日本初フリマアプリ創業者、フィンテックで第二の挑戦。「家計簿プリカ B/43」とは ?

元祖フリマアプリ「フリル(現ラクマ)」の創業者として知られる堀井 翔太氏が、二度目の起業に挑戦している。次なる舞台はフィンテック。プリペイドカードとアプリを組み合わせた支出管理サービス「B/43(ビーヨンサン)」は早くも若者を中心に人気を集め、2021年7月にはグローバル・ブレインやANRIなどから10億円の資金調達(2020年)にも成功したことを公表しています。フリマアプリをヒットさせた堀井氏が、なぜフィンテックで二度目の起業に挑んだのか。B/43で解決を目指すイシューとは。ユーザーに選ばれるプロダクトを生み出すための秘訣とは。新規事業開発者必見のインタビューです。

ざっくりまとめ

- 起業の背景にあったのは、悔しさ。フリマアプリの運営で気づいたイシューにも向き合いたい。

- リアルタイムの支出管理やパートナーとの立替精算。従来の家計簿アプリが取りこぼしていた、そんなユーザーを狙う。

- 優れたプロダクトは「実在の課題」を解決する。それを見つけるためのユーザーインタビューの秘訣は「現在の対処法」を探ること。

- お金管理を分かりやすく。高い倫理観を持ちながら、フィンテックでキャッシュレスをさらに加速する。

元祖フリマアプリ「フリル」創業者がリベンジ起業

——B/43とはどのようなアプリなのでしょうか?

Visaプリペイドカードと家計簿アプリを組み合わせた支出管理サービスで、僕たちは「家計簿プリカ」と呼んでいます。コンビニやカードでチャージしたプリペイドカードで決済すると、それが自動でアプリに記録される仕組みです。アプリには「ポケット」という機能もあり、チャージした予算を用途別に管理することもできます。

ユーザーの約50%は20代以下で、30代が約35%。利用シーンはコンビニやスーパーが半分以上で、日用品の決済手段として使われている方が多いですね。一回あたりのチャージ額は半数以上の方が1万円以上で、少額チャージが基本とされるプリペイドカードのなかでは、やや高めの数字となっています。これは月次や週次の予算をあらかじめチャージしておき、そのなかで支出を管理している方が多いからだと分析しています。

——以前はフリマアプリ「フリル」を手がけられていた堀井さんが、なぜフィンテックの領域で新たに起業されたのでしょうか?

理由は大きく二つあります。まずは起業家としての個人的な動機です。フリマアプリってここ10年くらいのインターネットの歴史のなかでは、最も成功したプロダクトの一つだと思うんです。上場されたメルカリさんの時価総額も、ものすごい額になっている。それ自体は喜ばしいことなのですが、一方で「フリマアプリ」というジャンルを発明できたにも関わらず、No.1になれなかったことに対する悔しさもあって。会社を大きくすることがすべてではありませんが、やっぱり自分がつくったサービスをもっと多くの人に使ってほしかった。だから、起業家としていつかリベンジしたいと、ずっと考えていました。

フリマアプリという「お金を稼ぐプロダクト」をつくるなかで、今度は「お金を管理するプロダクト」をつくりたいと思うようになったことも、起業を決めた理由の一つです。というのも、フリルを運営するなかで、一部のユーザーがお金の管理に困っているということが見えてきていたんです。ならば、その課題を自分の手で解決してみよう、と。幸いなことにフリルの創業メンバーたちも、もう一度力を貸してくれると言ってくれました。そこで立ち上げたのがスマートバンクという会社です。

既存の家計簿アプリがとりこぼしていたユーザーをターゲットに

——フリルを運営するなかで気づかれたというイシューについて、もう少し詳しく教えてください。

フリマアプリを利用されているユーザーのボリュームゾーンは20代で、ひと言でいうなら「時間はあるけど、お金がない」という方々です。そういう方のなかには、生活費の支払いにクレジットカードを使っていらっしゃる方も多い。けれど、若い頃の僕もそうだったからよく分かるのですが、クレジットカードで支出を管理するのって、すごく難しいんですよね。支払いの実感が湧かないから、ついつい使い過ぎてしまう。収入以上にお金を使ってしまい、分割払いを続けているという方も少なからずいらっしゃいました。こうしたクレジットカードの抱える負の側面が、解決すべき一つ目のイシューです。

その一方で、これはフリマアプリのユーザーに限りませんが、日本ではまだまだ現金で支出を管理されている方が大勢います。なかでも僕が面白いなと思ったのが、無印良品のパスポートケースを使って現金を管理している方がいることでした。用途別にパスポートケースを用意して、そのなかで現金を管理されているんですね。現金を小分けにして支出を管理するというのは、昔からある節約術で、実際にとても有効だと思います。先ほどご紹介したB/43のポケット機能も発想自体は同じものです。日本でもキャッシュレス化が進み、現金の流通量が減っていくなか、10年後もそういったやり方が通用するかというと、それはちょっと考えにくい。ならば、これまでアナログな手法に頼っていた方でも、抵抗なくデジタル上でお金を管理できるようなサービスが必要なのではないか。これが二つ目のイシューです。

——それらのイシューは、先行する家計簿アプリでは解決できなかったのでしょうか?

そもそもターゲットとするユーザー層が異なると思いますね。現在、家計簿アプリと呼ばれるものは30種類くらいありますが、大手の家計簿アプリは銀行口座やクレジットカードの連携が求められます。金銭的余裕のある人が複数の口座などを管理するなら、確かにそのほうが便利だと思うんです。けれど僕たちがターゲットとするのは、比較的若く、月単位で収支をリアルタイムに管理する必要がある方々です。彼らが家計簿、つまりマンスリーのキャッシュフローを管理するだけなら、そこまでの機能は必要ありません。

それに従来の家計簿アプリは、途中で挫折する人も多かったんですよ。そもそも銀行口座やクレジットカードの連携はある程度のネットリテラシーが求められますし、現金で支払った場合にはレシートを撮影するなどして支出額を入力しないといけない。相当マメでないと、なかなか続きません。それならむしろ、プリペイドカード1枚と紐付けておくだけのほうが、多くの人にとって使いやすいものになるのではないか。そう考えたことから、こんな割り切った仕様になっています。

——なるほど。ある意味で最初からニッチな需要を狙い撃ちしたサービスなのですね。

そうですね。これは請け売りなのですが、僕は「無消費の開拓」という言葉が好きで。つまり、ネットリテラシーの低さやスキルの無さなど、なんらかの理由で既存のサービスから取りこぼされてしまったユーザーを、新規顧客として取り込めるようなプロダクトをつくりたいんです。これはフリルの頃から一貫していると思います。

「何が課題か?」ではなく「どう対処しているか?」を探っていく

——起業直前のタイミングで、イギリスへ渡ったとも伺いました。

2018年と2019年に、二回にわたってイギリスを訪れました。キャッシュレスが浸透した社会とはどのようなものなのかを、この目で確かめたかったんです。当時の日本ではキャッシュレス比率が一割程度でしたが、イギリスはすでに六割を超えていましたからね。日本とは経済規模や人口も近いですし、島国という地理的な共通点もある。いわば日本の未来を見にいくようなつもりでした。視察するなかでさまざまな気付きがありましたが、やはり最も大きかったのはキャッシュレスの便利さをこの身で体感できたことだと思います。トータルで1カ月以上にわたり、イギリスの都市部から地方までを見て回りましたが、結局その間に現金は一度も使いませんでした。今後は日本でも確実にキャッシュレスの時代がくるであろうことを、改めて実感した出来事です。

——イギリスから戻られ、スマートバンクを起業されたのが2019年。そこからB/43のローンチに向けて、まずは何からスタートしたのでしょう?

まずはユーザーインタビューです。SNSなどを通じて想定するターゲットに近そうな方を絞り込み、地道にコンタクトを取っていきました。実はこうした取り組みは今も続けていて、累計で150人以上の方にお話を伺っています。ユーザーインタビューを大切にするのは、フリルより以前、プライベートでインターネットサービスをつくり始めた頃の反省があるからです。当時の僕は、とにかく海外で流行っているサービスを真似したり、自分が「これは面白い!」と思ったりしたものばかりつくっていました。今思うと当たり前ですが、そういうサービスって、ほとんど使ってもらえないんですよ。やっぱり、多くの人に使ってもらうサービスにするためには、実在する課題を解決していかなければならない。それを見つけるためのユーザーインタビューです。

ユーザーインタビューの結果は、事業戦略にも反映しています。例えば、今年の7月に、家族やパートナーと二人で使える共同口座をつくれる「ペア口座」機能を追加したのですが、これは元々、来年以降の実装を目指していた機能でした。けれど、お客様から「カードをもう1枚発行できないか?」「同じアカウントに二人でログインしても構わないか?」といった問い合わせを数多くいただいていて。そこでユーザーインタビューをしてみると、多くの人がパートナーとの金銭管理に不便さを感じていることが分かりました。「どちらかの名義で口座を開設し、共同の口座として利用しても、口座を持っていない側は残高が確認できない」「食費や生活費を立て替えた場合は、精算が面倒くさい」「同棲相手だとクレジットカードの家族カードをつくれない」と、皆さんさまざまなペインを抱えていたんです。そこで優先順位を上げて実装したのが「ペア口座」機能です。カードがあればどちらからでも入金できますし、「パートナーが、いつ、どこで、いくら使ったのか?」もリアルタイムで確認することができます。

——まさにユーザーの声に応える形で生まれた機能なのですね。ちなみに、ユーザーインタビューから深いインサイトを得るために、何かコツのようなものはありますか?

僕がユーザーインタビューをしていて「上手くいったな」と思うのは、「課題を解決するために、その人が現時点で採用している方法」が引き出せたときです。それさえ分かれば、あとはその解決方法をテクノロジーの力でよりよいものにしてあげればいい。もちろん、一足飛びでその結論を得ることはできません。そもそも、本人なりの解決方法を持っている場合は、そこに課題があること自体に気づけませんからね。僕たちのプロダクトの特性上、お金に関する質問が多くなるので、最初は答えることに抵抗がある人も多い。そのため僕の場合は、いきなり本題に入るのではなく、まずは「スーパーには週に何回行きますか?」といった、具体的に答えられる質問から入っていくことが多いですね。そこから少しずつその人のライフスタイルを掘り下げていき、より本質的な課題を引き出していく。そんなイメージです。

お金管理を分かりやすく。キャッシュレス時代のあたらしい家計簿を。

——8月にはあと払い方式で入金できる「あとばらいチャージ」機能も追加されていましたが、今後追加を予定している機能などはありますか?

あくまでもまだ構想ですが、二人以上の家族間などで口座を共有する機能はあってもいいかなと思っています。最近、ユーザーからのお問い合わせがあり、遠方で暮らすお子さんへの仕送り用に使っていただいていることが分かりました。B/43であればいつでもすぐに入金できますし、何に使ったのかも分かるから安心だ、と。こうしたニーズは意外とあるのではないかと感じています。

いずれは資産運用のお手伝いもしたいですね。キャッシュフローが潤沢ではない方も、B/43を使い予算内で生活する習慣が身につけば、少しずつキャッシュに余裕が出てくると思うんです。そうしたら、今度はそれを増やすこともサポートしていきたい。メルペイさんが、貸付投資サービスのFundsさんと組んで投資商品を販売されていますが、あんなイメージでしょうか。もちろん、具体的な仕組みについてはまだまだこれから煮詰めていくところですが。

——最後に今後の展望について教えてください

これからも変わらず心がけていきたいのは、「ユーザーのお金の管理を分かりづらくするプロダクト」には決してしない、ということです。クレジットカードを批判するつもりはありませんが、あと払いを可能にするサービスというのは、ユーザーが利用金額を把握しにくいがゆえに、手持ちの残高よりも多いお金を使えてしまうといった特性があるため、ついつい使い過ぎてしまい返済ができなくなってしまうようなケースがあります。だから、例えばB/43の「あとばらいチャージ」では、ユーザーが利用金額・手数料・支払い期限を理解した上で自己申請してから入金されるなど、ユーザーがあと払いをコントロールできるようにする工夫をしています。こうした倫理観は、大切にしたいですね。

その上で最終的な目標は、デジタル上でお金を管理することが当たり前の社会をつくることです。今はまだ個人レベルだと、デジタルでのお金の管理は、アナログな管理よりも手間がかかる部分が多い。そこにある負を一つずつ解決できるようなサービスを目指していきたいですね。それはきっと、社会のキャッシュレス化を推し進めることにもつながっているはずです。
堀井 翔太
株式会社スマートバンク 代表取締役

VOYAGE GROUP社(東証一部)へ新卒入社し、最年少で子会社社長に就任。
日本初のフリマアプリ「FRIL」を運営していたFablic社の創業者。2016年に同社を数十億円で楽天株式会社に売却。2018年の退任まで代表取締役CEOを経験。2019年にスマートバンク社を設立。

人気記事

「組織としての自己変革にかける想いに共感し、みずほへ入社」。みずほFG執行役員 秋田夏実氏×立教大学ビジネススクール田中道昭教授【前編】

「組織としての自己変革にかける想いに共感し、みずほへ入社」。みずほFG執行役員 秋田夏実氏×立教大学ビジネススクール田中道昭教授【前編】

国内外の金融機関と前職のアドビを含め、主にマーケティングや広報領域で手腕を発揮してきた秋田夏実氏。2022年5月に入社したみずほフィナンシャルグループでは、これまでのキャリアから一新して、グループCPO(Chief People Officer)とグループCCuO(Chief Culture Officer)を務め、組織開発・D&I推進等と企業文化の改革に挑戦をしています。立教大学ビジネススクールの田中道昭教授とともに、これからの時代のキャリアと学びについて意見を交わしました。 前半は秋田氏のこれまでの経歴、アメリカのビジネススクールでのエピソード、みずほに入社を決めた理由などをうかがいます。

AIの思考を人間が助ける。AI領域で人気の職種「プロンプトエンジニア」とは何か

AIの思考を人間が助ける。AI領域で人気の職種「プロンプトエンジニア」とは何か

プロンプトエンジニアという言葉をご存知でしょうか。英語圏では2021年頃から盛り上がりを見せている職種の一つで、中国でも2022年の夏頃からプロンプトエンジニアの講座が人気を呼んでいます。今回は、プロンプトエンジニアとは何か、どうトレーニングすればよいのかについて、日本国内でプロンプトエンジニアの採用と教育を実施している株式会社デジタルレシピ 代表取締役の伊藤 新之介氏に解説していただきました。

中国EV市場を席巻する、三大新興メーカーを徹底分析。脅威の中国EVメーカー最新事情・後編【中国デジタル企業最前線】

中国EV市場を席巻する、三大新興メーカーを徹底分析。脅威の中国EVメーカー最新事情・後編【中国デジタル企業最前線】

中国企業の最新動向から、DXのヒントを探っていく本連載。今回は、ガソリン車に代わるモビリティとして期待が高まるEV(Electric Vehicle=電気自動車)と、その核とも言える自動運転技術で世界をリードする中国の強さに迫ります。前編では「EV先進国」の名を欲しいままにしているその理由を、国の政策や技術の面から探ってきました。後編となる今回は、自動車産業に参入してきた新興メーカー3社を紹介するとともに、日本の立ち位置の考察、中国が抱える課題を話題に進めていきます。

香りを言語化するAI。KAORIUMが切り拓くビジネスチャンス

香りを言語化するAI。KAORIUMが切り拓くビジネスチャンス

イメージする香りはあるけれど、その通りの香水をなかなか見つけられない。「甘口」「辛口」だけでは、自分好みの日本酒を選べない。セントマティック社が開発する「KAORIUM(カオリウム)」は、香りや風味を言語化することで、そんな悩みを解消してくれる最先端のAIシステムです。今回お話を伺ったのは、同社の代表取締役である栗栖俊治氏。なぜ香りの分野に注目したのか。ビジネスとしての香り市場の秘めたるポテンシャルとは。KAORIUMの活用で広がる可能性とは何か。世界も注目するその取り組みに迫ります。

企業文化の変革から始まる「みずほの挑戦」。みずほFG執行役員 秋田夏実氏×立教大学ビジネススクール田中道昭教授【後編】

企業文化の変革から始まる「みずほの挑戦」。みずほFG執行役員 秋田夏実氏×立教大学ビジネススクール田中道昭教授【後編】

国内外の金融機関と前職のアドビを含め、主にマーケティングや広報領域で手腕を発揮してきた秋田夏実氏。2022年5月に入社したみずほフィナンシャルグループでは、これまでのキャリアから一新して、グループCPO(Chief People Officer)とグループCCuO(Chief Culture Officer)を務め、組織と企業文化の改革に挑戦をしています。立教大学ビジネススクールの田中道昭教授とともに、企業に求められるダイバーシティとエクイティ、ジェンダー問題について意見を交わしました。 後編は秋田氏がグループCPOとして手がけてきた施策、みずほフィナンシャルグループが考えるダイバーシティとエクイティ、これからの企業と従業員の関係性についてお話をうかがいます。

世界のMaaS先進事例7選。鉄道・バス・タクシーなど交通手段を統合したサブスクモデルも!

世界のMaaS先進事例7選。鉄道・バス・タクシーなど交通手段を統合したサブスクモデルも!

国内でMaaS(Mobility as a Service)実証が活発化している。新たな交通社会を見据え、既存の交通サービスの在り方を見直す変革の時期を迎えているのだ。 交通社会は今後どのように変わっていくのか。MaaSの基礎知識について解説した上で、海外のMaaSに関する事例を参照し、その変化の方向性を探っていこう。

「8割以上の精度で、赤ちゃんが泣く理由が判明」CES2021イノベーションアワード受賞。注目の日本発ベビーテック企業とは

「8割以上の精度で、赤ちゃんが泣く理由が判明」CES2021イノベーションアワード受賞。注目の日本発ベビーテック企業とは

テクノロジーの力で子育てを変えていく。そんなミッションを掲げ、泣き声診断アプリや赤ちゃん向けスマートベッドライトなど、画期的なプロダクトを世に送り出してきたファーストアセント社。「CES2021 Innovation Awards」を受賞するなど、世界的に注目を集めるベビーテック企業である同社の強さの秘密とは。服部 伴之代表にお話を伺いました。

【AI×音楽】AI作曲が可能となっても、作曲家の仕事は残る。「FIMMIGRM」が変える音楽の未来<後編>

【AI×音楽】AI作曲が可能となっても、作曲家の仕事は残る。「FIMMIGRM」が変える音楽の未来<後編>

AIによりヒットソングの特徴をふまえたオリジナル楽曲を作成するサービス「FIMMIGRM(フィミグラム)」。AIによる作曲サービスが盛り上がりを見せつつある昨今、音楽プロデューサーとしてYUKIや中島美嘉、Aimerなどのアーティストを手がけてきた玉井健二氏が開発に携わっていることで、大きな話題を呼んでいます。 FIMMIGRMの利用方法は、大量に自動生成された曲から好みの曲をジャンルごとに選択するGENRES(ジャンル)、ワンクリックでAIが曲を生成する ONE-CLICK GENERATE(トラック生成)、ユーザーの自作曲をもとにAIが曲を生成するGENERATE(トラック生成)、AIが生成した曲にプロの編曲家が手を加えるPRO-ARRANGED(プロアレンジ)の4パターン。AIにより専門知識不要で誰もが作曲できるようになる未来が間近に迫った今、音楽業界はどのように変化するのか? 株式会社TMIKと音楽クリエイター集団agehaspringsの代表を務める玉井健二氏にお話を伺いました。

【Netflix徹底解剖】Netflix4.0、世界最先端のDX戦略を追う

【Netflix徹底解剖】Netflix4.0、世界最先端のDX戦略を追う

全世界での有料会員数が2億人を突破。飛ぶ鳥を落とす勢いで快進撃を続ける企業、Netflix。現在の利用者の中には、彼らの事業が店舗を持たないDVDオンライン郵送サービスからスタートしたことを知らない人もいるかもしれません。1997年、小さなスタートアップ企業として創業したNetflixはその後、DVDレンタルのサブスクリプション、動画ストリーミング配信のサブスクリプション、そして動画オリジナルコンテンツの配信と、デジタルを基盤に着実にビジネスを変革し、今や皆さんご存知の通り、デジタルコンテンツプラットフォームの王者へと成長を遂げています。今回の「世界最先端のデジタルシフト戦略」vol.4では、そのビジネストランスフォーメーションの変遷を立教大学ビジネススクール 田中道昭教授に徹底解剖していただきます。小さなスタートアップ企業であったNetflixがいかに王者となれたのか。その変革の奥にある秘訣とは。DXに取り組む日本企業も見習うべき一貫した姿勢に迫ります。

メンタルヘルス後進国、日本。DXはメンタルヘルスに貢献できるのか

メンタルヘルス後進国、日本。DXはメンタルヘルスに貢献できるのか

欧米に比べ大きく遅れているといわれる日本のメンタルヘルスを取り巻く環境。事実、欧米ではカウンセリングを受診した経験のある人は52%にも上りますが、日本では6%という低水準。先進国のなかで突出した自殺者数についても、厚生労働省は深刻な状況と受け止めています。 そんななか、β版での運用を終え、2022年7月5日に正式ローンチされた「mentally(メンタリー)」は、日本では敷居の高いメンタルヘルスに関する相談が気軽に行えるアプリ。株式会社Mentally 代表取締役CEOを務める西村 創一朗氏は、自身も過去に双極性障害(※)を乗り越えた経験を持っています。メンタルヘルス市場はDXによりどう変化していくのか。インタビューを通して、日本のメンタルヘルス市場の未来を紐解きます。 ※ 双極性障害:活動的な躁(そう)状態と、無気力なうつ状態を繰り返す障害。

「8割以上の精度で、赤ちゃんが泣く理由が判明」CES2021イノベーションアワード受賞。注目の日本発ベビーテック企業とは

「8割以上の精度で、赤ちゃんが泣く理由が判明」CES2021イノベーションアワード受賞。注目の日本発ベビーテック企業とは

テクノロジーの力で子育てを変えていく。そんなミッションを掲げ、泣き声診断アプリや赤ちゃん向けスマートベッドライトなど、画期的なプロダクトを世に送り出してきたファーストアセント社。「CES2021 Innovation Awards」を受賞するなど、世界的に注目を集めるベビーテック企業である同社の強さの秘密とは。服部 伴之代表にお話を伺いました。

世界のMaaS先進事例7選。鉄道・バス・タクシーなど交通手段を統合したサブスクモデルも!

世界のMaaS先進事例7選。鉄道・バス・タクシーなど交通手段を統合したサブスクモデルも!

国内でMaaS(Mobility as a Service)実証が活発化している。新たな交通社会を見据え、既存の交通サービスの在り方を見直す変革の時期を迎えているのだ。 交通社会は今後どのように変わっていくのか。MaaSの基礎知識について解説した上で、海外のMaaSに関する事例を参照し、その変化の方向性を探っていこう。

中国EV市場を席巻する、三大新興メーカーを徹底分析。脅威の中国EVメーカー最新事情・後編【中国デジタル企業最前線】

中国EV市場を席巻する、三大新興メーカーを徹底分析。脅威の中国EVメーカー最新事情・後編【中国デジタル企業最前線】

中国企業の最新動向から、DXのヒントを探っていく本連載。今回は、ガソリン車に代わるモビリティとして期待が高まるEV(Electric Vehicle=電気自動車)と、その核とも言える自動運転技術で世界をリードする中国の強さに迫ります。前編では「EV先進国」の名を欲しいままにしているその理由を、国の政策や技術の面から探ってきました。後編となる今回は、自動車産業に参入してきた新興メーカー3社を紹介するとともに、日本の立ち位置の考察、中国が抱える課題を話題に進めていきます。

Googleやビル・ゲイツも出資する“代替肉”スタートアップ「インポッシブル・フーズ」〜海外ユニコーンウォッチ#2〜

Googleやビル・ゲイツも出資する“代替肉”スタートアップ「インポッシブル・フーズ」〜海外ユニコーンウォッチ#2〜

「ユニコーン企業」ーー企業価値の評価額が10億ドル以上で設立10年以内の非上場企業を、伝説の一角獣になぞらえてそう呼ぶ。該当する企業は、ユニコーンほどに珍しいという意味だ。かつてのfacebookやTwitter、現在ではUberがその代表と言われている。この連載では、そんな海外のユニコーン企業の動向をお届けする。今回は欧米を中心に注目されている「代替肉」を扱う「インポッシブル・フーズ」を紹介する。

コロナ禍でラジオが復権!? 民放ラジオ業界70年の歴史を塗り替えたradiko(ラジコ)の「共存共栄型 DX」とは

コロナ禍でラジオが復権!? 民放ラジオ業界70年の歴史を塗り替えたradiko(ラジコ)の「共存共栄型 DX」とは

Clubhouseをはじめ、新勢力が次々と参入し、拡大を見せる音声コンテンツ市場。その中で、民放開始から70年の歴史に「大変革」を巻き起こしているのが“ラジオ”です。放送エリアの壁を取り払う、リアルタイムでなくても番組を聴けるようにするといった機能で、ラジオをデジタル時代に即したサービスに生まれ変わらせたのは、PCやスマートフォンなどで番組を配信する『radiko(ラジコ)』。今回は、株式会社radiko 代表取締役社長の青木 貴博氏に、現在までのデジタルシフトの歩みと将来の展望について、お話を伺いました。

デジタル戦略で生まれ変わるカインズ。ホームセンターからIT小売企業への変遷の軌跡【前編】

デジタル戦略で生まれ変わるカインズ。ホームセンターからIT小売企業への変遷の軌跡【前編】

生産労働人口の減少を受け、日本企業はいよいよ生き残りをかけたデジタル化に取り組まなければいけないと言われるフェーズに入ってきました。とはいえ、それができている企業とそうでない企業との差が激しくなっているのも現状です。 そんななか、ホームセンター大手カインズでは、40年かけて積み重ねてきたホームセンターとしてのあり方を見直し、IT小売企業として生まれ変わろうとしています。カインズでデジタル戦略本部長を務め、戦略の指揮をとる池照 直樹氏に、同社のデジタル戦略についてお話を伺いました。 前編は、カインズがどのようにしてデジタル化を実現させていったのか、具体的な取り組みを交えてお届けします。