ARとは?仕組みからARを活用したサービスまで紹介します

近年テレビやネットでよく耳にする「AR」という言葉。なんとなく意味はわかるけれど、具体的にはどのようなもので、どのようなものに活用されているのかなど、詳しくは知らないという方も多いかもしれません。

ここでは、ARの概念や仕組みから、ARが私たちの生活やビジネスにどのように活用されているかまでを解説します。

そもそもARとは?

Augmented Realityの略称で、日本語では「拡張現実」と表現されるAR。では、拡張現実とは一体どのようなものなのでしょうか?ARの仕組みや種類、ARと並びよく耳にするVRとの違いについて解説します。

ARの仕組み

ARとは前述した通り、拡張現実のことを指します。つまり、私たちが今見ている現実世界の情報に、デジタルの情報をプラスし、拡張することで、新たな空間を生み出すという技術がARです。

ARの種類

ARはその認識方法などにより、以下のような3つの種類に分けることができます。

①ロケーションベースAR
ロケーションベースARは自分のデバイスの位置を取得することで、それに応じたデジタル情報をカメラを通して映る現実世界の情報に合成して表示する技術です。位置情報の特定にGPSや、前後の傾きを特定する加速度センサー、向いている方位情報を特定する電子コンパスなどを利用することから位置情報型とも呼ばれ、地図などのナビゲーションサービスや観光情報などを提供するサービス等で多く活用されています。

②ビジョンベースAR
ビジョンベースARは、画像認識型ARとも呼ばれ、目の前の情報や環境にデジタル情報を合成、表示する技術のことです。ビジョンベースARはさらに「マーカー型」と「マーカーレス型」の2種類に分類することができます。特定のマーカーを認識することで付加情報を表示させるのがマーカー型で、認識率の高いのが特徴です。もう一方のマーカーレス型は特定のマーカーを必要とせず、イラストや静止画、製品などを読み取って、付加情報を表示させる技術で、マーカー型と比較して自由度が高いのが特徴です。ビジョンベースARはこのような特徴を生かし、広告や、商品パッケージなど企業や商品のプロモーションなどに幅広く使われています。

③SLAM(スラム)
SLAMはSimultaneously Localization and Mappingの略称で、自己位置の推定と環境地図の作成を同時に行う技術のことを指します。つまり、カメラに映し出される映像やセンサーの値などをリアルタイムに処理することで、自分の現在地を予測しながら、周辺の地図を作成していくことができるということです。SLAMによって、特定のマーカーがなくても、床や壁、障害物などを検知することができ、3次元的に空間処理することが可能になります。
私たちの身近にあるものでは、お掃除ロボットや自動運転技術などにSLAMが活用されています。

VRとはどう違う?

VRはVirtual Realityの略称で、日本語では「仮想現実」と称されます。現実の世界にデジタルの情報をプラスすることで、新たな空間を生み出すARに対し、VRは現実のようなリアリティのあるバーチャル空間を生み出す技術のことを指します。

つまり、あくまでも現実世界を基点として、そこに情報を付加するのがARであり、様々な形で作成されたリアルな仮想空間にユーザーが飛び込み、本当にある世界と同じように行動や体験ができるのがVRであると言えます。

実はこんなところにも!私たちの身近にあるAR活用サービス

私たちの身近にもARを活用したサービスはたくさん存在しています。ここでは、日常生活やショッピングなどの場で活用されているARサービスについてご紹介します。

ARナビゲーション

日常的に使用している人も多いであろう地図アプリにも実はARを使ったナビゲーション機能が搭載されています。
徒歩での移動の際、目的地を入力し、ARナビゲーションを起動させると、スマホのカメラが映す周辺画像内に、目的地への方向や経路が矢印で表示されたり、写っている道路などの名前が表示されたりします。
GPS機能の精度向上や音声認識機能の発達により、使い勝手の良さも飛躍的に上がっている注目のサービスです。

ARで家具設置シミュレーション

家具メーカーでは、自宅にいながら、家具の設置シミュレーションできるARアプリを提供しています。気になる家具を選択し、設置したい場所で画面をタップすると原寸大にサイズが調整され、設置イメージを確認することができます。サイズの確認や色の確認が自宅で簡単にできることから、家具購入の際に懸念される、サイズが合わない、思っていたものと違うといったようなミスマッチを防ぐことに役立っています。
複数の家具を同時に設置することも可能なので、部屋のコーディネートを考える際にも活用されています。

ARでバーチャルフィッティング

米国のメガネブランドでは、3Dマッピング機能を活用し、自宅にいながらメガネの試着ができるアプリを導入しました。自分の気に入ったメガネを選択し、フロントカメラに自分の顔を映し出すことでARでメガネの試着をすることができます。AR画像は細かなところまで精巧に作られており、顔を前後左右に動かしても、メガネを試着した自分の姿を確認することができます。正面からだけなく、まるで本当に試着をしているように様々な角度から商品を確認することができるため、ネットショッピングユーザーからも支持を得ています。

働き方が変わる?様々な業界で導入が進むAR技術

ARは日常生活の場だけでなく、ビジネスの現場でも続々と導入が進んでいます。働き方改革の一躍を担う可能性も秘めたAR。ARが各業界でどのように活用されているかについて解説します。

流通・物流業界

実際の作業現場でARが積極的に活用されている業界の1つとして挙げることができるのが流通・物流業界です。
流通・物流業界の現場で行われるピッキング業務は、スピードと正確性が求められる作業でありながら、無駄な作業時間がかかったり、ミスや手違いなどが発生しやすいという問題を抱えていました。
この問題の解決策として導入が進んでいるのがARグラスです。ARグラスに指示書や、自分が収集すべき商品の位置情報や導線が表示されることでミスの軽減や作業時間の短縮が期待されています。実際にARグラスを導入している企業では、15%の作業効率化を実現したという事例もあるそうです。

製造業

人手不足が懸念させる製造業の現場では、教育やトレーニングにARの導入が進んでします。
機械の点検方法や作業手順を学ぶための教育やトレーニングにARを活用することで、作業を正確に理解することができ、より短時間で現場に慣れることが可能になります。
また、今度さらに増えるであろう外国人の労働者への教育やトレーニングにもARは有用であると考えられています。まさに、座学より実務の経験が求められる製造の現場にはARは最適のツールであると言えます。

医療分野

医療分野では特に、手術やトレーニングの場でARを活用したソリューションが生み出されています。
例えば、今まで見にくかった手術中の患者の血流の映像を、ARを用いて鮮明に表示させるといった技術や、遠隔地にいる医師が手術を執刀する医師にAR上で指示を出すことができる技術など、これからの医療をさらに向上させるような技術が次々と開発導入されています。

ARで未来が変わる!?ますます進化するARに注目

日常生活はもちろん、ビジネスや医療など様々な業界で導入が進むAR。ARを活用したサービスやソリューションは今後さらに増え続けることが予想されます。私たちの生活をより豊かにしたり、より効率的で自由な働き方を実現する可能性のあるARの未来に注目です。

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