TIS、丸紅のScope3可視化・最適化プラットフォームを構築
2022/3/31
TISインテックグループのTIS株式会社は、丸紅株式会社の段ボール調達に伴う温室効果ガス(GHG)排出量の可視化と、環境負荷を考慮したサプライチェーンの最適化を実現するScope3可視化・最適化プラットフォーム構築を支援したと発表した。
Scope3の算出にはサプライヤー企業やユーザー企業からの元データ提供が必要であり、そのデータ量は多く、入力作業はとても煩雑だ。そこでTISはUI/UXデザインを考慮し、サプライヤー企業およびユーザー企業にとってユーザビリティの高いプラットフォームを、短期間かつ、要望にもすぐにシステム反映できるアジャイルでの開発を提案し、パートナーに選定されたという。
TISは本プラットフォームを通じて提供したいメッセージをログイン画面等のデザインで表現し、システム全体の世界観を形成。元データ入力などのUXデザインは、サプライヤー企業のユーザー属性やデータ入力のヒアリング、メーカー企業が可視化したい情報の調査に基づいて作成した。また、アジャイル開発により、ヒアリングから得た要望をすぐにシステムに反映するとともに、環境分野のTIS有識者も交えたプロジェクト体制で開発を進めたことで約2ヶ月でシステムのリリースを実現したとのことだ。
<実証実験 イメージ図>
■背景
丸紅が持つ段ボールに関する知見と、TISが持つUI/UXデザインおよびアジャイル開発の知見を掛け合わせることでサプライチェーン全体のGHG削減を目指し、Scope3可視化・最適化プラットフォームを構築し、実証実験を行うことになったとのことだ。
■実証実験の概要
サプライヤーから必要情報を収集し、GHGプロトコルに準拠したCO2排出量計算プログラムで各社のCO2排出原単位を自動算出。また次のフェーズでは、可視化された環境負荷データを活用し、コスト・Co2排出量・立地拠点等、複数条件での最適なサプライチェーンシミュレーションを実施。
対象:
Scope3の15カテゴリーのうちカテゴリー1「購入した製品・サービス」の原材料の調達とカテゴリー4「輸送、配送(上流)」の調達物流
目的:
段ボール調達におけるScope3「可視化」の達成。GHGプロトコルに準拠した(第三者機関の認証or監修含む)、段ボール調達に伴うScope3合計値の数値化。