うつ病患者に対する認知行動療法にVRを活用へ VRコンテンツによりポジティブ感情を喚起する
2020/3/30
高精度VRと行動解析AIエンジンを提供する株式会社ジョリーグッドは 、国内最先端の認知行動療法研究機関である、国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センター(以下 認知行動療法センター)と共同で、うつ病患者に対する認知行動療法をベースにしたVRの検証を開始する。ジョリーグッドは、「認知行動療法VR」に関わるシステム技術の特許を2020年2月に出願している。
Contents
■背景:精神疾患とうつ病
■認知行動療法とは
うつ病の特徴として、活動が低下し、自室等に引きこもり、反芻を繰り返すことでネガティブな気分が悪循環するという傾向がある。認知行動的な観点に立てば、うつ状態では様々な考えや行動から、ポジティブな感情を体験する機会が邪魔されているとも捉えられる。
ジョリーグッドが発達障害者向けに開発提供しているソーシャル・スキル・トレーニングVRサービス「emou」(エモウ)は、認知行動療法の一つであり、このemouが接点となり認知行動センターの主要メンバーらと出会い、本共同研究の合意、契約に至ったとのことだ。
■本研究の内容
さらに、これらVRの空間要素と感情喚起の相関パターンをAIによる機械学習を重ねることで精度を向上させ、VRによるうつ病評価とその疾患レベルに対する「VRコンテンツの調合」を自動化することを目指す。ジョリーグッドは、VR内の行動解析により精神疾患レベルを自動評価し、それに適したVRコンテンツを自動調合する「VR診断コンテンツ調合システム」の特許を2020年2月に出願している。
<VR診断コンテンツ調合システムのイメージ>