医療スタートアップのメドリング、ASEANクリニックM&Aプラットフォーム「MEDi Deals」をリリース

~日系医療機関の海外展開を支援~

MRT株式会社のグループ会社で、ASEANにおいて医療DXサービスを展開するメドリング株式会社は、ASEANにおけるクリニックのM&A情報を集約したプラットフォーム「MEDi Deals」を新たにリリースし、M&A仲介業務を開始した。従前から展開している新規開業支援や開業後のIT環境構築、人材採用支援と合わせて、日系医療機関の海外展開をMRTとともにワンストップで支援する。
MEDi Deals:https://buyer.medideals.vn/jp/

■背景

医療インフラが十分整っていないASEAN諸国において、医療機関の経営規模拡大や経営の健全化に向けた医療資源の効率化といった目的によるM&Aが増加している。メドリングがASEANクリニックの医療DXを支援する中、ASEANクリニックからM&Aについての相談を受ける機会が増加しており、このような傾向を捉えている。近年ASEANでは、目覚ましい発展に伴う医療ニーズの高まりにあわせて医療機関も増加しており、例えばインドネシアにおいては、民間が運営するクリニック数が年間27%増加している※1。今後も発展を続けるASEANでは、増加した医療機関の経営効率化や大手法人による経営統合、グループ拡大、また、日本と同様に高齢化が始まっている国での医師の高齢化、後継者問題による承継対策としてなど、さまざまな目的でのM&Aが予想される。こうした時流を見据えて、海外の医療機関によるASEAN諸国への進出が相次いでいる。

そのような中、メドリングが提供する電子カルテ「MEDi」は、現在ではベトナム・インドネシア・カンボジアの3か国で100以上ものユーザー数を獲得し、今後も医療機関のネットワークの拡大を目指している。このネットワークをベースとして、ASEANにおけるクリニックのM&A情報を集約したプラットフォーム「MEDi Deals」を新たにリリースした。
またMRTは、日本においての医療プラットフォームや医療DXの展開に加え、クリニック開業やM&A支援もグループ会社を通じて提供している。同社が保有する日系医療機関ネットワークを活用して、「MEDi Deals」の国内における浸透を担う。
※1 引用:インドネシア保健省「インドネシアの健康プロフィール」【2022年】【2023年】より算出

■サービス概要

メドリングは、医療ヘルスケア領域に特化し、日本とASEAN間のクロスボーダーM&A/投資仲介を実施している。具体的には、ASEANの医療施設・ヘルスケア関連企業と日本の医療関連企業との仲介役として、M&Aや資本提携による事業拡大を支援する。

提供サービス

・コンサルティングサービス
デューデリジェンスやバリュエーション算定などにおいて、十分な情報に基づきM&Aの意思決定を支援する。買収候補先とのシナジーを最大化し、同時にリスクを最小化することで、M&Aによる戦略目標の達成を支援する。
・統合支援
海外企業の買収後の統合には困難を伴うのが現状である。メドリングが展開するクラウド電子カルテ「MEDi」、MRTグループが提供する医療従事者の採用に向けたサービスなどを使用したオールインワンソリューション等を活用し、買収先との業務双方を効率化するなど、企業買収後の運営体制全体の立ち上げや、統合の支援を行う。
・人事アドバイス
従業員とのコミュニケーション、研修プログラム、福利厚生の調和を管理することで、統合を支援する。
メドリングを通じてわかさクリニックグループ(東京・埼玉・千葉)がM&Aをし、運営しているTOKYO VACCINE CENTER(ベトナム・ハノイ市)

メドリングを通じてわかさクリニックグループ(東京・埼玉・千葉)がM&Aをし、運営しているTOKYO VACCINE CENTER(ベトナム・ハノイ市)

出典元:プレスリリース

■今後の展望

MRTグループは、MRTが日本で展開する医療プラットフォーム・医療DXと、メドリングがベトナム・インドネシアで展開する医療DXを融合して、今後ますます発展することが見込まれる両国を皮切りに、ASEAN No.1の医療DX・医療人材プラットフォームの構築を目指し、ASEAN諸国の医療・ヘルスケアにおける社会課題の解決、および健康向上に貢献していく。

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