Today's PICK UP

TBSテレビ、「ローカル5G」を活用した災害時の地上波同時配信に成功 ユーザーごとに異なるCMを流す仕様も想定

TBSテレビは、NEC、IIJと共同で、災害時に「ローカル5G」を活用して地上波の同時配信を行う実証実験に日本で初めて成功したと発表した。災害等による停電でテレビ受像機が使用できない場合でも、スマホ等での緊急報道番組の視聴を可能にし、尚且つ「ローカル5G」の活用で地域に特化した災害情報の提供も可能になる。今回の技術は「キャリア5G」での応用が可能で、全国規模の同時配信でも活用出来るという。
出典元:プレスリリース
出典元:プレスリリース
出典元:プレスリリース
株式会社TBSテレビは、日本電気株式会社(以下NEC)、株式会社インターネットイニシアティブ(以下IIJ) と共同で、3月23日・24日に、「ローカル5G」サービスを用いた災害時等を想定した地上波テレビの同時配信実験を実施し、成功した。本実験では、地上デジタル放送の電波をローカル5G基地局近くで受信し、TBSテレビの番組をNECのローカル5Gラボ内に設置した「MEC」サーバーから同時に配信した。

また今回は5Gの特徴の一つであるMECサーバーを用いて、CM(宣伝)等が流れているコーナーを、該当地域に特化した災害情報にリアルタイムに差し換えて放送することに日本で初めて成功したという。なお、本システムにおける「ローカル5G」設備等は停電対策していることを想定している。また、MECにおいて動画配信機能の中核となる配信サーバー、およびキャッシュサーバーは、インターネット動画配信で実績のあるIIJが提供している。地上波テレビ番組5G同時配信の実現に向けたネットワーク構成の立案、ローカル5Gの実験免許の取得、5Gネットワーク環境及び地上波番組をエンコードするネット同時配信用のエンコーダは、NECが提供している。

今回の実験で、災害時など停電によってテレビ受像機を使用できない場合でも、「ローカル5G」を活用することによって、被災した人が避難所等で、スマートフォン等を通して緊急特番を配信で視聴することが可能となる。インターネット回線や携帯キャリア回線が災害時に輻輳(ふくそう)している場合でも影響を受けず放送を視聴できる構成であり、それらの回線を利用した重要な通話や通信に影響を与えない。「ローカル5G」は自治体による整備・運用が可能なため、自治体が用意した「ローカル5G」に本システムを連携することにより、災害時には自営による素早い復旧と住民に対して情報収集手段を提供する。

また、5Gを用いることで時間や場所に縛られずあらゆるスマートデバイスで地上波テレビ番組を視聴できる世界を実現するという観点でも、5Gを活用した地上波テレビ番組の同時配信実験を行い成功した。本実験では、地上波テレビ番組をネット同時配信用エンコーダでエンコードし、5Gネットワークを介してスマートデバイスへ同時配信した。また、将来ユーザーごとにCMを差し替えることも想定し、MECサーバーにCM想定のVTRをキャッシュし、地上波テレビ番組本編にユーザーに適したCM想定VTRを差し込み、配信することにも成功した。

これにより、映像配信サーバーからMECサーバーまでの通信データを共通部分である地上波テレビ番組本編1つに抑えることができる。そのため、インターネット同時配信に比べ、ネットワークにおける必要帯域の大幅な削減が期待されるという。今回の実験で、従来は地上波テレビ番組の視聴方法がテレビやワンセグ対応端末に限られていたが、この技術をキャリア5G等に応用する事であらゆる5G対応スマートデバイスで時間や場所に縛られず視聴することが技術的に可能になるとのことだ。また、従来は片方向の映像配信に限られていたが、5Gネットワークを活用することでユーザーからの情報アップロードが可能になるなど、テレビの楽しみ方や活用方法が更に発展することが期待される。

尚、今回の実験は、NECのローカル5Gラボ内でのクローズドな環境で行われ、実験室の外に電波が漏れない形で行われた。

■実験の詳細

2020年3月23日、24日に、NEC玉川事業場敷地内のローカル5GラボおよびTBS赤坂放送センターにおいて、以下の通り実施した。
出典元:プレスリリース
(1)  災害時を想定した、ローカル5Gネットワークを活用した放送波受信による地上波番組のスマートデバイスへの配信を検証
テレビアンテナで受信した地上波番組をローカル5Gラボ内に設置したMECサーバーで配信用の形式に変換し、5Gの電波による伝送を実施

(2)  災害時を想定した、地域や人に合わせたコンテンツ差し替えを検証
MECサーバーに災害時における地域情報コンテンツ(避難所や給水所の情報など)や特別警報コンテンツ(緊急地震速報や大雨特別警報など)を保存し、制御信号によるコンテンツの差し替えを実施
地域ごと・人ごとに異なるコンテンツを配信できることを確認
出典元:プレスリリース
出典元:プレスリリース
(3)  MECサーバーを使用することによる、ネットワーク負荷の削減を検証
TBS放送センターからインターネットを経由してローカル5Gネットワークへ映像を伝送し、MECサーバーからを配信。通常のインターネット同時配信と比較し、ネットワークにおける必要帯域の大幅な削減を検証
出典元:プレスリリース

人気記事

大手ゲーム会社も注目!今後のNFT市場をゲームが牽引する理由。

大手ゲーム会社も注目!今後のNFT市場をゲームが牽引する理由。

今年に入り、突如として注目度の高まった「NFT(非代替性トークン)」というキーワード。アート業界のバズワードとして認識している人も多いかもしれません。ところが実は、NFTはゲーム業界の未来、IP(知財)コンテンツの未来を考える上でも欠かせないキーワードであることをご存知でしょうか。そこで今回お話を伺ったのが、世界No.1を記録したNFTを活用しているブロックチェーンゲーム『My Crypto Heroes』(現在の運営はMCH社)を開発したdouble jump.tokyo株式会社の代表取締役 上野 広伸氏です。この新たなテクノロジーは、ゲームの世界にどのような変化をもたらすのでしょうか。そのポテンシャルに迫ります。

「8割以上の精度で、赤ちゃんが泣く理由が判明」CES2021イノベーションアワード受賞。注目の日本発ベビーテック企業とは

「8割以上の精度で、赤ちゃんが泣く理由が判明」CES2021イノベーションアワード受賞。注目の日本発ベビーテック企業とは

テクノロジーの力で子育てを変えていく。そんなミッションを掲げ、泣き声診断アプリや赤ちゃん向けスマートベッドライトなど、画期的なプロダクトを世に送り出してきたファーストアセント社。「CES2021 Innovation Awards」を受賞するなど、世界的に注目を集めるベビーテック企業である同社の強さの秘密とは。服部 伴之代表にお話を伺いました。

世界のMaaS先進事例7選。鉄道・バス・タクシーなど交通手段を統合したサブスクモデルも!

世界のMaaS先進事例7選。鉄道・バス・タクシーなど交通手段を統合したサブスクモデルも!

国内でMaaS(Mobility as a Service)実証が活発化している。新たな交通社会を見据え、既存の交通サービスの在り方を見直す変革の時期を迎えているのだ。 交通社会は今後どのように変わっていくのか。MaaSの基礎知識について解説した上で、海外のMaaSに関する事例を参照し、その変化の方向性を探っていこう。

立教大学ビジネススクール 田中道昭教授の熱血講義『世界最先端のデジタルシフト戦略』Vol.1 最速10分で商品が手元に。「ダークコンビニ」に学ぶ、未来のコンビニ像

立教大学ビジネススクール 田中道昭教授の熱血講義『世界最先端のデジタルシフト戦略』Vol.1 最速10分で商品が手元に。「ダークコンビニ」に学ぶ、未来のコンビニ像

コロナ禍で大きな打撃を受けている日本のコンビニ業界。その一方で、アメリカで生まれた「ダークコンビニ」は、コロナ禍において三密回避ができる新しいビジネス業態として注目されています。店舗を持たずに取扱商品を厳選して、オーダーが入れば30分以内という超短時間で商品を届けるサービスが支持を集め、いまでは各国で同業態が生まれているほど。そのターゲットは一般消費者のみならず、B2B業界にも拡大中です。三密回避が求められる時代において、コンビニはどのように変化していくべきなのでしょうか。アメリカの事例も踏まえながら、AIやDXを活用した未来のコンビニの姿について、GAFA等メガテック企業の戦略にも詳しい、立教大学ビジネススクール田中道昭教授に徹底解説いただきました。

出光興産CDOに聞く、レガシー企業DX成功の秘訣

出光興産CDOに聞く、レガシー企業DX成功の秘訣

ブリヂストンを経て出光興産へ。日本を代表する大企業二社のCDO(Chief Digital Officer)を歴任し、DXを推し進めてきた三枝 幸夫氏。これまで培ってきたレガシーを活かしながら、時代の最先端をゆくビジネスを創造するための秘訣は、どこにあるのだろうか。デジタルホールディングス代表取締役会長である鉢嶺 登氏が、これまでの三枝氏の仕事を振り返りながら、社内全体を巻き込んでDXを進めていくために押さえておくべきポイントについてお話を伺いました。

ナイキ、ディズニー、グッチも注目。大人気のゲーム版YouTube「Roblox」とは?

ナイキ、ディズニー、グッチも注目。大人気のゲーム版YouTube「Roblox」とは?

2021年3月10日に時価総額、約4兆円でニューヨーク証券取引所に上場したゲームプラットフォーム「Roblox(ロブロックス)」を知っているだろうか。月間ユーザーは1.6億人を超え、世界で大流行中のゲームプラットフォームだ。特に子どもたちに絶大な人気を誇り、アメリカでは16歳未満の子どもの約半数がプレイしていると言われている。 Robloxとは、なぜそれほどまでの人気を誇り、なにが魅力なのか。 Robloxの人気の秘密と、企業が今Robloxに注目すべき理由について、EntertainmentxFinancialをコンセプトに、投資を通じたエンタテインメント事業開発を支援する、EnFi株式会社の代表取締役 垣屋美智子氏にご説明いただいた。

累積導入2万件以上!デジタルマーケ初心者企業から圧倒的支持を得るSaaS徹底解剖

累積導入2万件以上!デジタルマーケ初心者企業から圧倒的支持を得るSaaS徹底解剖

コロナ禍の影響を受けて、これまで以上にデジタルマーケティングの重要性が高まる昨今。その一方、人材やノウハウの不足から、デジタルマーケティングの第一歩を踏み出せない中小企業も、少なくありません。そうした企業の担当者から、今、多くの支持を集めているのがクラウド型デジタルマーケティングツール「Cloud CIRCUS(クラウドサーカス)」です。指原 莉乃さんがカラフルな動物キャラを率いてサーカスの団長を務めるCMで覚えている方もいるかもしれません。「従来のSaaSとは設計思想から異なる」というそのツール群には、どんな魅力があるのでしょうか。クラウドサーカス株式会社の北村 健一CEOにお話を伺いました。

Googleやビル・ゲイツも出資する“代替肉”スタートアップ「インポッシブル・フーズ」〜海外ユニコーンウォッチ#2〜

Googleやビル・ゲイツも出資する“代替肉”スタートアップ「インポッシブル・フーズ」〜海外ユニコーンウォッチ#2〜

「ユニコーン企業」ーー企業価値の評価額が10億ドル以上で設立10年以内の非上場企業を、伝説の一角獣になぞらえてそう呼ぶ。該当する企業は、ユニコーンほどに珍しいという意味だ。かつてのfacebookやTwitter、現在ではUberがその代表と言われている。この連載では、そんな海外のユニコーン企業の動向をお届けする。今回は欧米を中心に注目されている「代替肉」を扱う「インポッシブル・フーズ」を紹介する。

Googleやビル・ゲイツも出資する“代替肉”スタートアップ「インポッシブル・フーズ」〜海外ユニコーンウォッチ#2〜

Googleやビル・ゲイツも出資する“代替肉”スタートアップ「インポッシブル・フーズ」〜海外ユニコーンウォッチ#2〜

「ユニコーン企業」ーー企業価値の評価額が10億ドル以上で設立10年以内の非上場企業を、伝説の一角獣になぞらえてそう呼ぶ。該当する企業は、ユニコーンほどに珍しいという意味だ。かつてのfacebookやTwitter、現在ではUberがその代表と言われている。この連載では、そんな海外のユニコーン企業の動向をお届けする。今回は欧米を中心に注目されている「代替肉」を扱う「インポッシブル・フーズ」を紹介する。

「8割以上の精度で、赤ちゃんが泣く理由が判明」CES2021イノベーションアワード受賞。注目の日本発ベビーテック企業とは

「8割以上の精度で、赤ちゃんが泣く理由が判明」CES2021イノベーションアワード受賞。注目の日本発ベビーテック企業とは

テクノロジーの力で子育てを変えていく。そんなミッションを掲げ、泣き声診断アプリや赤ちゃん向けスマートベッドライトなど、画期的なプロダクトを世に送り出してきたファーストアセント社。「CES2021 Innovation Awards」を受賞するなど、世界的に注目を集めるベビーテック企業である同社の強さの秘密とは。服部 伴之代表にお話を伺いました。