AIによる画像生成がさらにリアルに、美しく。ファッション業界向け生成AIツール「MaisonAI」がアップデート

株式会社OpenFashionは、提供するファッション業界に特化した生成AI活用支援ツール「Maison AI（メゾンエーアイ）」の画像生成機能において、最新バージョンである「Stable Diffusion V3」をツール内で選択可能にしたことを発表する。これにより、ユーザーは従来の画像生成機能「Stable Diffusion XL」に加え、より高精度な画像生成を実現する「Stable Diffusion V3」を使用できるようになる。

OpenFashionは、ファッションとAIを始めとした最新テクノロジーをかけ合わせたサービス・プロダクトの開発に取り組んでいる。提供する「Maison AI（メゾンエーアイ）」は、ファッション業界に特化した文章・画像生成AIツールであり、企業の業務効率化や新規事業の創出、服飾専門学校での授業など、様々な場面で既に多くの方に利用されている。

■「Stable Diffusion v3」導入の背景

ファッション業界では、日々進化するAI技術を活用したクリエイティブなアプローチが求められている。その中で、AIによる画像生成は、デザインのインスピレーションやプロトタイプの作成など、多岐にわたる用途で非常に有効な手段となっている。「MaisonAI」のユーザーからも「より精度の高い、自分たちが求める画像を作りたい」という画像生成に関する声が多くあがっており、今回のアップデートはそのようなユーザーのニーズに応えた、より高度な画像生成能力を提供することを目的としている。

■MaisonAIアップデート内容について

画像生成AI「Stable Diffusion」の最新バージョン「Stable Diffusion V3」の導入に合わせて、MaisonAIにて以下の機能が強化される。

①複雑なプロンプトへの反映精度の向上

「Stable Diffusion v3」は複雑なプロンプト（AIへの指示）に対する忠実度が向上しており、より正確に生成画像に反映されるようになった。

プロンプト例

デザイン、エンターテインメント、現実の民主化、様々な視点と用途、ハイファッションの編集写真、背景色は白。3人の女性はそれぞれ青、白、赤の衣装を着ている（左の女性：青、中央の女性：白、右の女性：赤）

【画像】上：旧バージョン「Stable Diffusion XL」・下：最新バージョン「Stable Diffusion V3」

出典元：プレスリリース

「3人の女性」「背景色は白」「それぞれ青、白、赤の衣装を着ている」というプロンプトに対して、「Stable Diffusion V3」は正確に画像を生成。

②文字入力機能の強化

画像内に文字を生成する際の精度が向上した。これにより、特にロゴデザインなどがより簡単に効果的に行えるようになる。
※画像内に生成可能な文字はアルファベットのみ

プロンプト例

【ロゴの名前】「Stylish Shirts Co.」
【デザインスタイル】モダンでシンプル
【フォント】サンセリフ、太字
【色】深い青と白
【アイコン】シャツの小さなシルエット
【レイアウト】アイコンが上、ロゴが下、円で囲まれている
【背景】白

【画像】上：旧バージョン「Stable Diffusion XL」・下：最新バージョン「Stable Diffusion V3」

出典元：プレスリリース

「Stylish Shirts Co.という文字」「シャツの小さなシルエット」「アイコンが上、ロゴが下、円で囲まれている」というプロンプトに対して、「Stable Diffusion V3」は正確にロゴ画像を生成。

③画像の追加修正の精度の向上

生成した画像を再度AIで修正する際に強弱を調整できるようになった。これにより、ある程度元の画像の構図やポーズを維持しながら、効果的に調整することが可能になる。

■オリジナルのプロンプト：ラインアート、猫、全身

■追加修正のプロンプト：猫、写実的

【画像】修正プロンプトを強めると、右の猫のようにより写実的になる

出典元：プレスリリース

今回のアップデートによって、MaisonAIユーザーであればどなたでも無料で最新バージョンの「Stable Diffusion V3」を選択できる。
※生成枚数には上限がある。詳しくは下記URLより機能アップデート告知ページをご覧いただきたい。
https://maisonai.io/blogs/update/ver1-11

【画像】全て最新バージョン「Stable Diffusion V3」で生成した画像

出典元：プレスリリース

OpenFashionではMaison AIを企業に提供するだけでなく、ファッション業界を中心とした企業の中で生成AIの活用が広がるよう、導入推進に関しても伴走支援をしている。今回のアップデートでも、より多くの方に生成AIに触れていただき、その可能性を直接感じると同時に楽しんでもらいたいと考えている。