キャディ、製造業の見積活動を自動化・効率化する新アプリケーション、AI見積クラウド「CADDi Quote」を公開

製造業のデジタル変革に挑むキャディ株式会社は、図面データ活用クラウド「CADDi Drawer(キャディドロワー)」の新アプリケーションである、AI見積クラウド「CADDi Quote(キャディ クオート)」を2024年4月より提供開始した。

AI類似解析を中心としたテクノロジーにより、製造業の調達におけるサプライヤーの選定を自動化するとともに、見積の送付・管理・査定を効率化・高度化することで、調達活動の工数削減やコストの削減を実現する。また、図面データ活用クラウド「CADDi Drawer」とシームレスに連携することで、サプライヤーとのやり取りなどサプライチェーンにおけるデータの資産化を加速する。

■ 提供背景

「車輪の再発明」からの脱却。経験をデータに、データを未来の価値へ
直近では日経平均株価がその歴史上最高値を更新したことが大きく取り上げられたが、一方​​2023年の名目国内総生産(GDP)では日本がドイツに抜かれ世界4位に転落し、バブル崩壊後の「失われた30年」と呼ばれた低迷期から、日本は本当に脱却していくことができるのかに注目が集まっている。国内GDPにおける製造業の割合は約2割を占め、日本経済を支える中心的な産業である製造業の生産性向上は大きな課題だ。抜本的な改革が求められる中で、自社内およびサプライチェーンにおける経験・知見・データを資産化することで、複利的な成長ができる体制にすることが重要だと考えているとのことだ。
しかし今の製造業では、長年蓄積してきた知見を資産として活用できていないケースが多く、設計・調達・製造それぞれの工程で、過去行った活動を何度も繰り返す、いわゆる「車輪の再発明」をしている。

サプライチェーンデータを資産化する
過去の経験や知見を未来の価値に変えるために、図面という製造業における最も重要なデータを資産化するプラットフォームとして、2022年6月に「CADDi Drawer(キャディドロワー)」を提供開始した。今後このデータプラットフォームを基盤として、製造業におけるサプライチェーンデータの資産化を推進するためのアプリケーション展開を進めていく。その第一弾として、サプライチェーンデータを資産化するAI見積クラウド「CADDi Quote」を開発提供する。
出典元:プレスリリース

■ AI見積クラウド「CADDi Quote」の概要と特徴

キャディ社と取引の多い多品種少量生産系メーカーの見積業務において、見積先の選定プロセスや図面の仕分け作業に課題を感じている企業が多く、見積査定や見積情報管理では「属人的な見積プロセス」や「見積情報の一元管理ができていない」などの課題を抱えている。見積先の選定・図面仕分け作業だけでなくその先の見積依頼から見積案件の進捗管理、相見積比較・査定、見積情報管理まで一連の見積業務プロセスの抜本的な改善に対するニーズの高まりがあった。

「CADDi Quote」によって、見積依頼、見積案件管理、相見積比較、見積情報の一元管理まで、顧客の見積業務プロセスを一気通貫で効率化・標準化を促進します。また、価格査定とサプライヤー選定を最適化し、原価低減をサポートする。
出典元:プレスリリース
「CADDi Quote」サービスサイトURL:https://caddi.com/quote/

サプライチェーンデータの資産化に向けた第一歩として、「CADDi Drawer」上の図面データを「CADDi Quote」に連携し、見積査定業務の効率化を図る。見積情報をベースとしたサプライチェーンのデータを蓄積していくことで、購買価格の設定・査定やサプライヤー選定をデータドリブンで行える仕組みに変えていくことを目指す。

■ 今後の展開

製造業全体が今後複利的な成長を実現していく上で、自社の過去の知見や経験を資産化し、複利的な成長を達成することが非常に重要だ。キャディ社のミッションである「モノづくり産業のポテンシャルを解放する」ため、3Dデータへの対応や生成AIを活用した分析・解析の強化などを視野に入れながら、「CADDi Drawer」と「CADDi Quote」の提供を通じて、さらなる提供価値の拡大を追求していくとのことだ。

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