TOPPAN、絵本をハンズフリーで読み聞かせるサービス「Yondee! ®」の提供開始
2024/11/28
紙媒体とデジタルコンテンツをスムーズに連携する画像認識AIシステムを開発し、新たな読書体験を提供
本サービスは、ラインナップされている絵本を専用のウェアラブルデバイスのカメラで認識すると、絵本のページに合わせてタイムリーに読み聞かせの音声コンテンツを提供するサービスである。2022年4月にTOPPANが、Tangent Design and Invention Ltd社の協力のもと開発し、これまでイベントにおける体験版の提供などでユーザビリティの実証を行ってきた。この度、新たに絵本や雑誌など紙メディアの画像読み取りに有効な画像認識AIシステムを開発し、本サービスに実装することで、絵本の認識精度が向上した。複数の画像を元に、あらゆる角度から見た紙面の状態をAIにより自動生成し教師データとして学習しているため、子どもの読書シーンにおける様々な体勢下でも、絵本の画像を認識しコンテンツの起動が可能である。
なお、TOPPANは、本サービスを活用して読み書き困難な子どもなど多様なユーザーに対して、絵本の読み聞かせがどのような効果を持つかを東京大学先端科学技術研究センター(所在地:東京都目黒区、所長:杉山 正和)先端アートデザイン分野との共同研究も推進している。
「Yondee!®」の提供を通じて、子どもへ新たな読書体験を提供し、誰もが絵本を楽しむことをサポートする。
■ 提供開始の背景
このような背景のもと、TOPPANは、アナログメディアの特性を活かしながらデジタルコンテンツを連携した拡張体験を可能とする本システムを開発した。
昨今、オンラインによるコミュニケーションが主流となり、子供たちのデジタルデバイスに接する時間が増加している。また、読書バリアフリー法(※1)の制定により障がいの有無に関わらず、より開かれた読書環境が求められている。これらの課題に対して、本システムを実装した「Yondee!®」を通じて紙面とデジタルを連携させることで新たな読書体験を提供し、五感に豊かな生活や健康な心の成長に寄与していく。
■ 「Yondee!®」に活用されている画像認識AIシステムの特長
書籍等の紙メディアに特化した、教師データ取得環境とAIモデル生成技術を開発した。複数の画像を元に、様々な角度から見た紙面の状態をAIにより自動生成し教師データとして学習するため、あらゆる読み取り角度においてスムーズな画像認識とコンテンツの起動が可能となっている。
・画像認識のみで紙面を拡張するアプリケーションとして提供可能
絵本や雑誌の紙面への2次元バーコードやARリーダーの印刷などを必要とせず、画像のみを元にコンテンツを提供できるアプリケーションとして提供が可能である。そのため、過去に発行された既刊本の画像認識によるコンテンツ拡張にも対応することができる。
・多岐に応用できる汎用画像認識システム
スマートフォンアプリ内で動作するAI画像認識エンジンと、カメラモジュールの組み合わせにより、幅広い用途に応用可能なシステムを開発した。アナログメディアとデジタルコンテンツを掛け合わせた様々なサービス検討が可能である。
■ 絵本読み聞かせサービス「Yondee! ®」の購入方法
販売期間:2024年11月27日~2025年1月22日まで
URL:https://camp-fire.jp/projects/740601
販売内容:ウェアラブルデバイスとスタンドやストラップなどのアクセサリー類の販売および対応絵本24冊をラインナップ
※ラインナップ絵本の組み合わせは選択が可能である。
■ 今後の目標
※1読書バリアフリー法
障害の有無に関わらず、すべての人が読書による文字・活字文化の恩恵を受けられるようにするための法律。さまざまな障害のある方が、利用しやすい形式で本の内容にアクセスできるようにすることを目指している。
参照:文部科学省HP https://www.mext.go.jp/a_menu/ikusei/gakusyushien/mext_01304.html
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