ランサーズ、フリーランスが「2024年必要とされたスキルランキング」をフリーランスの日に発表
2024/12/17
~生成AIが変えるスキル市場、注目される新規事業とSNSマーケティング~
■2024年必要とされたスキルランキング
圧倒的な成長を遂げ、1位に輝いた「AI・機械学習・ChatGPT」は、企業が生成AIを積極的に活用する動きを表している。AI技術の進化に伴い、企業の業務効率化やマーケティング施策がさらに強化され、生成AIのシステム開発や活用コンサルティングといった新たなスキルの需要が急増した。
さらに、昨年ランク外だった「編集・校正」がランクインした背景には、生成AIを活用して作成された文章のブラッシュアップ需要があると考えられる。生成AIの普及が進む中で、AI技術と人間のスキルを融合した新しい需要が形成されていることがうかがえる。
▼“アフターコロナ” - 事業戦略スキルの需要
“アフターコロナ”の影響で生活や働き方が変化し、新規事業や事業改革への企業の関心が高まっている。この流れを受け、事業戦略を支援する「企画・PR」や「コンサルティング」が上位にランクインした。ブランド価値の向上やターゲティング強化に注力する企業が増加していることが見受けられる。
また、事業の認知拡大や販路拡大を支援する「看板・地図・インフォグラフィック」や「ECサイト構築・運用」が新たにランクインしたことも、新規事業の需要拡大が背景にあると考えられる。
▼営業スキル - 今後の需要
「営業代行・インサイドセールス」や「セールス・ビジネスサポート」は、2023年から継続的な需要が見られるものの、前年比で順位を下げた。しかし、新規事業のニーズが高まる中、営業スキルは事業拡大を支える基盤として引き続き多くの業界で必要とされ、その需要は今後も一定の水準を維持すると考えられる。今後、新規事業が拡大するにつれ、営業支援の重要性はさらに高まることが期待される。
※調査方法
『Lancers』内で2023年と2024年の発注者の依頼数をカテゴリ毎に抽出し、前年比を算出。(期間は各年1月1日〜11月30日とする)
※「営業代行・インサイドセールス」のスキル表記は、「営業」から「営業代行・インサイドセールス」に表記を『Lancers』上において2024年に変更した。
■2024年の検索キーワードランキング
スキルランキングで1位となった「AI・機械学習・ChatGPT」に関連し、検索キーワードでも「ChatGPT」が2位にランクインした。一方、「文字起こし」は18位と大幅に順位を下げ、生成AIの普及が単純作業の外注ニーズに影響を与えていることがうかがえる。
▼SNSマーケティング需要の拡大
「動画編集」が3年連続で1位を維持したほか、「SNS運用」「ショート動画」「LINE」など、SNS関連キーワードが多くランクインした。これらは、SNSマーケティングが現代の広告戦略において重要性を増していることを示している。
▼安定した需要を誇る業務
「ロゴ」「LP」「チラシ」「名刺」「バナー制作」は、2024年も需要を維持し、3年連続でランクインした。これらは、企業のブランド構築や広告活動の中核を担うキーワードとして定着していることを示している。新規事業やマーケティングの需要がさらに高まると予想される中、これらのスキルは今後も安定した需要を維持していくと考えられる。
※調査方法
2023年と2024年に『Lancers』の「パッケージ方式」内で主に発注者が検索したキーワードを抽出(期間:各年1月1日〜11月30日)。パッケージ方式とは、『Lancers』でスキルを購入・販売できる機能である。
■「Webマーケティング」スキル需要の現状
しかし、細分化された5カテゴリの依頼数を合計すると、前年の「Webマーケティング・集客」を上回る結果となり、Webマーケティングの需要が依然として高いことがわかる。中でも「SNSマーケティング」の割合が多く、検索キーワードランキングでも「SNS運用」が5位にランクインするなど、その重要性が急速に高まっていることが示されている。