AIで振り付けの著作権を管理するサービスが4月上旬にリリースへ 3DモーションをAIがデータ化する
2020/3/16
マイクロエンタテインメント株式会社は、AIでデータ化されたダンスや振り付けが著作権として取引きされるマーケットを構築すると発表した。既に大物ダンサーや振付師たちが続々と参加を表明しており、4月上旬に日米で同時にサービス「GESREC」のリリースを予定しているという。動画から3Dモーションを抽出するAIと、類似する振り付けを検知するAIを同時開発することにより、この新しい領域の垂直立上げを進める。日米で約430億円と推定される全く新しい市場を作り上げるとのことだ。
■背景
一方で、ダンスに対する権利は明確に定義されていない。独自性をどのように定義、主張するのか、また、もしできたとしても利用状況をどのように把握するのか、利用したいという人は誰にどうやって許可を求め、どのような対価を支払うのかなど様々な障壁が浮かび上がっている。
ダンサーはアーティストでありながらも、他の領域のプロフェッショナルに比べると、本人がパフォーマンスに直接介在することを最も求められる職業のひとつであると言える。結果として、怪我や病気で働けなくなってしまったり、体力の衰えと共に引退ということが非常に多くなってしまう。
■実現したい世界
前述のように障壁は数多くあるが、ひとつずつ着実に乗り越えていくことにより、ダンサーや振付師だけでなく、あらゆるエンタテインメントに関わる人、ひいては鑑賞する人といった全ての人にとって有益な価値を生みだせると確信しているという。
■テクノロジー
・動画から3Dのモーションを推定し、抽出してデータ化するAI
・3Dモーションを分類し、著作権利用を検知するAI
既にβ版での実験に成功しており、今後精度を上げていくという段階に入っている。この2つのAIは、今後振付のマーケットプレイスをグローバルに展開し、ダンサーや振付師のつくりだす価値を飛躍的に引き上げていくうえでのキーテクノロジーであると認識しているとのことだ。