Zoomのレコーディング機能を有効活用!会議を録画する方法とは?録画のメリットや注意点を徹底解説

Zoomでは会議中に「レコーディング」というボタンを押すだけで録画が可能です。議事録を作成したり、会議に参加できなかったメンバーと共有することもできるため、Zoomのレコーディング機能を活用するメリットや録画の注意点について解説します。

新型コロナウイルスの感染拡大によって、リモートワークを推奨する企業が増えました。自宅にインターネット回線を引いている家庭も多いため、業務用のPCがあれば問題なく業務ができるという人も多いでしょう。また、オフィスで集まって業務する際には可能な雑談や簡単な報告・連絡もビジネスチャットツールを活用すれば、それで補うことができます。打ち合わせや商談であれば、Zoomビデオコミュニケーションズが提供しているZoom(ズーム)です。カメラやマイクを標準装備しているノートパソコンも多く、すぐに利用できるウェブ会議ツールとしてZoomは一気に普及しました。

そんなZoomの便利な機能として、レコーディング機能が挙げられます。録画を見返して議事録を作成したり、会議に参加できなかったメンバーと共有することもできます。ここではZoomのレコーディング機能を活用するメリットや録画の注意点について解説します。

Zoom会議の録画方法

Zoom会議での録画(レコーディング)する方法を解説します。

手動で録画する方法

会議のホストのメニュー画面にある、レコーディングマークをクリックするだけで録画をスタートすることができます。ホスト以外の人も、ホストが許可していれば、録画を開始することができます。

自動で録画する方法

毎回、録画をする人はボタン操作をするのが、面倒に感じるかもしれません。そんなときは自動レコーディングの設定に変更しておくと、便利です。開催するすべてのミーティングを録画できるようになります。Zoomにログインし、ナビゲーション メニューで、[アカウント管理]、[アカウント設定] の順にクリックします。[レコーディング] タブをクリックして、[自動レコーディング] 設定が有効になっていることを確認しましょう。これを有効にしておくと、自動的にレコーディングできるようになります。

デバイスでZoomを録画する方法

Zoom内の録画機能はボタン一つで録画がスタートできるため、とても使いやすいのですが、使用しているPCやスマホの機能を使って会議の様子を録画することも不可能ではありません。何らかの理由でZoom内の録画機能を使いたくない人は覚えておくと良いでしょう。

WindowsやMac|画面キャプチャツールを使用する

たとえば、Zoom会議中の様子を撮影・録画して保存したいのなら、画面キャプチャツール(スクリーンショット)を使用すると良いでしょう。Windows10のPCを使用している人は、「Windows」+「G」を押すと、キャプチャに使うコントロール画面が出てきます。キャプチャコントーラーの録画のボタンをクリックすると、録画がスタートします。終了したい場合には録画コントローラーの青いボタンをクリックします。また、「Windows」+「ALT」+「R」はショートカットキーでゲームバーを表示させることなく、すぐに録画を開始することができます。ちなみに終了させたいときには、再度、「Windows」+「ALT」+「R」を押します。

Macの場合には、「shift」+「command」+「5」を押すと、スクリーンショット用のツールバーが出てきます。画面全体を収録するのか、選択した部分だけ収録するのか選び、収録したいときにはオンスクリーンコントロールの「収録」というボタンをクリックします。あるいはQuickTime Playerを使う方法もあり、アプリケーションフォルダからQuickTime Playerを起動させ、メニューバーからファイル→新規画面収録を選択します。すると、オンスクリーンコントールか、画面収録のウィンドウが開くため、赤いボタンから収録を開始できます。

iPhoneやスマートフォン|画面収録機能を活用する

iPhoneなどスマートフォンにも画面を収録する機能が搭載されています。iPhoneを例に説明すると、まず設定メニューからコントロールセンターを選択し、「画面収録」を追加します。コントロールセンターはiPhoneの画面の下端から上に向かって指をスワイプすると出てくる画面で、ディスプレイの明るさなどを調整することができます。コントロールをカスタマイズして、「画面収録」を追加すると、コントロールセンターに二重丸型のアイコンが表示されるようになります。これをタッチすると、画面を録画できるようになります。

Zoomで録画したデータの保存先

対面での打ち合わせでビデオカメラを用意して録画することもできますが、あとから見返すのが手間になります。また、他のメンバーと共有するのも面倒でしょう。対して、Zoomでは会議中に「レコーディング」というボタンを押すだけで録画できますが、そのデータはどこに保存されるのでしょうか? ひとつは会議に使用したパソコンのローカル(空きスペース)で、もうひとつはクラウド上に保存されます。

ローカル保存

Zoomには無料プランとプロプラン、ビジネスプラン、そしてエンタープライズプランという3つの有料プランがありますが、無料版では録画データをローカルにしか保存できません。そのため、録画データが溜まっていくとパソコンの空き容量を圧迫することになりかねません。ただ、頻度が少なく一定期間で消去するような利用の仕方なら、問題ないと言えます。なお、ローカルに保存する場合、フォルダの指定など、通常のデータ保存と同じ扱いが可能です。

クラウド保存

Zoomのクラウドに録画データを保存できるのは、有料プランのみとなっています。またプロプランとビジネスプランには最大容量が設けられており、5GBまでとなっています。最上位のエンタープライズプランになると無制限でデータを保存することが可能です。ローカルに保存するケースとは異なり、ハードディスクなどの空き容量を圧迫することもありません。他のスタッフと録画データを共有したい場合も、取り扱いしやすいといえます。

Zoomの録画をクラウドに保存するメリット

無料版でも録画したデータを保存することはできますが、有料プランではクラウドに保存できます。ローカルへの保存と比べてどんなメリットがあるのでしょうか?有料版ならではの使用方法について解説します。

メリット1|他の人へ共有しやすい

クラウドで録画データを管理するメリットとして、他人と共有しやすい点があげられます。ローカルに保存したデータも他人と共有することはできるのですが、録画データは音声データなどとは異なり容量が大きくなりがちです。そのため転送も容易ではなく、圧縮したり、ファイルサーバーやYouTubeのような動画配信サービスにアップロードする際も手間や時間がかかってしまいます。これに対して、クラウドに保存したデータであれば、URLを送ることで簡単に共有することができます。閲覧する場合もそこにアクセスするだけなので、扱いやすいといえます。

メリット2|PCの容量を圧迫しないで済む

クラウドで保存するメリットの二つ目が、PCの空き容量に関する問題です。動画の録画データは容量が大きくなりがちで、ローカルに保存しておくとすぐにPCの空き容量を圧迫します。スムーズなPC操作ができなくなる可能性もあり、Zoomでオンライン会議を行う際にも支障が出る可能性があります。どうしてもローカルに保存したい人は、必要に応じて後から録画データをダウンロードすることもできます。その後、記録用の外付けのHDDなどを用意し、そこに保管していくという手段を選ぶのも方法です。

メリット3|ほかのデバイスでも録画を再生できる

同じアカウントでサインインしていれば、違う端末でもクラウド上のレコーディングを視聴できます。そのため、PCで録画したものをスマートフォンやタブレットで、スマートフォンやタブレットで録画したものをPCで見ることもできます。

メリット4|録画を再生できるメンバーを限定できる

レコーディングされたデータの視聴を同一ドメインのユーザーのみに限定することができます。パスワード設定を加えることで、パスワードを知らないユーザーは視聴できず、セキュリティを強化することができます。

メリット5|文字起こし機能を利用できる

会議の議事録があると、他のスタッフと共有でき、便利です。録画データ自体を共有する方法もありますが、要点を確認するなら議事録のほうが使い勝手が良いでしょう。ただ、録画した映像から文字を起こし、議事録を作成する作業は非常に手間がかかります。その点、Zoomには「サブタイトル」と「フルトランスクリプト」という2種類の文字起こし機能があります。2022年9月より日本語でも対応が可能になりました。
「サブタイトル」機能は話者の発言を、映画やドラマなどの字幕のようにZoom画面上に表示する機能です。あくまでも字幕なので、すべての発言を確認することはできず、リアルタイムでそのタイミングで会話された内容を文字起こししています。

一方で「フルトランスクリプト」機能は会話をチャット形式のように、画面右側に表示させることができる機能です。会話がすべてチャット形式として表示されるため、気になることや聞き逃してしまったことを遡って確認したいときに使える便利な機能となっています。

また文字起こしされたファイルを保存できるのは「フルトランスクリプト」機能だけです。文字起こしファイルを議事録に活用したい場合は、別途ファイルを保存する必要があるため、注意が必要です。

Zoomの録画を再生する方法

ローカルに保存した録画データを再生する場合は、該当のファイルを開けば、再生されます。続いてはクラウドに保存してある録画データを再生する方法です。まずZoomのサイトにログインし、左側にあるメニュー欄から、「記録」を選択します。そこで再生したい録画データを選択すると視聴できます。

Zoomの録画を共有する方法

ローカルに録画データを保存している場合には、通常のファイル共有と同様の方法が使えます。ファイルストレージサービスを利用したり、容量が小さければメールで送信しても構いません。そのほかYouTubeで限定公開し、そのURLを共有する方法も使えます。録画データはMP4という多くのパソコンで再生できる形式なため、共有も簡単です。また、クラウドに保存している場合には、録画データを保存しているURLを送付すれば、共有できます。

Zoomで録画すると相手にわかる?(バレる?)

Zoomでレコーディングを使用したら、参加者にそのことがわかるのでしょうか? 

Zoomの録画機能を使うと相手にわかる(バレる)

録画していることを参加者には知られたくない。そんな人もいるかもしれません。ただ、誰にも悟られず、録画機能を使うことはできません。ホストが録画を開始するときも、参加者全員に「レコーディング」することが通知されます。また、参加者が録画するときも、ホストに通知され、録画の許可を得る必要があります。

外部の機能で録画すればわからない(バレない)が注意が必要

ICレコーダーや、他のキャプチャや画面録画ができるツールを使うなら、誰にも気づかれずに、録画・録音することが可能です。ただ、許可なく録画したデータを公開したり、配布すると機密保持契約違反、著作権や肖像権の侵害などにつながる可能性もあります。相手に許可を取って、Zoomで録画するのが良いでしょう。

Zoomの会議を録画するときの注意点

そのほか、Zoomの会議を録音する際の注意点はあるでしょうか?

スマートフォンやタブレットの充電を済ませておく

スマートフォンやタブレットでZoomの会議に参加する場合には、事前に充電を済ませておくと良いでしょう。まれに、充電しながらミーティングの録音をすると、電気ノイズが入ってしまう恐れがあるからです。

事前に録画テストをしておく

使用するデバイスによって、録画した際の音量に違いが出るという報告があります。もし、音量が整った録画データを保存したいのであれば、事前にテストを行い、音量を確認しておくと良いでしょう。場合によっては、マイクの入力レベルの調整が必要になるかもしれません。

自身が会議のホストの場合も録画していることを共有する

取引先との打ち合わせや会議の場合には、事前に参加者に許可をいただいてから録画を開始したほうが良いでしょう。万が一、会議の内容が外部に漏れてしまったときには、重大なトラブルに発展する可能性があります。録画したいなら、事前にメンバーに断ってから録画を開始したほうが良いでしょう。

必要に応じて機材を追加する

最近のPCやノートPCには、カメラやマイクが標準装備されています。そのため、Zoom会議も特別なガジェットやツールを準備しなくても、利用することができます。ただ、PCやノートPCの標準マイク、カメラは外付けの機材には音質や画質が劣ります。もし、クリアな音声、キレイな映像で録音データを残したいのなら、機材を追加する必要があります。

Zoomの録画機能を活用して会議を充実させよう

Zoomのレコーディングはボタン一つで開始できるため、とても便利です。メモなどに議事録を取りながら会議をするのは意外と難しく、Zoomが録画してくれているのなら、会議に集中することができます。有料プランになるとクラウド保存もできるため、さらに利便性が高くなります。もし毎回議事録をとる必要があるのなら、有料プランへの切り替えを検討すべきかもしれません。

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