5Gの実用化スタート!各通信キャリアの対応機種・対応端末を解説

アメリカや韓国ではスタートしている5Gサービス、日本でもいよいよ始まります。開始に向け通信キャリアの報道発表も目にするようになりました。

5Gを利用したいと思っているスマホユーザーの方、興味のある方も多いと思います。注目の5Gについて大手通信キャリアのスタート状況や5G対応機種・端末についてなど近況を紹介します。

5G対応環境は?

2019年4月に総務省が各キャリア、NTTドコモ・KDDI/沖縄セルラー電話(au)・ソフトバンク・楽天モバイル(新規参入)の周波数を割当てを発表から約1年、いよいよ5Gスタートの報道発表がされました。

NTTドコモとソフトバンクは5G開始日と5G対応機種・端末についても同時に発表し、機種の予約受付が開始されました。


大手通信キャリアのスタート状況

大手通信キャリア2社のの5Gサービス開始日が報道発表されました。

NTTドコモ:2020年3月25日
KDDI/沖縄セルラー電話(au):2020年3月26日
ソフトバンク:2020年3月27日
楽天モバイル:2020年6月頃(4月より新規参入)

いち早くサービス開始を発表したソフトバンクの展開地域は、7都府県(東京・大阪・千葉・石川・愛知・広島・福岡)に限られます。東京都でも東京駅近くのターミナル駅周辺と限定され、各府県に関しても「~住所の一部」とされています。

ソフトバンク5G対応エリア:https://cdn.softbank.jp/mobile/set/common/pdf/network/area/map/5g-area.pdf

NTTドコモは、利用可能エリアを「5G通信利用可能施設・スポット一覧(HP公開に許諾を得た施設のみ)」として公開しました。スタジアム・オリンピック施設、交通施設、観光/商業施設、ドコモショップ、その他(NTTドコモ関連のビルなど)施設の名称が記載されています。

ドコモ利用可能施設一覧:https://www.nttdocomo.co.jp/binary/pdf/area/5g/5g_area.pdf

auは、利用可能エリアを、東名阪を中心とした15都道府県(東京・北海道・大阪・千葉・埼玉・富山・静岡・愛知・岡山・広島・愛媛・福岡・佐賀・大分・沖縄)の一部エリアからスタートすると発表されています。2020年夏以降に全国主要都市の展開なる予定です。

au5G対応エリア:https://www.au.com/content/dam/au-com/mobile/area/pdf/5g_arealist.pdf
当面は5Gの電波を使用できる範囲が限定され、特定のスポットで使用するものというイメージです。


大手キャリアのサービス状況

5Gスタート報道発表された2社の、気になる料金設定サービス状況について紹介します。

■ドコモ5G
「5Gギガホ」「5Gギガライト」の2プランが用意されています。5Gギガホは通常ならば月間100GBまでだが、当初は「月間の通信容量が無制限」キャンペーン期間として提供されます。

5Gギガホの通話基本料は、データ定額込みで月額7,650円となっています。契約開始から6ヶ月はキャンペーンとして1,000円割引が用意され、「みんなドコモ割」「ドコモ光セット割」「dカードお支払い割」の割引も利用できます。
例)全ての割引を利用した場合:月額4,480円となります。
5Gギガライトは7GBまでの段階制プランになっているので、1GBまで2,980円~上限7GBで5,980円です。

■au5G
「使い放題型」を継続して、コンテンツとのセットプランを提供されています。(ただしテザリングには月間容量の制限があります)
基本料金は、「4G LTEの料金プラス1,000円」となります。当初は25か月間は1,000円引きで4Gと同等の料金です。

au 5Gの標準プラン「データMAX 5G」は月額8,650円です。2年契約、家族割プラスやauスマートバリュー(固定回線とのセット割)などの各種割引も利用できます。
例)全ての割引を利用した場合+6か月間だけの割引「スマホ応援割」:月額3,460円となります。

■SoftBank 5G
5Gの契約に切り替えたスマホユーザーの基本料金は、「4G LTEの料金プラス1,000円」となります。8月31日までに5Gに加入契約すると、2年間限定のキャンペーンで追加のプラス1,000円が無料になります。

3月12日から提供されている対象プランは「メリハリプラン」「ミニフィットプラン」「スマホデビュープラン」「データシェアプラン」の4種類あります。
「メリハリプラン」通話基本料とデータ定額が月額7,480円+1,000円(8月末までは0円)です。「家族割」「固定回線セット割引」「加入当初の割引」も利用できます。
例)全ての割引を利用した場合:月額3,480円になります。


4Gとの比較

4Gから5Gになった場合、どのような変化が期待できるでしょうか。
・通信速度:4Gの20倍の速さ
・遅延速度:4Gの10分の1に減少
・同時接続数:4Gの10倍
さまざまな場面での効果が期待できます。

サービス開始当初は、ドコモ5G・SoftBank 5Gもサービスエリアがかなり限定されるため、5G対応の機種でも4G接続になります。

5G対応の機種・端末は?

5Gサービス開始の報道発表とともに、5G対応機種がそれぞれ、NTTドコモ7機種、ソフトバンク4機種、au4機種の発表も行われました。

5Gサービス開始とともに各キャリア2機種ずつの発売を予定してします。

Android編

【ドコモ5G対応】7機種
―スマートフォン―
Galaxy S20 5G SC-51A        2020年3月25日(水)
AQUOS R5G SH-51A           2020年3月25日(水)
LG V60 ThinQ 5G L-51A       2020年4月下旬以降
Xperia 1 II SO-51A                2020年4月下旬以降
Galaxy S20+ 5G SC-52A      2020年5月下旬以降
arrows 5G F-51A                   2020年6月下旬以降

―東京2020オリンピックモデル―
Galaxy S20+ 5G Olympic Games Edition SC-52A   2020年6月以降

―データ通信製品(Wi-Fiルーター)―
Wi-Fi STATION SH-52A       2020年5月下旬以降

【au5G】7機種
AQUOS R5G                   2020年3月26日(木)
Galaxy S20 5G                2020年3月26日(木)
Galaxy S20+ 5G         2020年5月下旬以降
Xperia 1 II                   2020年5月以降
OPPO Find X2 Pro        2020年7月以降
ZTE A1                          2020年7月以降
Xiaomi Mi 10 Lite 5G       2020年7月以降

【SoftBank 5G】4機種
AQUOS R5G                     2020年3月27日(金)
ZTE Axon 10 Pro 5G        2020年3月27日(金)
LG V60 ThinQ 5G              2020年4月下旬以降
OPPO Reno3 5G               2020年7月下旬以降

iPhone / iPad編

現在の発売されている「iPhone 11 / 11 Pro」は5G対応ではありません。5G対応は「iPhone12」となります。

新型肺炎コロナショックの影響で生産状況が心配されておりましたが、2020年秋の発売に向けて開発が予定通り進められています。(参考:Bloomberg公表)

テストモデルは「iPhone12」は完成しており、5月から量産に入る計画ですが、今後の新型肺炎コロナショックの影響により変更があるかもしれないという状況です。

スマホ機種変時期は?

現在は5Gサービスも限定的で発売機種も出揃っていませんが、2社は以下のキャンペーンを用意しています。

NTTドコモ:「5G WELCOME割キャンペーン」とし、5G対応機種購入者に機種の割引を予定しています。
新規契約の場合は22,000円割引、契約変更の場合は5,500円割引です。

ソフトバンク:5G対応4機種は「トクするサポート+(プラス)」※が利用できます。また先着で「5Gスマホを買ってVRゴーグルもらおうキャンペーン」行っています。
※スマホ端末の負担額が最大半額免除されるお得な割引です。(2020年3月中旬~)

5Gに期待できる効果は?

5Gの大きな特徴は「高速・大容量」「低遅延」「多数同時接続」の3点が挙げられ、現行の4Gの10倍以上の効果が期待できると言われています。

各通信キャリアでも紹介している、5Gサービスできることを見ていきましょう。

新体感ライブ

音楽ライブ鑑賞の理想形、新体感ライブです。5Gの特徴を生かし、場所や時間の制約なしにライブを楽しむことができます。

1. マルチアングルでライブDVDの特典映像を見るように、ライブ1本まるごと思う存分マルチアングルを楽しめます。

2. 会場にいなくともリアル音楽ライブへ参加できます。ファンとコメントで会話したり、グッズを購入したりできます。

Iotの躍進

インターネットの接続状況がより快適になることで、Iotがさらに躍進し利便性を生みます。

1. 自動運転の実現化、交通事故や渋滞の軽減が期待できます。

2. 高精度の映像伝達ができ、遠隔医療が実現します。

3. 遠隔授業の受講はもちろん、ICT教育(パソコン・タブレットを利用した教育手法)がさらに使いやすくなります。

ビジネスの効率化

自動車分野・ヘルスケア(医療)分野などでAIを通し、自動運転や遠隔医療などの画期的な効果を生み出します。企業にとっても沿革勤務もますます普及され、雇用主・被雇用者側にも大きなメリットをもたらします。

そして企業のビジネスモデル「BtoC」から「BtoBtoX」(通信業者と企業から、エンドユーザーのニーズに合った手段を届ける)を確立していきます。
例)B:通信企業 to   B:マイクロソフトのソフトを販売  to  X:ソフトをダウンロードで購入

5G本格実用化に向け対応機種・端末の動向

世界各国の多くのスマホメーカーは、生産拠点を中国に置いています。新型肺炎コロナショックの影響で、中国の生産工場のほとんどが休止状態のため、生産が見込めない状態が続いています。

5Gの実用化開始とともに発売予定(予約優先)されている機種が、ドコモ・ソフトバンク・au合わせメーカー別で3機種となっています。
・AQUOS R5G(シャープ製)
・Galaxy S20 5G(サムスン)
・ZTE Axon 10 Pro 5G(ZTE製)

その他は4月以降の予定です。もし新型肺炎コロナショックが長引くようであれば、対応機種の発売が遅れる可能性もあるでしょう。

日本での5Gスタートは、サービスエリア同様、対応スマホも限定的な普及になると考えられます。最新情報を確認することをおすすめします

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