KDDI、スマートグラス「auビジュアルガイド」にビデオ通話機能を追加した「auビジュアルガイド リアルタイム」を提供開始

株式会社KDDIテクノロジーは、「auビジュアルガイド」にビデオ通話機能を追加した「auビジュアルガイド リアルタイム」の技術開発に協力したと発表した。本サービスは、KDDI株式会社が2022年11月9日から提供を開始する。

「auビジュアルガイド」は、KDDIが提供する、博物館や美術館の作品解説などで用いられるオーディオガイドの代わりにスマートグラスで、展示物を音声に加え映像でも解説することが可能なサービスだ。景色に重ねて映像をみることができるグラス型のため、観光地でも活用されているという。

従来は制作済みのコンテンツのみ配信ができたが、今回、ビデオ通話機能を追加したことで、リアルタイムのコミュニケーションができるようになった。通話元のオペレーターは利用者が見ている映像を把握できるため、遠隔からでも現地でのガイドと同様の対応が可能だ。本サービスを活用すると、観光地などでのガイドを遠隔から実施することができるため、ツアーガイドが現地に帯同せずとも観光地の現地ツアーを催行することができる。さらに、新型コロナウイルス感染症の影響により通訳ができる外国人が帰国し、人材不足で困っている観光地においても、本サービスを活用した遠隔からの通訳対応が期待されているとのことだ。

KDDIテクノロジーは、本サービスのコンテンツダウンロード機能、動画再生機能、ビデオ通話機能の3つの機能において技術開発を担当した。

なお、本サービスは11月10日から11月23日まで、全但バス株式会社とKDDIが実施する、城崎温泉エリアの観光促進や新たな体験価値の創出を目的とした遠隔ガイドの実証実験に活用される。
出典元:プレスリリース
・コンテンツダウンロード機能
イベントごとにまとめられた制作済みのコンテンツをCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)サーバーからダウンロードし、端末内に保存する機能。本機能により、サーバーにコンテンツをアップロードすることで多数の端末で簡単にダウンロードすることができる。端末側では、イベント毎にコンテンツのダウンロードおよび確認機能も実装している。

・ボリュメトリックビデオなどの複数コンテンツ再生機能
以下のコンテンツをスマートグラス上で再生する機能だ。
2Dビデオ:仮想スクリーンに2D動画コンテンツを再生
ボリュメトリックビデオ:人物・位置・動きなどの空間全体を3次元データ化したビデオコンテンツを再生
3Dモデル:3Dモデルの映像コンテンツを表示し、あらかじめコンテンツに設定されたアニメーションも併せて再生
360度背景画像:全周囲の画像コンテンツを表示。2Dビデオやボリュメトリックビデオのコンテンツと併せて同時に表示することも可能

・ビデオ通話機能
ガイドが使用するWebアプリケーションと、案内を受ける人が使用する「auビジュアルガイド」アプリケーション間でのビデオ通話を行う機能。また、Webブラウザから起動するビデオ通話アプリも新規開発し、「auビジュアルガイド」アプリケーション同士でもビデオ通話が可能だ。

■「auビジュアルガイド リアルタイム」について

・遠隔地にいるオペレーターは、現地にいる人がスマートグラスで見ている映像を把握しながら、ビデオ通話を行うことができるため、顧客の状況にあわせたより自然なコミュニケーションを実現できる。
・オペレーター1名に対して3名まで同時に体験可能。
・観光案内や日常の通訳が必要なシーンなどで活用できる。
・従来の「auビジュアルガイド」と同じく、スマートグラス内でのビデオ再生機能も有するため、任意の場所で動画を再生することも可能だ。

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