「MOTESSENSE」では、他人と比較して個性的な部分を個人の魅力と定義し、シチュエーションに応じたロールプレイの様子をカメラとマイクからセンシングすることにより、話し方、表情や仕草、言葉の内容などを総合的にAIで診断することで「モテ因子」(「魅力的な個性」に関する因子)を見つけ出す。本アプリケーションは、2021年11月16日~19日に開催するNTT R&Dフォーラム2021にて展示する。また、「魅力的な個性」を持つ多様なジャンルの人が「MOTESSENSE」を使うことで、本アプリケーションが個性の発見に役立つのかを検証する実証実験を開始し、その内容に関する企画サイトを2021年11月15日より公開する。
■背景
現代社会において、個人のウェルビーイングを形成するためには、「多様性」の尊重が重要と考えられている。「多様性」の尊重は、互いを受け入れ、個性や価値観の違いを受け入れるだけでなく、それらを融合させ、高め合うことで、社会を前進させるための鍵になるとも考えられているという。そこでNTTは、自分自身の魅力、すなわち「個性」を自分自身で認識できるようにすることで、個人のウェルビーイングの形成を助ける技術やアプリケーションの研究開発を進めている。一人一人が、自らの「個性」を客観的に知り受け入れる事で、自分らしく生きることができるとともに、他人の個性を受け入れる心が醸成されると期待されているとのことだ。
■MOTESSENSEの概要と特徴
「MOTESSENSE」は、誰もが持っている「魅力的な個性」の発見を助けるアプリケーション。これまで、魅力に関する観点は、しばしば見た目や地位などに対して、画一的に定義されることもあった。一方、本アプリケーションでは、他人と比較して個性的な点こそが魅力であると考え、その点をAIにより自動で見つけ出すことを目的としているという。
「MOTESSENSE」では、シチュエーションに応じたロールプレイの様子をカメラとマイクからセンシングすることにより、「モテ因子」(「魅力的な個性」に関する因子)を見つけ出す。「MOTESSENSE」では、5種類の観点(表現力、思考、味、雰囲気、アクティビティ)に対して独自に「モテ因子」を定義し、センシングした情報から、話し方、表情や仕草、言葉の内容などを総合的にAIで診断することで「モテ因子」を見つけ出すことができる。この自動診断は、次世代メディア処理AI「MediaGnosis」により実現されており、多様な情報を人のように1つの脳で統合的に理解することで精緻な診断を可能としているという。本アプリケーションを利用することで、利用者は、自身の「魅力」を客観的に見つめ直すことができ、様々な観点で平均的な人との違いや個性的な点を知ることができる。なお、本アプリケーションによる診断は、他人の嗜好に依存した処理は含まれていなく、良し悪しを診断するものではないとのことだ。
■多様なジャンルの人とコラボレーションした実証実験
「MOTESSENSE」が「魅力的な個性」の発見に役立ち、個人のウェルビーイングの形成に寄与できるかを検証するために、「魅力的な個性」を持つ多様なジャンルの人とコラボレーションした実証実験を開始。本実証実験では、様々な人が「MOTESSENSE」を使うことで、今まで気づかなかった「魅力的な個性」を利用者に気付かせることが、利用者の助けになるかを検証するとともに、その診断結果について世の中の人に知ってもらうことにより、社会の「多様性」を再認識してもらうことをめざす。これに際して、本実証実験に関する企画サイトを公開する。