阪急阪神ホールディングス、ウェルビーイング阪急阪神、おいしい健康、日立製作所の4社がシニア層に向けてデジタル×リアルで食事・運動を支援するサービスの実証をします
2024/9/13
経済産業省「日常生活におけるPHRを活用したユースケース創出に向けた実証調査事業」に採択されました
本実証では、2024年10月~12月の間、60歳以上のシニア層を対象とし、日々の健康データおよび介護現場における担当者間の情報連携等のPHRデータについて、各種アプリ※2を通じて集める。集めたデータをもとに、健康状態に応じた料理レシピの提案や健康イベント、デイサービス、食品宅配、運動支援サービス等のリアルサービスを併せて提供し、シニアの健康行動の継続と消費促進効果、それに伴う事業者のサービスの向上や経済効果の創出力を検証・評価する。
■実証を行う背景について
■実証のめざす成果について
■実証の内容について
健康に不安のあるシニア層に、デイサービス等のリアルの場で「いきいき羅針盤」や「おいしい健康」、「ハートノート」などのPHRアプリをダウンロードしてもらい、その使い方のサポートを行う。
2. PHRデータを活用し、リアルなサービスを提供
アプリで収集したPHRデータを活用し、個人にあわせたウェルネスプログラムや食材セットの宅配等、運動・食事支援を提供する。
3. PHRデータを確認しながら健康アドバイスを提供
リアル及びオンラインで開催する健康イベントで、管理栄養士や理学療法士等の専門家から健康アドバイスの提供を受けることができる。また、必要があれば医師の診察を受けることもできる。このように、デジタルとリアルのサービスを受けながら、運動や食事等の健康行動を継続させることで、QOLの維持向上につながるかどうか、またサービスを提供する事業者等においては、新たなサービスや利用者の拡大につながるかどうかを検証する。そして、健康な生活への行動変容や継続、ヘルスリテラシーの向上に加え、経済効果も生み出す好循環モデル・エコシステムの構築に取り組む。
■実証の対象者とアプローチ方法について
「働くシニア層」と「フレイル※4予防・介護予防層」の中で、以下のような課題を持つ方。
(1)働くシニア層(60歳~75歳)
- 家族のためにも自身の老後のためにも、まだしばらくは元気に働き続けたい
- 運動や食事改善の必要性は感じていても、仕事もある中で何をすればよいのかわからない
(2)フレイル予防・介護予防層(70歳以上)
- 症状を悪化させ、要介護にはなりたくない。家族には迷惑をかけたくない
- 運動の機会がなく、食事をどう改善すべきかわからない
- スマホアプリが使いこなせるか不安、継続利用は難しい
2. アプローチ方法
ターゲット層に合わせて以下のアプローチを行う。
(1)働くシニア層
日々のバイタルや活動量等を記録するPHRアプリ「いきいき羅針盤」(提供元:阪急阪神HD)および食事管理やレシピを検索するアプリ「おいしい健康」(提供元:おいしい健康)を利用し、適切な運動や食事に配慮した生活をサポートする。併せて、オンラインでのプログラムにより、健康状態や嗜好にあわせた健康知識や料理教室、ウェルネスプログラム(心と体の健康づくりに向けた体操やヨガ等の体を動かすプログラム)等を提供し、健康な生活の継続を図る。
(2)フレイル予防・介護予防層
「いきいき羅針盤」と「おいしい健康」に加えて、関係する医療・介護事業者間で日々の生活・介護情報を共有するサービス「阪急阪神みなとわ」(提供元:阪急阪神HD、WB阪急阪神、日立社会情報サービス)を利用し、医療・介護事業者による見守りのなかで、適切な運動や食事を自ら意識し実践するサポートを行う。また、「おいしい健康」の料理レシピに合わせて食材セットを宅配する「阪急キッチンエール」(提供元:阪急キッチンエール関西)のサービスや「はんしんいきいきデイサービス」の施設(運営:WB阪急阪神)でのウェルネスプログラム、アプリ導入支援等のサポートにより、継続的な利用につなげるモチベーションの維持・向上を図る。
※2 PHRアプリ:PHRとはPersonal Health Recordの略称で、健康・医療・介護に関する患者の情報を総合的に取集し、活用できるアプリのことをいう。阪急阪神HDではこうした機能を有するアプリとして「からだサポートアプリ『いきいき羅針盤』」を運営 https://healthcare.hankyu-hanshin.co.jp/info/15159/
※3 厚生労働省「2040年を見据えた社会保障の将来見通し(議論の素材)」より
※4 フレイル:健康な状態と要介護状態の中間の段階のこと