HEROZとDRAFT、設計業務の生産性向上を目指し「自動設計支援AIサービス」の共同開発に向け業務提携を開始

HEROZ株式会社は、インテリアや建築設計を軸にデザイン事業を展開する株式会社ドラフト(以下、DRAFT)と、設計業務の生産性向上を目的とした自動設計支援AIサービスの共同開発に向け、業務提携を開始したと発表した。

■DXが遅れる建築デザイン業界に先手

インテリアや建築設計のデザイン業務には、意匠計画以外にも平面図、配置図、展開図など膨大な製図作業が発生する。図面作成はCADと呼ばれる設計支援ツールを使ってパソコン上で書くことが一般的だが、手作業に頼る部分も大きく、自動化およびDXが建築デザイン業界全体の課題と言われているという。

こうした背景を踏まえ、DRAFTは、3DモデリングやBIMなどのデジタル技術を活用した設計業務の効率化を図ってきた。そして今回、最先端のAI技術を保有するHEROZはDRAFTと業務提携を結び、設計デザイン業務のDXを推進する「自動設計支援AIサービス」の共同開発に着手したとのことだ。

■事務作業はAIに任せ、人はクリエイティブに集中

本取り組みは、平面図から立体イメージを作成する通常の設計プロセスを逆転させ、3Dモデルから抽出したデータを元に2次元の図面を作成し、膨大な展開図の作成や積算を自動化させるシステムの開発を目的としている。これによりヒューマンエラーの防止や見積もりの最適化だけでなく、これまで煩雑な事務作業に投下されていた時間を「デザイン性の追求」や「機能の拡充」など、クリエイティブな仕事の時間へと変えることを目指しているという。

初期フェーズにおいては、DRAFTの設計デザインチームが業務効率化の一環として試験運用を実施し、図面上にプロットする情報の精度、ユーザビリティの継続的な改善を行うことで、自動設計支援AIの効果検証を実施する。将来的には、積算業務を自動化し、500万人以上の就労者数の建築業界全体にとって利用価値の高いシステムの製品化を目指し、グローバル約12兆円(CAGR約4%)、国内だけでも約8,500億円の市場規模があると推定されるインテリアデザインサービス市場の獲得を見据え、共同での事業展開の検討を加速するとのことだ。

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