oVice、バーチャル空間を活用した採用活動「採用メタバース」の運用を開始

採用メタバースとは、2次元のバーチャル空間「oVice（オヴィス）」を活用し、オンラインで会社見学から入社後のオンボーディングまで、採用のための様々な活動を包括的に行うことができるメタバースだ。

企業は、自社の採用メタバース上に閲覧用のコンテンツとしてテキストや図表、Webサイト、スライド、動画などを掲示することができる。PCだけで利用できる2次元のメタバースを用いるため特殊な機器や技術は必要なく、これまで蓄積した採用コンテンツも有効に活用することが可能だ。また、空間内で会社説明会や採用イベントをライブ型で開催することもできるほか、フロアを分けて面接会場や入社後のオンボーディングコンテンツを設置することも可能だ。様々なプロセスを採用メタバース上で行うことで、候補者が会社に興味を持った段階から入社後のオンボーディングまで、一貫した採用CX（Candidate Experience：候補者体験）を提供することが可能となる。

候補者は、採用メタバースに入場し、アバターとして空間内を自由に動きまわりながら掲示された会社情報を閲覧することができる。VRゴーグルやトラッキングデバイスなどの機器の用意や専用アプリのインストールは必要なく、PCやスマートフォンのブラウザを利用して、場所や時間を問わず気軽に企業情報にアクセスすることができる。また、メタバース内ではアバター同士が近づくだけで会話ができるため、ライブ型イベントに参加した際には企業の担当者とも気軽に話すことができる。

・oVice社の採用メタバース
oVice社の「バーチャルオフィスビル」の2階〜4階に構築した。

【2階】
候補者向けのスペース。会社の事業や働き方を理解することを目的に、これまでに同社が制作したテキストコンテンツや動画を掲載している。自由に移動しながら閲覧できる構成とし、また、社員との交流イベントを実施するスペースも設けた。

【3階】
選考中の人向けのスペース。面談を行う会議室や内定者懇親会などを行う会場を設置している。また、oVice社で働く雰囲気をさらに感じられるよう、随所に置かれた社員の顔写真入りのアバターに近づくと事前に録音した社員の雑談が聞こえてくる仕掛けを施している。

【4階】
入社が決定した人向けのオンボーディング用のスペース。入社する人がクエストをクリアする感覚で入社時に必要な手続きなどを行うことができる。研修やオリエンテーションが行えるスペースも設けた。オリエンテーションや研修が行いやすいように中央のスペースを広く確保している。

2階：会社紹介コンテンツの展示、会社説明会

3階：面談、会社見学、内定者懇親会

4階：オンボーディング、研修

2021年10月の内定式／内定者懇親会や、2022年4月の新入社員研修のタイミングで、人事部門の担当者から同社あてに「人事担当者から一方的に情報を伝えるだけでなく、社員・内定者同士がオンラインでも双方向の交流ができるような場を作りたい」といった多くの声があったという。また、oViceを全社的に導入しているエン・ジャパンの担当者と意見交換をするなかで、大企業の人事部門でoViceを活用することで、多くの課題が解決できる可能性があると感じたとのことだ。これを受け、人事の抱える課題のoViceを活用した解決策を提案したいと考え、まず自社の「採用メタバース」を試験的に運用。そこでの経験をもとに、自社の「採用メタバース」を正式に開始するとともに、「採用メタバース」モデルルームを構築したとのことだ。