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中外製薬とNTTデータ、AIを活用した治験効率化ソリューションの実証を完了

中外製薬株式会社と株式会社NTTデータは、AI技術を活用した治験関連文書の作成効率化ソリューションの実証実験を2020年1月から6月に実施した。
治験業務は、計画から実施、承認申請に至るまでさまざまな文書の作成や多くの手順が必要だ。本ソリューションは、治験実施計画書から治験関連文書を作成するなど、文書作成に係るプロセスの効率化を目指すというコンセプトを基にNTTデータが開発を進めている。本実証では、本ソリューションのプロトタイプを用いて、中外製薬とNTTデータが共同でコンセプト検証を行い、本ソリューションの有用性の評価および今後のシステム課題の抽出をすることができたという。

今後、本実証の結果を踏まえ、NTTデータは2021年度中に本ソリューションの商用サービス提供を目指す。さらに、本実証を通して得られた両社の協力関係を土台に、臨床開発業務のデジタルトランスフォーメーションに向けて協働し、新薬開発の効率化に向けた仕組みづくりに貢献していくとのことだ。

■背景

新薬開発は、研究、治験での臨床データの収集・解析、有効性と安全性の評価などのプロセスを経て平均で9~17年程度かかり、治験に関わる業務やデータの品質確保のため、製薬企業と治験実施医療機関の双方で多くの労力が費やされている。また、高品質で効率的な治験関連文書の作成は、製薬企業共通の課題となっている。

NTTデータは、新薬の開発加速を支援するため、広範な治験プロセスを最先端のIT技術でつなぐ製薬企業・医療機関横断型の治験トータルソリューションプラットフォームの開発を進めている。中外製薬は、「CHUGAI DIGITAL VISION 2030」の基本戦略の1つにバリューチェーンの効率化を掲げ、治験プロセスのさらなる加速を目指している。中外製薬は、NTTデータの取り組みに賛同するとともに、中外製薬の豊富な経験を生かし、AI技術を活用した新たなソリューションの開発に向け、NTTデータと共同で実証実験を実施したとのことだ。

■治験関連文書の作成効率化ソリューションについて

本ソリューションは治験トータルソリューションプラットフォームの1つとして、治験実施計画書をインプット情報としてさまざまな治験関連文書(患者用の同意説明文書、統計解析計画書、患者の治験データを入力する症例報告書、治験結果をまとめた総括報告書など)を、AI技術やオントロジー/セマンティックといった技術要素を活用して連鎖的・網羅的に生成できるようにする。
出典元:プレスリリース

■実証実験について

・目的
高品質で効率的な治験関連文書作成の課題を解決するために必要な要件を特定し、臨床開発業務におけるデジタルトランスフォーメーションの実現を目指して本実証実験を実施する。

・実施内容
臨床開発業務において必要とされる各治験関連文書を連鎖的に自動生成するコンセプトの有用性の検証とそれを実現する技術要素についての評価を行う。具体的には、中外製薬の治験実施計画書をインプットとし、本ソリューションのプロトタイプを用いて「同意説明文書」および「症例報告書(blank)」作成業務に要した時間と、過去同業務の実績を比較。

・実証期間
2020年1月から2020年6月まで

・実施結果
ソリューションのコンセプトが有用であることが確認でき、今後のシステム課題の抽出をすることができた。なお、効果検証結果については、以下のとおり。
削減効果率は、「同意説明文書」で平均61%、「症例報告書(blank)」で平均40%であった。
両文書ともに、自動生成すべき部分の大部分を生成可能なことを確認でき、自動生成が難しいと予想される部分については、想定通り削減効果率は低かった。
「症例報告書(blank)」では自動生成後に症例報告書に適した形にするためのマニュアル作業が発生し、削減効果率低下の一因となった。

■今後について

NTTデータは、今回検証された技術要素を活用して、今後、治験関連文書の対象拡大、標準化テンプレートの提供、AIによるサジェスト機能、マルチ言語対応などの機能を本ソリューションへ順次実装していく計画だという。また、本ソリューションの他、臨床データの収集支援・構造化ソリューションなども含む治験トータルソリューションプラットフォームの提供を目指す。そして、中外製薬とNTTデータは臨床開発業務のデジタルトランスフォーメーションに向けて協働するとともに、新薬開発の効率化に向けた仕組みづくりに貢献していくとのことだ。

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