタートアップ大賞とは、次世代のロールモデルとなるような、インパクトのある新事業を創出した起業家やスタートアップを表彰し称える制度。経済産業省、農林水産省、文部科学省、厚生労働省、国土交通省、総務省が広く募集をかけて、有識者等で構成される審査委員会において受賞者を決定。

(出典 経済産業省 https://www.meti.go.jp/press/2024/07/20240722003/20240722003.html

■「PASS」について

「PASS」は、氏名や住所、生年月日、経歴、資格、決済、資産、健康情報などの自分自身に関するあらゆる情報をスマートフォンで一元管理できるようにするデジタルIDウォレットアプリだ。ユーザーは「PASS」を導入することで、個人情報の一元管理に加え、様々なサービスと連携しサービスごとに情報登録する手間、本人確認を行う手間を削減することができる。事業者に対して情報の提供有無をいつでも選びなおすこともできる。例えば、年齢確認が必要な商品購入において、年齢情報のみを事業者に連携し、それ以外の情報は連携しないといったことだ。また、当社が強みを有する顔認証技術により、顔をIDの代わりにすることもでき、スマートフォンに不慣れな方でも利用しやすい仕組みを実現する。今後、政府のデジタル認証アプリとも連携予定だ。
出典元:プレスリリース

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