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AIを活用した営業応接記録チェック機能が共同開発 AIにより業務の効率化と品質のばらつきの抑制を目指す

株式会社横浜銀行と株式会社FRONTEO、NTTデータフォース株式会社、株式会社インテックは、4社共同で、金融商品販売時などの営業応接記録をAIによって一次チェックする機能を、CRM(顧客管理)システム上に開発したと発表した。
横浜銀行は2020年度上期中に本機能の運用を開始し、営業担当者が営業応接記録を作成する時間や、その記録を役職者がチェックする時間を5割削減して業務を効率化するとともに、業務の高度化(特定記録の検知率向上)と標準化(一定の品質確保)を目指すという。

■営業応接記録チェック機能の概要

今回開発した機能は、横浜銀行が導入しているインテックのCRMシステム「F3(エフキューブ)」に、FRONTEOの自然言語処理AIエンジン「KIBIT(キビット)」をAPIで連携し、AIによる記録内容の一次チェックを可能にするもの。「KIBIT」は日本マイクロソフトが提供するクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」上に構築されており、NTTデータフォースがAI分析サーバの管理を行っている。

■営業応接記録チェック機能の特長

1.営業応接記録のデータ構造化
文章による記録(非構造化データ)が主体であった営業応接記録について、①データの構造化を行うとともに、②CRM(顧客管理)システムに存在する情報・営業担当者が設定する情報(顧客の属性・取引内容・同席者の有無・その他適合性確認に必要な各種情報)により、文章による記録が必要な項目が細分化されて表示されるようにした。入力エリアが記録項目単位で整理されるため、営業担当者の営業応接記録の作成負荷の軽減につながるほか、役職者は注意すべき記録項目を容易に把握することが可能となるという。

2.AIが記録内容の一次チェックを実現
営業応接記録の各項目に記録された文章を「KIBIT」が観点ごとにスコア付けする。各項目には、KIBITで付与されたスコア値に応じたメッセージ(KIBITによる評価)が表示されるため、役職者のチェック負荷の軽減・工数の削減、知識・経験の差によるチェック品質のばらつきの抑制(標準化)につながる。
出典元:プレスリリース

■背景

横浜銀行では、顧客に投資信託や生命保険などの金融商品を提案する業務において、顧客と営業担当者との面談や電話での会話などの記録を作成し、それらの全てを役職者が読むことで販売・アフターフォロー時などの案内方法の適切性やコンプライアンス面の確認、商品性などに対する顧客の理解状況の確認などを行い、必要に応じて営業担当者の指導・顧客へのフォローを実施している。

従来の営業応接記録の作成業務では、営業担当者は顧客属性や取引内容を考慮しながら記録をしなければならなかったため、膨大な工数がかかっていた。また、営業応接記録の表現にバラつきがあり、特に注意するべき営業応接記録が分かりにくいなどの課題があった。このような課題を解決するため、今回4社共同で、営業応接記録の再構築に取り組むとともに、AI(KIBIT-connect)を活用した営業応接記録のチェック機能を開発したとのことだ。

なお、本機能は、2018年5月に実施した金融庁の「FinTech 実証実験ハブ」の結果を受けて開発したもの。本実証実験において、横浜銀行は「注意するべき営業応接記録の発見」について、人間による従来型のチェック・KIBITを併用したチェックの比較実験を実施した。本比較実験の結果、KIBITを併用したチェックは、作業時間の大幅な短縮をしながら、同一時間内でより多くの発見が可能となることが証明されたという。今回の営業応接記録チェック機能は、本実証実験の結果を受けて、実験成果を実際の業務に応用することを目的としているとのことだ。

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