神奈川県横浜市でAI活用型オンデマンド交通システムを利用した「預かり保育後の送迎バス運行」の実証実験が開始

株式会社みつばコミュニティは、スペア・テクノロジーソリューションズ株式会社のAI活用型オンデマンド交通システムを利用し、「横浜市都築区預かり保育児童向けシェアリングバス事業に向けた実証運行」を行うと発表した。学校法人岩谷学園のグループ校である神奈川県横浜市都筑区の認定こども園エクレス 幼稚園の協力のもと、5月から7月にかけて実証実験を進めている。

■背景

近年、共働き家庭の増加や待機児童の問題から幼稚園でも「預かり保育」を利用する家庭が増えている。一方、預かり保育後は、園児ごとに帰宅時間が異なることや、送迎コストが高くなるため、多くの園で帰宅時の各家庭へのバス送迎は行われていなかったという。そのため18時半や19時までに園まで迎えに行かなくてはならないため、保護者は早く退勤するなどの対応が必要となり「送迎の負担」という課題が顕在化しているとのことだ。

■ニーズ調査

認定こども園エクレス 幼稚園に通う園児のうち年中・年長の1号認定の保護者184名にアンケート調査を実施。期日までに回答を得られた145名のうち、2022年4月以降、市型預かり保育(横浜市私立幼稚園等預かり保育事業)を利用すると回答したのは69名。43.8%(30名)が預かり保育終了時のバス送迎を希望していることがわかったという。利用を希望する保護者からは、「共働き家庭のため、バス運行費が別途必要であっても、是非とも利用したい」「兄弟・姉妹がエクレスすみれ保育園に通っており、2園へのお迎えの負荷を軽減したい」といったコメントがあった。一方で、利用を希望しないと回答した保護者からも、「次年度以降に利用を検討したい」「実証実験の結果を踏まえて利用を検討したい」といったコメントがあった。多くの保護者の預かり保育終了時のバス送迎への関心の高さが伺えたと同時に、課題の大きさを実感する結果となったとのことだ。

■実証実験の趣旨

みつばコミュニティは、預かり保育後の送迎バス運行実現を目指し、AI活用型オンデマンド交通システムを利用したバス実証実験を実施する。利用ニーズに応じて日々柔軟に最適ルートを運行する仕組みが必要となるため、実証実験においては、スペア・テクノロジーソリューションズのAI活用型オンデマンド交通システムを利用。幼稚園と各家庭を効率よく結ぶルートを、AIが速やかに見つけ出し、「働く保護者が家で子どもの帰りを待てる」環境を作る。

■実証実験の概要

出典元:プレスリリース
・実施期間:2022年5月16日(月)~7月15日(金)
・実施地区:神奈川県横浜市都筑区
・実施園:認定こども園エクレス 幼稚園
・送迎バス利用児童数:23名

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