11月22日、新生 渋谷パルコがオープン! 次世代型商業施設のデジタル施策とは?
2019/11/20
「渋谷パルコ(PARCO)」が、2019年11月22日(金)にグランドオープンする。
1973年のオープン以来、渋谷カルチャーの中心にあった象徴的な存在が新たに掲げるコンセプトは「次世代型商業施設」。デジタルシフトタイムズでは、テクノロジーの活用に着目して、渋谷パルコの進化を明らかにする。
渋谷パルコが掲げる「次世代型商業施設」とは?
では、いったいどんなところにテクノロジーが生かされているのか?
まずは、フロア共通の設備としておかれている、ディスプレイ型のインフォメーションシステムに注目してみる。
そして、デジタルを活用した商業施設として、象徴的なフロアになるのが、5階のパルコキューブだ。ここでは、オフライン、つまりは店頭で商品購入するか、オンラインで購入するかを選択できるオムニチャネルショップが展開されている。
さらにパルコは、訪れた人々が閲覧したデータや実際の購買データなど、フロア内で収集される様々なデータをAIで分析し、販売スタッフの接客をサポートするとしている。
自走式ロボットの実証実験をスタート
基本的には単体で動作し、クラウド環境が不要。指示したポイントに自動で移動したり、障害物をよけながら人を案内することもできる。AIアシスタントのAmazon Alexaと連携していて、音声操作も可能だ。
パルコでは、これを受付のスタッフが遠隔で操作し、各フロアにいるお客と遠隔で会話をするために用いるという。
あくまで実証実験とのことなので、グランドオープンと同時に実物をチェックするなら、1階にある「BOOSTER STUDIO by CAMPFIRE」を訪れると良い。
「CAMPFIRE」が取り扱う国内メーカーの最新デジタル機器を体験できる施設だが、店舗内には20個ほどのセンサーが設置されていて、訪れた人の行動をデジタルデータ化している。取得したデータによって、どんな商品に興味が集まっているかを判別するという。
さらなるテクノロジーの活用に期待
2019年11月22日、グランドオープンを迎えるパルコの内部を見渡せば、そうした将来に備えようと、いまのうちから積極的に実証実験を行っていこうとする姿勢が見て取れるはずだ。
しかし、表面的な変化は、一時の驚きを生むが、大事なのはデータを活用し、顧客がそれと気づかない体験価値を提供し続けることだ。渋谷の象徴ともいえる商業施設の大胆な変貌が、終わりではなく始まりであってほしい。