医療用画像の機械学習を効率化するアノテーションツールが開発 医師による高精度のAI開発を促進へ

自治医科大学発ベンチャーで、AIによる眼科画像診断支援サービスを展開するDeepEyeVision株式会社は、AIによる外観検査・ソフトウェアを展開する株式会社MENOUと共同で、医用画像専用のアノテーションツールを開発したと発表した。

高精度のAI画像診断を開発するには、大量の医用画像の用意し、医師による正確なアノテーション(ラベリングやマーキングともいう)が求められる。今回の共同開発によって、アノテーション作業の高速化・効率化だけでなく、セマンティックセグメンテーション技術による厳密な学習が可能になる。

■アノテーションツール(MENOU-TE) 機能拡張版について

眼底カメラなどで取得した医用画像を高解像度のまま取り込み、直接ペンタブレットまたはマウス等を用いて、病変部位を囲う。専門医が病変を囲うだけでソフトウェアは、その部位を病変とみなし、他の正常な画像と比較した異常を検出するためのデータとして活用できるようになるという。

■開発の背景

DeepEyeVisionは、患者の眼底画像から病変領域を提示するAIを開発している。すでに自治医科大学附属病院 健診センターをはじめ、地域健診センター、個人眼科クリニックなど複数の医療機関で先行利用されているが、より多くの疾患に対応しながら成長させていくには、多数の読影医からの知見が重要になる。その際、大量の画像を扱いながらアノテーションを行う必要があった。

そこで、DeepEyeVisionに出資をしているINDEE Japanの助言により、高機能アノテーションツールであるMENOU-TEの使用を検討。工業製品向けに開発されたMENOU-TEは非常に高速かつシンプルであるものの、医療用に必要な機能が一部不足していたが、開発元であるMENOUもINDEE Japanが支援するAIスタートアップであることより、新ツールを共同開発するに至ったとのことだ。

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