位置情報ビッグデータからAIが推計した「人の流れ」の調査結果が発表 3月の3連休、原宿で若者の来訪が25%増。銀座・六本木では55才以上の来訪が30%増。

クロスロケーションズ株式会社は、自社開発する位置情報データ活用プラットフォーム「 Location AI Platform™ 」の特徴エリア別定点観測機能を使用し、新型コロナウイルス感染症に関する人流変化を、匿名位置情報ビッグデータからAIで解析した調査報告の第3弾を発表した。

今回は東京都心の繁華街や花見スポットなどの人流変化を、新型コロナウイルス感染症拡大の危機意識が緩んだのではないかと噂される3月第3週末(3月21日〜22日)を中心に調査した。また、前回調査したスーパーマーケットの来店変化に続き、ファミリーレストランの平均的な来店傾向を比較調査し、結果を発表した。

■ポイント1.3月3連休、原宿で若者の来訪が25%増、銀座・六本木で55才以上の来訪が30%増

出典元:プレスリリース
・新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止を目的とした政府による自粛要請後3週間、都心繁華街6エリア(渋谷、上野、池袋、銀座、六本木、新宿)の来訪者数は、どのエリアも週ごとに減少。
・昨年同週対比で見ても、新宿エリア・池袋エリアでは約35%減少、渋谷・上野・銀座エリアも20~30%の間で減少。
・3月第3週末の原宿竹下通りの来訪者数は、3月第2週末に比べ全体の来訪者数があまり変化ないにも関わらず20~35才の若い世代の来訪が25%増加。
・3月第3週末の銀座エリアの来訪者数は、55才以上の来訪者が30%増加、六本木エリアでも55才以上の来訪者が28%増加。
出典元:プレスリリース

■3月の3連休、お花見スポットの来訪者が急増、午後遅めの時間帯がピーク

・桜の開花宣言および開花に伴い、3月3連休の都内のお花見スポットの来訪者が3月第2週末と比較して大幅に増加。
・特に、上野公園や代々木公園など都内のお花見人気スポットへ訪れる人が50%以上増加。
・新宿御苑や千鳥ヶ淵の来訪者は2倍以上に。昨年同時期と比較しても、目黒川沿いや井の頭公園、千鳥ヶ淵は昨年と同程度および30%増加するなど、多くの人々が訪れていたと考えられる。
・代々木公園・井の頭公園の来訪ピークは14時台となっており、午前中から来訪者が集まる傾向にあった昨年同時期と比較して、変化がみられる。
出典元:プレスリリース
出典元:プレスリリース

■ファミレス平日ランチの入店タイミングピークがなだらかに継続

・都内幹線道路沿いに立地するファミレス複数店舗の平均的な来店傾向を解析。
・昨年同週比では、来訪人数が若干ではあるが増加傾向(約5%)を示す。平日だけで比較すると約20%増加。
・昨年はランチタイムの11時台が来店ピークであったが、今年の3月第3週では入店タイミングが11時~14時台へとなだらかに継続。
・平日夕方のピークタイムも18時台から17時台へと1時間早まる傾向に。
出典元:プレスリリース

■考察

・都心繁華街では政府の基本方針発表後、都内繁華街の来訪者数は週ごとに減少傾向だが、屋外の公園への来訪者数は増加傾向にある。
・花見スポットへ訪れるピークタイムは14時台と判明したが、これは、自粛ムードから宴席を長時間楽しむというよりは散歩および短時間の滞在が中心になったことが要因であると考えられる。
・各エリアの世代別来訪者数を解析すると、特定のエリアで特定の世代の来訪者が増加する傾向が見られた。不要不急の外出自粛ムードを全ての世代に浸透させるためには、各エリアの来訪者特徴や来訪目的を捉えた情報提供を行う必要があると考える。


【調査概要】
期間:2020/3/1-7 および2019/3/1-7,2020/2/16-22他
新型コロナウイルス感染症の拡大懸念が広がる中、政府による基本方針発表前とその後の日程での比較

新型コロナウイルスに関する主な出来事
・1/26 大手IT企業による全社員へのリモートワーク指示
・1/28 武漢からのツアーでの日本人バス運転手の感染、日本での感染が広まり始める
・1/31 マスク不足が目立つように
・2/2 ダイヤモンドプリンセス、香港の感染者がクルーズ船で来日
・2/6 ダイヤモンドプリンセス、大黒ふ頭着岸
・2/25 政府による対策基本方針を発表
・2/26 政府によるイベント自粛要請
・2/27 全国の小中高等学校の一斉休校を要請
・3/2 全国の小中高等学校の一斉休校

場所:繁華街・観光地となっている都心市街地、および全国市街地など複数箇所。
その他、都内公園約10ヶ所、都内駅前スーパー複数店舗。
指定したエリアのサイズに関しては、各エリアで異なる。

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