青果物の生産・流通・販売に関するデータを統合し小売バイヤー業務を最適化する「Fresus」がβ版の事前登録を開始

株式会社DATAFLUCTは、青果物の生産・流通・販売に関するデータを統合し、小売バイヤー業務を最適化する「Fresus(フレサス)」β版の事前登録を2022年5月11日より開始すると発表した。

本サービスは、各市場での青果物の現在価格の可視化や、生産量や天候などさまざまなデータを基にした将来価格の予測が可能だ。
出典元:プレスリリース

■青果物特有の情報管理の難しさと、属人的な業務の課題

さまざまな産地から出荷される青果物は、商品コードやSKUによる管理がされておらず、他の一般的な商品では可能な物流・販売の情報管理が難しいとされてきた。また、価格変動が大きいため最適化が難しい、保管期間が短く在庫管理が容易でないなどの特性もあり、青果物のサプライチェーンマネジメントのDXにはハードルがあるという。

DXの実現には、領域を横断しているデータを収集・整理する力、データを読み解く力、高度な分析をする開発力、それらをビジネスに活かす力が必要であり、1社単独で実行にうつすのは困難を極める。こうした現状から、多くの小売店ではバイヤー個人の経験や感に頼った仕入れが行われており、人材不足やノウハウの継承に課題がある。仕入れ業務が属人化されたままであることで、自動発注やダイナミックプライシング、リアルタイムの状況を踏まえた販促など、青果物以外の商品では可能な施策も導入が難しくなっているとのことだ。

■情報を集約して青果物の価格を可視化 データドリブンな販促も実現する「Fresus」

「Fresus」は、属人的な要素が多く、ロスや機会損失が発生している青果物のサプライチェーンをデータによって最適化する。

1.市場価格を簡単操作で把握 AIによる価格予測で、未来の価格が誰でもわかる
同社は、画像や動画、音声、文書などの異なる様式のデータを統合的に処理するマルチモーダルデータ活用を得意としている。また、2020年10月には、東京都が募集した「『ICT等を活用した先進的な食品ロス削減』に向けた新たなビジネスモデル事業」において採択されるなど、食品流通の領域でのデータ活用にも実績を持つ。

こうしたデータと技術を基に開発された「Fresus」は、これまで難しいとされてきた青果物のサプライチェーンに関するデータを統合し、天候などの外部データも活用して将来の価格をAIで予測するサービスだ。また、現在はバイヤー自身が市場に連絡を取ったり、各市場のWebサイトなどで確認している青果物の価格をダッシュボード上で確認・比較することも可能だ。価格を調べたい/予測したい青果物を選択し、日付や市場を選択するシンプルな操作で情報を表示でき、専門的な知識がない人でもデータに基づく仕入れを計画できる。
出典元:プレスリリース
2. 他の市場の価格との比較や昨年との比較、アラートなど便利な機能で仕入業務を効率化
本サービスは、各市場の価格を比較したり、昨年の同時期の価格と比較することもでき「この価格が割安かどうか」などの仕入れの意思決定を、データドリブンに行うことができる。担当する市場や青果物の設定を保存する機能や、指定の価格になった際に知らせるアラート機能なども備え、仕入れ業務の効率化を支援する。
出典元:プレスリリース
3.データを基にした価格設定とリアルタイムな販促で、収益を最大化
価格変動の激しい青果物は、店舗側では臨機応変な販促ができないという課題がある。本サービスでは、青果物の需要予測と、店舗での仕入実績などのデータを活用したダイナミックプライシングが可能だ。本機能と、店頭の電子棚札や店舗が活用している会員向けサービスを連携することで、最新のデータに基づく販促を行い、スポット特売品として販売機会を創出できる。

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