AI活用

【AI×音楽】誰もがオリジナル曲を自由につくれる時代に。「FIMMIGRM」が変える音楽の未来<前編>

AIによりヒットソングの特徴をふまえたオリジナル楽曲を作成するサービス「FIMMIGRM(フィミグラム)」。AIによる作曲サービスが盛り上がりを見せつつある昨今、音楽プロデューサーとしてYUKIや中島美嘉、Aimerなどのアーティストを手がけてきた玉井健二氏が開発に携わっていることで、大きな話題を呼んでいます。
FIMMIGRMの利用方法は、大量に自動生成された曲から好みの曲をジャンルごとに選択するGENRES(ジャンル)、ワンクリックでAIが曲を生成する ONE-CLICK GENERATE(トラック生成)、ユーザーの自作曲をもとにAIが曲を生成するGENERATE(トラック生成)、AIが生成した曲にプロの編曲家が手を加えるPRO-ARRANGED(プロアレンジ)の4パターン。AIにより専門知識不要で誰もが作曲できるようになる未来が間近に迫った今、音楽業界はどのように変化するのか? 株式会社TMIKと音楽クリエイター集団agehaspringsの代表を務める玉井健二氏にお話を伺いました。

ざっくりまとめ

- FIMMIGRMは、若手音楽クリエイターの編曲スキルを伸ばすための教材となる原曲を大量に生み出すために開発された。

- ヒット曲のパターンは少なく見積もっても40~50通り。1,000曲分の構造を完璧にコピーできれば、作曲はできるようになる。

- 音楽の専門的な知識がなくても、FIMMIGRMがあれば編集感覚で作曲できる。

- ヒット曲に共通するメロディは1970年代に出尽くしている。現在はコード進行、メロディ、リズムに変化を与えることで、新しい曲が生み出されている。

- FIMMIGRMにより誰もがオリジナル曲を持てるようになると、人々の創作意欲が刺激されてマーケットも拡大していく。

若手の編曲スキルを伸ばすための教材として、大量の原曲をAIで生成

――FIMMIGRMは玉井さんご自身をAI化したいという想いから生まれたそうですが、詳細を教えていただけますか?

作曲の作業は非常に独特で、作曲をしたことがある人とそうでない人の間にはギャップが存在していると考えています。僕は40年ぐらい音楽をやっていますが、作曲のメロディをつくる部分だけを抽出して見ると、実は数学的な部分が多いんです。僕が代表を務めるagehaspringsには多くの音楽クリエイターが所属しており、関連する各社には若手もたくさんいます。もちろん皆、自作の曲を持っていますが、この業界はアレンジ、いわゆる編曲のスキルを高めることでより多くの仕事が比較的早い時期に舞い込むようになります。

そのため、若手にはアレンジ能力を高めてもらうべく、自分がつくりたいだけの曲とは違う、映画や広告で使えるようなオリジナル曲を書いてもらうステップを設けるのですが、そこで固まってしまうケースが多くあります。いい意味で距離感を持って曲を量産できればよいのですが、それができない人が多い。曲が書けないということは当然その先のアレンジにも進めません。最初は僕が機械的に原曲をつくってアレンジしてもらっていたのですが、数十人程度の規模だったらともかく、数百人になってくるととても対応しきれません。

そこで僕の代わりに、編曲の教材になる原曲を書いてくれるAIに着目したのがきっかけですね。当初の予想どおりに、AIによる作曲サービスをざっと見渡してみたところ、テック系のエンジニアによるサービスは色々あるけれど、音楽を創っている本人が関わっているサービスは存在しなかった。それなら自分でつくろうと思い立ったのがそもそものはじまりです。

ヒット曲のパターンは少なく見積もっても40~50通り。それらをすべて学習させたAIがFIMMIGRM

――文章を書くとか、絵を描くとかの創作活動のなかで、ハードルが高く感じられやすいのが作曲だと思います。FIMMIGRMのWebサイトにはヒットする曲の方程式として、「コード進行×メロディ×リズム」と「黄金比」の組み合わせという説明がありますが、そこを押さえれば誰でもヒット曲をつくれるようになるのでしょうか?

まず、作曲のハードルが高い理由は、最低限の曲をつくるまでに覚えなければいけないことがたくさんあるからです。文章を書いたり、絵を描いたりする行為については上のレベルは無限にあるものの、初歩的な段階であれば小学生でもできます。けれども、作曲には必要な方程式のようなものがたくさんあり、これを覚えるのが非常に大変。作曲のために“型”をたくさん習得する必要があるんです。

一つの曲の「コード進行×メロディ×リズム」がどのような構造になっているのかを丸裸にして、骨組みの構造パターンをできるだけ覚えることで作曲のスキルは上達します。ヒット曲という条件で区切るとそのパターンはそれほど多くなく、少なく見積もってだいたい40~50通りだと考えています。それぞれの応用を含めるとだいたい1,000曲分のパターンを覚えてしまえば、多くの人はまず曲がつくれるようになります。才能のある人なら2~3曲のパターンを覚えるだけで作曲ができるようになるでしょうが、それでは狭い範囲の曲しかつくれません。つまり、作曲で食べていくためにはこの黄金比を体得するためのプロセスと向き合うことになります。

長期的かつ継続的に作曲できるようになるためには、1,000曲のパターンを完璧にコピーして、完璧に把握した状態まで持っていく。言葉にするのは簡単ですが、毎日1曲ずつ完璧にコピーしたとしても約3年はかかります。それだけの時間を音楽に費やせる人は多くないでしょう。作曲をしてみたいけれど、現実問題としてできない。そういった人は数多くいるはずです。

誰もが編集感覚で作曲できる時代に

――小学校の授業で作文をしたり、絵を描いたりしますけれど、作曲の時間はないのが象徴的です。

これは宣伝でもなんでもなく、僕はFIMMIGRMを授業に取り入れてほしいと考えています。子どもに同じ積み木を渡して自由に組み立ててもらうのと同じように、FIMMIGRMを渡して好きなように曲をつくってほしい。わんぱくな子どもが悲しい曲をつくったり、おとなしい子が激しいパンク調の曲をつくったり、それぞれの個性が反映されたカラフルな授業ができるようになると思います。

音楽業界で作曲をしている人の頭のなかには1,000曲分の構造が全部入っています。ここから先は選択、編集の世界です。パターンAとパターンBを頭のなかで理屈っぽく組み立てる人と、感性で組み立てる人の違いでしかありません。「突然、いい曲が降りてきた」なんていう人も、それは感性で曲を組み立てた結果なんですね。1,000曲分の構造を頭にコピーするまでの過程を省略できれば、誰もが編集気分で作曲できる世界がやってくるでしょう。

――編集=作曲という時代ですか。

選んで編集するという行為は誰もがやっていますよね。写真を撮って加工して自分のアイコンにしたり、YouTubeの普及で動画の編集も一般的になりました。けれども、音楽だけそれができていないんです。

ヒット曲に共通するメロディはすでに70年代で飽和状態に

――玉井さんは他の人が手がけた曲を聴いても、コード進行やメロディなどの引用元もクリアに見えるのでしょうか?

ヒットするメロディは70年代でだいたい出尽くした感じがしますね。メロディを主とする音楽の革新はその時代に終わっていて、あとはカスタムの方法が変わっているだけです。僕は食べ物に例えるのですが、 人間が食べられるものは限られていますよね。どんなに頑張っても、人類はまだゴムを食べることはできません。多くの人が好むメロディのパターンや要素も本当に凝縮されていて、それをいかに編集するかが作曲家に求められていることです。

同じようなメロディでもコード進行を変えるだけで違う曲になります。さらに同じメロディ、同じコードでも、 リズムのパターンを変えるだけで違う曲になります。僕は何十年もそういう耳でいろいろな音楽を聴いているので、ほとんどの曲がどこから影響を受けているのかは分かります。

――我々が思っている以上に作曲の方法はシステマチックになっているんですね。

以前と比べて変わってきたのは曲のスピードですね。昔の曲は今よりもっとゆっくりしていて、一つひとつの音符の要素が大きいですが、今はより速くなりたくさんの音符が詰まっています。単純にスピードが4倍くらいになっているという大きな違いではありますが、バリエーションと組み合わせ方が増えただけです。今も昔も、基本的に使っているメロディの要素は同じです。

作曲のハードルが下がることで刺激される、人々の創作意欲

――FIMMIGRMはコンシューマー向けに、月額500円のSTARTER、月額850円のSTANDARD、月額1,650円のCREATORと三つのプランがありますが、現状の主なユーザー層を教えてください。

音楽業界以外の職業でいうと、音楽を使用するシーンが多いゲーム業界や映像業界などが多いですね。もちろん、作曲の仕事や音楽クリエイターを目指す人にもご利用いただいています。僕はユーザーの皆さんに、動画や画像を編集するような感覚でオリジナルの曲をどんどんつくり出してほしいと思っています。多くの人がオリジナル曲を当たり前のように持っている世界になると、もっと欲が出てくると思うんですよ。もっと格好いいアレンジにしたいとか、友だちの結婚式で流したいとか、そこで新たなイマジネーションが生まれれば僕たちの役割も増えていきますから。

現実に今起こっている興味深い事例があります。YouTubeやSNSなどで自分の好きな曲を歌った動画を配信している、いわゆる歌い手の皆さんは、MIX師という曲のエディットを専門に独自で手がけている人たちに音源のミックスを依頼しています。「1万円でこの曲をロック調にミックスしてください」といったメッセージを「#MIX師さんとつながりたい」というタグとともに投稿してどんどんつながっていく世界です。依頼されたMIX師はボーカルの音程を調整したり、エフェクトを何重にもかけてデコレーションしたりするわけです。

――作曲のハードルが下がると、アマチュアの創作意欲が活性化されるということですね。

個人的に面白いと思うのは、近年のボカロPの曲です。どこか美空ひばりさんや大昔の歌謡曲を匂わせる曲が多いんですね。昭和初期の日本人の作曲家がつくったメロディと非常に近く、音楽的にも興味深いです。日本で生まれた現代の若者が、誰に習うこともなく自分でボーカロイドを駆使してつくった曲が極めて和メロというのは、とても面白いですよね。
玉井 健二
音楽プロデューサー
株式会社TMIK 代表取締役CEO、株式会社agehasprings 代表取締役

音楽プロデューサーとしてYUKI、中島美嘉、JUJU、Aimerなど数々のアーティストのヒット曲を創出する傍ら、agehasprings代表としては蔦谷好位置、田中ユウスケ、百田留衣、飛内将大など気鋭のクリエイターを続々と発掘し世に送り出してきた。
2011年のメジャーデビュー前よりAimerのプロデュースおよびマネジメント代表を務める。
2020年に株式会社TMIKを設立。
作曲AI「FIMMIGRM™(フィミグラム)」のプロデュースを手掛け、クリエイター、アーティストの持続可能な成長を実現するサービスを提供している。

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