テレワークに関する不安感や孤独感について調査結果が公表 不安の1位は「相手の気持ちが察しにくい」
2020/6/10
株式会社パーソル総合研究所は、テレワークに関する不安感や孤独感に関する調査結果を発表した。同調査は、テレワークの浸透に伴う不安感や孤独感の実態及び解消法を探ることを目的に実施したという。
■テレワークに関する不安
テレワーカー本人が抱いている不安の1位は「相手の気持ちが察しにくい」で39.5%、2位は「仕事をさぼっていると思われないか」で38.4%(図表1)。テレワーカーの不安に関する設問として12項目を用意したが、いずれの項目についても30~40%程度の人が不安を抱えていた。また、12項目のうち1つでも不安を持っている人の割合は64.3%であり、何かしらの不安を持っている人は多い。
図表1.テレワーカーの不安
テレワーカーをマネジメントしている上司の不安の1位は「業務の進捗が分かりにくい」で46.3%、2位は「相手の気持ちが察しにくい」で44.9%(図表2)。上司の不安に関する設問として9項目を用意したが、いずれの項目についても30%後半~40%後半の人が不安を抱えていた。9項目うち1つでも不安を持っている上司の割合は75.3%であり、テレワーカー本人よりも多い。
図表2.テレワーカーのマネジメントに関する上司の不安
テレワーカーに対して出社者が抱いている疑念・不満の1位は「さぼっていると思うことがある」で34.7%、2位は「相談しにくい」32.3%(図表3)。テレワーカーに対して1つでも疑念・不満を持っている出社者の割合は58.1%。
図表3.出社者の疑念・不満
テレワーカーが不安に思っているほどには、出社者はテレワーカーに対して疑念・不満を抱いていない(図表4)。ただし、出社者も20~30%程度の人が疑念・不満を持っているため、注意は必要。
図表4.テレワーカーと出社者の気持ち
テレワーカーで「孤立していると思う」と回答した人は28.8%(図表5)。また、テレワークの頻度が高いほど孤独感は高くなる(図表6)。
図表5.テレワーカーの孤独感
■職場のテレワーカー比率と心理的ストレス
職場におけるテレワーカーの比率が2~3割のときに、テレワーカーの不安感や孤独感がピークとなった(図表7)。職場においてテレワーカーと出社者が混在している「まだらテレワーク」がもたらすテレワーカーへの心理的ストレスには注意が必要。
図表7.職場のテレワーク比率と不安感・孤独感
職場におけるテレワーカーの比率が高くなるとともに、テレワーカーに対する出社者の疑念・不満も高くなっていく(図表8)。
図表8.職場のテレワーカー比率と出社者の疑念・不満感
■テレワーカーの不安と転職リスク
図表9.テレワーカーの不安と転職意向
■テレワーカーのマネジメント
図表10.コミュニケーションの手段と内容の関係性
図表11.上司の観察力による効果