CRM・MA・SFAの違いとは?ビジネスに取り入れるコツも解説
2022/1/24
企業の業務を効率化させるツールとしてCRMやMAが挙げられます。これらのツールは共通点もあるため、違いがよく分からないという人もいるでしょう。ここでは、CRMツールとMAツールの違いや、うまく定着させるコツなどについて説明します。
Contents
- CRM・MA・SFAそれぞれの特徴と違い
- CRM
- MA
- SFA
- CRMツールとMAツールの連携で体感できる違い
- 見込み客ごとに適したアプローチが可能になる
- マーケティング・営業部門の効果的な連携ができる
- 見込み客の獲得機会を逃しにくくなる
- CRMやMAの違いを活かしてビジネスに取り入れるコツ
- ツールを導入する目的をはっきりさせておく
- 企業の課題を明確にする
- 業務に対応した機能が搭載されているかチェックする
- ツール同士の違いや相性を比較・確認する
- 重複データへの対処方法をチェックする
- 具体的な社内ルールを定めておく
- カスタマイズ性が優れているかを確認する
- 導入後のサポート体制も意識しておく
- CRM利用中の企業がMAを導入するメリット
- 営業のタイミングを最適化できる
- 中止案件の掘り起こしが見込める
- 営業とマーケティングが発信する情報を統一させられる
- 顧客離れを予防しやすくなる
- CRMやMAの違いをよく理解したうえで導入するツールを決めよう
企業に適したツールを導入するためには、ツールごとの特徴や違いを理解したうえで、目的にあったものを利用する必要があります。そこで今回は、CRMとMAそれぞれの特徴について説明するとともに、それぞれに通用うまく活用するためのコツなどについて詳しく説明します。
CRM・MA・SFAそれぞれの特徴と違い
まずは、CRMとMAそれぞれの特徴を説明するとともに、これらと類似したツールであるSFAの概要についても詳しく説明します。
CRM
具体的には、顧客の氏名や住所などの基本的な情報、営業スタッフのアプローチ履歴、顧客の商品購入履歴、カスタマーセンターに入った問い合わせ内容や回数といった情報などを一元管理することが挙げられます。また、ただ情報を管理するだけでなく、データ化された情報を分析して、顧客のニーズに沿ったアプローチを考えることも、CRMで可能になります。
MA
MAの具体例として、見込み客の年代や訪問回数など背景に応じて適切な情報提供をすることが挙げられます。従来は、顧客1人ひとりの情報を確認してそれぞれにあった情報を検索・整理したうえで情報発信していました。MAでこれらの作業を自動化することによって、より効果的なマーケティングが可能になると期待されています。
SFA
具体例として、顧客への訪問履歴や提案回数、顧客から得られた反応や今後実践しようとしているアクション、営業スタッフごとの成績といった情報の一元管理が挙げられます。オフィスから離れて仕事をすることが多い営業スタッフですが、SFAを活用すれば、外出先からでもスマートフォンやタブレットなどを利用して営業活動の状況を入力することが可能です。リアルタイムで各営業スタッフの様子を共有することもできるため、上司は状況に応じて柔軟に戦略を変更したり、新人をフォローアップしたりできます。
CRMツールとMAツールの連携で体感できる違い
以下では、CRMツールとMAツールの連携で体験できる違いについて説明します。
見込み客ごとに適したアプローチが可能になる
見込み客にも、SNS広告からアクセスした人やアフィリエイト広告からアクセスした人など、流入経路が異なります。また、実店舗においても、チラシを見て店舗へアクセスした人もいれば、口コミで足を運んだ人もいるでしょう。このように、見込み客にもさまざまな属性があるため、同じようなアプローチをしていても顧客へ成長させられる人数は限定的になってしまうかもしれません。
CRMツールとMAツールを連携させれば、見込み客の属性を分けたうえでマーケティングをおこなえるようになります。見込み客ごとに適切なマーケティング手法を実践すれば、それだけ商談に進めやすくなるでしょう。
マーケティング・営業部門の効果的な連携ができる
企業によっては、マーケティング部門と営業部門がうまく連携できず、せっかく見込み客を育成したにも関わらず、適切な営業アプローチができないところもあるかもしれません。
MAツールを活用すれば、育成した見込み客をスコアリングし、CRMツールをつかって企業全体で情報共有できるようになります。マーケティング情報を活用して、契約が成立する可能性が高い顧客に絞って営業できれば、より高い成果を出せるでしょう。
見込み客の獲得機会を逃しにくくなる
カスタマーセンターへの問い合わせや資料請求など、見込み客とコンタクトを取る機会はいくつかあります。しかし、それぞれの機会で得た情報が部門間で情報共有できていなければ、見込み客を顧客にするのは難しいでしょう。
CRMツールとMAツールを連携させれば、一度離れてしまった見込み客をターゲットにして、一定期間空けてから再度アプローチするといった業務を自動化させることが可能です。さらに、顧客の属性に応じてSNSやメール配信などマーケティング手法を柔軟に変えられるので、より効果的に見込み客を呼び戻せると期待できます。
CRMやMAの違いを活かしてビジネスに取り入れるコツ
・ツールを導入する目的をはっきりさせておく
・企業の課題を明確にする
・業務に対応した機能が搭載されているかチェックする
・ツール同士の違いや相性を比較・確認する
・重複データへの対処方法をチェックする
・具体的な社内ルールを定めておく
・カスタマイズ性が優れているかを確認する
・導入後のサポート体制も意識しておく
以下では、CRMツールやMAツールをうまく定着させるコツについて詳しく説明します。
ツールを導入する目的をはっきりさせておく
具体的には、「営業プロセスを効率化させる」や「顧客ごとに適切なマーケティングをおこなう」、「見込み客をより多く顧客へと転換させたい」や「散らばった顧客情報へのアクセスを簡単にしたい」といったことが挙げられます。
目的に具体性があるほど、導入するべきツールを選びやすくなったり、ツールの活用方法を明確にしやすくなったりするので、よく考えておきましょう。目的があいまいだとツールの効果を十分に発揮させることができません。
企業の課題を明確にする
もちろん、ツールを導入したからといって、すべての課題を一度に解決できるわけではありません。課題に優先順位をつけて、優先度の高いものから順番にツールを用いて解決させていくことが大切です。
業務に対応した機能が搭載されているかチェックする
しかし、仕事のプロセスが特殊な業種であるほど、システムが業務の一部にしか活用できない可能性が高くなります。せっかく導入したにも関わらず業務に活かせなければ、ツールの定着に時間がかかってしまうでしょう。ツールごとに得意とする分野が異なるため、導入する前に、業務に対応した機能が搭載されているかどうかを確認しておくことが大切です。
ツール同士の違いや相性を比較・確認する
デモ体験などを利用して事前にツール同士の違いや相性を比較・確認しておけば、スムーズに業務に活かせるでしょう。
重複データへの対処方法をチェックする
このような事態を避けるためにも、重複データを自動的に削除する「データクレンジング」といった機能が設けられたツールを選ぶのがおすすめです。
具体的な社内ルールを定めておく
たとえば、カスタマーセンターへの問い合わせ内容はMAツールに入力していても、苦情の内容はCRMツールに入力しているケースが挙げられます。データの入力先によっては、もう一方のツールにうまく反映できないことも考えられるので、得られた情報の種類ごとにどちらのツールに入力するのかを明確にしておきましょう。また、ツールを連携させるだけでなく、部門ごとの連携方法も定めておくと、スムーズな顧客の引継ぎにつながります。
カスタマイズ性が優れているかを確認する
タグの埋め込みやフォームの変更を柔軟におこなえるカスタマイズ性の優れたツールを選べば、そのときどきに合った活用が可能です。買い替えの必要もなくなるので、長期的にコストを抑えてツールを活用し続けられるでしょう。
導入後のサポート体制も意識しておく
導入後に問題が発生したときにうまく対処できなければ、いつになっても企業にツールが定着しません。そのような事態を避けるためにも、ツールの使用方法を確認しておくのはもちろんのこと、導入後のサポート体制もしっかり確認しておきましょう。
ツールによっては、導入の際に企業のコンサルティングをおこないながら定着をサポートしてくれるところもあります。休日や夜間もサポートしてくれるツールを選んでおくと、ツールの定着を促進するとともに、トラブルが起きた際もスムーズに解消できるでしょう。
CRM利用中の企業がMAを導入するメリット
・営業のタイミングを最適化できる
・中止案件の掘り起こしが見込める
・営業とマーケティングが発信する情報を統一させられる
・顧客離れを予防しやすくなる
以下では、CRM利用中の企業がツールを導入するメリットについて、詳しく説明します。
営業のタイミングを最適化できる
CRMツールでは、さまざまな顧客情報を最適化し、部署を超えて共有できます。しかし、新規に見込み客を獲得した場合、CRMツールだけでは見込み客の育成を効率的におこなうのは難しいかもしれません。
MAツールを導入すれば、見込み客の属性ごとに興味を持ってもらいやすい情報を提供することが可能です。情報配信の頻度も最適化できるので、見込み客との関係性をより良いものにできるとも期待できます。メールの開封率やWEBサイトへの訪問状況を可視化させることもできるので、適切なタイミングで営業部門へ引継ぐことも可能です。
中止案件の掘り起こしが見込める
CRMツールでは、顧客との商談の進捗や問い合わせ履歴の確認などを一元化して分析できます。しかし、中止になった案件を掘り起こしたり、一度離れてしまった顧客のフォローはできないことが多いです。
MAツールと連携させれば、CRMツールに入力された顧客情報をもとに、適切なタイミングで再度アプローチできます。顧客が商品やサービスの購入を再検討している兆候をキャッチすることもできるので、売上を出す機会を逃しにくくなるでしょう。
営業とマーケティングが発信する情報を統一させられる
CRMツールだけでも顧客情報を社内で共有はできます。しかし、情報を活用する部署同士がうまく連携できていないことで、営業部門とマーケティング部門が異なる情報を発信してしまう可能性があります。
MAツールを導入すれば、CRMツールに登録されている営業データに基づいて、適切なマーケティングをすることが可能です。たとえば、一度営業をしたことがある顧客向けに新商品の情報を配信したり、商品やサービスの理解度にあわせた内容のパンフレットを送付したりすることが挙げられます。このように、見込み顧客の状況に応じた個別的なメッセージを送れば、より見込み顧客を顧客へと成長させやすくなるでしょう。
顧客離れを予防しやすくなる
MAツールによっては、すでに顧客となって商品やサービスを購入した人に対してのサポートをおこなえるものもあります。たとえば、製品を導入した後の定着促進に役立つ情報や、よくある質問やQ&Aといった情報の配信が挙げられます。
一度顧客になった人に対するサポートまでできるようにしておくと、顧客離れを予防することにつながります。再度見込み客の状態から育成する負担も回避しやすくなるので、安定的に売上を維持できるでしょう。
CRMやMAの違いをよく理解したうえで導入するツールを決めよう
時代とともにツールに搭載される機能がさらに充実すれば、より幅広い業務をカバーできるようになるでしょう。ここで説明した内容を参考にして、以下のようなサイトから企業の目的に適したツールを導入しスムーズに定着させられるようにしておきましょう。