ガイアックス、150の海外DAOを調査し「海外DAOカオスマップ」を公開

自律分散型組織「DAO」のコンサルティング・実務支援を提供する株式会社ガイアックスは、81件掲載の「海外DAOカオスマップ」を公開する。

今回、海外にある150のDAOを調査し、選出した81のDAOを9分野に整理することで、各領域でどのようにDAOが活用されているのかが明らかになった。特にDAOが活用されている3分野は、「web3・インフラ系(23件)」「投資&助成金(16件)」「サービス(15件)」で多く活用されている。
なお、カオスマップ掲載の海外DAOの関係者(Aragon(web3インフラ系)、Klima DAO(社会貢献))は、8月21日・22日に神田明神にて開催のアジア最大規模の国際的なDAOイベント「DAO TOKYO 2024」に来日登壇される。

■ 調査概要

・調査期間:2024年7~8月
・対象:2024年8月15日までに開始したDAO
・手法:インターネットリサーチ
※ 本調査はDAO活用実態の見える化のためにガイアックスが独自に調査・作成したものである。網羅性や正確性を完全に担保するものではない。掲載された商標及びロゴマーク等に関する権利は、それぞれの権利所有者に帰属する。なお出版・印刷物へデータを転載する際には、“株式会社ガイアックス調べ”と明記すること。
また、次のような場合は掲載不可とする。「公序良俗に反するサイトやページへの掲載/カオスマップの内容を改変した二次利用/その他、ガイアックスが不適切と判断したもの」。

■ 海外DAOの特徴: 暗号資産を裏付けに、プロフェッショナル人材の活動が盛況

海外DAOカオスマップ解説版 各分野の特徴

海外DAOカオスマップ解説版 各分野の特徴

出典元:プレスリリース
今回の調査で明らかになった海外DAOの特徴は、暗号資産の価値が社会に受け止められ、幅広く流通しているため、各DAOの資金規模、参加人数が日本国内とは比較にならないほど大規模になっている点である。例えば、Nouns DAOでは約80億円(※1)、ウクライナDAOでは約60億円規模(※2)にまで成長しており、UniswapなどのDeFiサービスのDAOでは約5万人のメンバーが参加(※3)している。
また、海外DAOでは、プロフェッショナル人材が参加し専門性の高いサービスを提供している。そのためweb3インフラ開発、プロフェッショナルサービスを提供するサービスDAOが活発であり、ボランティア的な参加者が多い国内DAOとは異なる傾向が見られる。
• web3インフラ系
   ◦ web3領域で活躍するツールの改善は、運営者の意向だけでなく、ユーザーも巻き込んでより使いやすいツールへと発展させている。
   ◦ 提案や投票に参加することで、ユーザーはツールの成長に貢献したことになり、優先的なインセンティブを得ることが可能になる。
• 投資&助成金
   ◦ 海外のDAOでは、資金調達の一つにDAOからDAOへ投資する文化がある。
   ◦ 投資系DAOでは、様々なDAOへ投資または寄付するために、参加者が選定先の提案や投票に参加できる。
• サービス
   ◦ プロフェッショナルが所属するDAOがweb3領域の課題を解決するためのソリューションを提供する分野もある。
   ◦ 開発、デザイン、マネジメントなどの専門領域に特化した人材を集め、クライアントの悩みを解決することで報酬を得ている。
※1: CryptoBell「Nouns DAOの魅力を分析してみた【80億円の行く末とは】」 ( https://cblog.jp/nouns-dao/ )
※2: Forbes JAPAN「ウクライナに仮想通貨で60億円超相当の寄付 軍などの補給に充当」 (https://forbesjapan.com/articles/detail/73180?n=1&e=46179 )
※3: Discord参加者を計数

■ 海外DAOと国内DAOとの違い

国内DAOと比較し、海外DAOの特徴は、暗号資産の活用による参加者数と資金規模において大規模かつ専門性の高い活動をしているDAOが多いことだ。その結果、海外DAOの主要3分野は、国内DAOにはないプロフェッショナルな分野となっている。各カテゴリの特徴と国内との違いは以下の通りである。
• web3インフラ系
   ◦ 国内では、Web3系ツールまたはDeFiプロトコルは中央集権的に運営されているが、海外では分散的に運営されている。
• 投資&助成金
   ◦ 投資系DAOは国内では法規制で実施困難である。一方、海外では規制が緩く、活動できている投資系DAOが多数存在する。
• サービス
   ◦ 暗号資産のインフラ化が進んでいる海外DAOでは、暗号資産を報酬として専門領域で活動するギルド型のDAOが多い。
海外DAOカオスマップ解説版 国内DAOとの違い

海外DAOカオスマップ解説版 国内DAOとの違い

出典元:プレスリリース
多くの日本初のDAO取り組みに携わってきたガイアックスは、DAOの現状や活用のヒントを分かりやすく整理し提供することを目的として、2024年5月に「国内DAOカオスマップ」を作成し、今回さらに「海外DAOカオスマップ」を作成した。
このカオスマップを通じて、DAOに関する理解を深め、自治体や企業が効果的にDAOを活用できるようサポートしていく。今後も引き続きDAOの普及と発展に寄与していく所存である。

■ 国内・海外DAOカオスマップの解説資料の配布

ガイアックスは、自律分散型組織「DAO」への理解を高めるための様々な解説資料を公開している。
国内DAOカオスマップサイト URL https://daox.solutions/dao-chaosmap
海外DAOカオスマップサイト URL https://daox.solutions/global-dao-chaosmap
出典元:プレスリリース
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