AIによる「マウスピース矯正シミュレーションソフトウェア」がα版を提供開始

株式会社Oh my teethは、より高品質な歯科矯正の実現にむけて、マウスピース矯正用AI歯科矯正シミュレーションソフトウェアのα版をアジア圏の歯科医師・歯科技工士向けにローンチ、無料提供を開始したと発表した。マウスピース矯正専門の歯科医師監修のもと、マウスピース矯正のシミュレーション立案をAIにより高精度に実現する。CTやレントゲン、咬合力、骨密度といったデータ統合の拡張性を視野に入れて開発を加速しているという。

■マウスピース矯正用AI歯科矯正シミュレーションソフトウェア「AlignX」

Oh my teethは世の中にあまねく矯正サービスが広まることで、誰しもが笑顔を獲得し、自分に自信を得られる世界を目指しているという。その実現のために、歯科矯正の設計図である矯正シミュレーションの品質・コスト・スピードを改善するためのソフトウェアを開発したとのことだ。
出典元:プレスリリース
〈POINT〉
1.品質:AIによりシミュレーションの精確性を向上し、歯科医師がより統計的なデータに基づいた判断をおこなうことができるようになる
2.コスト/スピード:アナログをデジタルにすることで、従来の5分の1のコスト、スピードで矯正シミュレーションを立案することができる

■「AlignX」開発背景

昨今、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、オンラインの重要性が増し、あらゆる産業においてDX(デジタル・トランスフォーメーション)の必要性が高まってきている。しかし歯科矯正においては歯型から石膏を作り、歯を一本一本物理的に動かして予測をおこなう方式が依然としておこなわれており、デジタル上でのシミュレーションはまだ一般的ではないという。

Oh my teethは、現在まで「未来の歯科体験を生み出す」をビジョンに掲げ、オンラインでのマウスピース矯正のサービス開発と提供をおこなってきた。その過程で、「既存のシミュレーションソフトウェアは高価でベンダーロックインを前提としており、歯科業界のDXの阻害要因となっている。またソフトウェアも機能過多で操作難易度も高く学習コストが高い。その結果、DXスピードの鈍化とさらなる属人化を招き、集合知が活用されづらい構造となっている」という問題が浮かび上がってきたとのことだ。

この状況を解消するため、歯科医師・歯科技工士向けに、無償でも利用できる矯正シミュレーションやデータ加工を支援するソフトウェアを開発したとのことだ。特徴としては、シンプルで使いやすいインターフェースやAIによる高精度のシミュレーション、3Dデータの高速処理アルゴリズムがある。α版は、矯正シミュレーションを最低限実現するためのデータ加工、及び歯の移動シミュレーションの機能を搭載している。順次、CTデータなど他システムとのデータ統合のためのアダプター機能や進捗管理画面、シミュレーションと実態誤差の分析機能、ユーザーコミュニティなどをアップデートしていくという。

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