サントリー、グローバルITインフラストラクチャ向けベンダーとしてAmazonのAWSを採用

Amazon.com, Inc.の関連会社であるアマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社は、酒類や清涼飲料を中心に幅広い事業をグローバルに展開する企業グループであるサントリーが、“ONE SUNTORY”としてデジタルトランスフォーメーションを加速し、グローバル市場でのビジネス拡大を目指すために、世界中にある同社の300社以上あるグループ企業のシステムを稼働させる、メインITインフラストラクチャの基盤ベンダーとしてAWSを採用したと発表した。

2020年10月27日までに、サントリーは日本における、受発注、売上予測、コンシューマー向けサイト、顧客データ管理などに関連する1000以上のサーバーを含むすべてのシステムをAWSに移行し、シンガポールと日本にあったデータセンターをシャットダウンすることで、インフラストラクチャおよび運営コストを25%削減しているという。また、AWSに移行することで、サントリーはM&Aにより取得した企業のITインフラ基盤を統合し、それぞれの企業からの全データから得られる深い見識をもとに、新しいアプリケーションを構築していく。

今回の移行に向けて社員のクラウドスキルを強化するため、サントリーはグローバルの200人以上の社員に対して、AWS Technical EssentialsやArchitecting on AWS、Developing on AWSなどのトレーニングを開催。これらの社員は現在、ビジネスプロセスを変革するためのプロジェクトをリードしている。例えば、現在AWS上に、様々な地域の顧客のニーズをより理解するために、スーパーマーケットにある商品棚を分析するアプリケーションを構築している。またサントリーは、グローバルからのデータを一気に集めるデータレークをAmazon Simple Storage Services (Amazon S3)に構築する予定だ。

今回の発表について、サントリーグループのIT 戦略の策定・推進、IT による各事業会社の業務革新支援を行うサントリーシステムテクノロジー株式会社 代表取締役社長の村林 泰之氏は、以下のように述べている。「近年、働き方はもちろん、飲食の楽しみ方、消費行動やデジタルを前提とした暮らしなど、全世界の人々のライフスタイル、そして価値観までもが大きく変わりつつあります。それに伴い、あらゆるビジネス、あらゆる企業が、大きな変革を求められています。サントリーグループは、AWSのもつ、様々な先進技術と可能性を果敢に取り込み、『やってみなはれ』の精神で、変革に果敢にチャレンジし、スピード感を持って未来への道を切り開いていきたいと考えます」

アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社 代表取締役社長 長崎 忠雄氏は以下のように述べている。「サントリー様には、どうやって120余年の歴史ある企業が、グローバル規模でクラウドを活用したデジタルトランスフォーメーションを進めていくかを示す、素晴らしいお手本になっていただきました。さらなるグローバル展開を計画しているサントリーのような企業にはITガバナンスが不可欠ですが、M&Aで得たレガシーシステムをクラウド移行することで、一元化することが可能になります。分析や機械学習といったクラウド技術を活用して構築するサービスは、サントリーがマーケティング活動をよりパーソナライズ化したり、新たなサービスの機会を把握したり、サントリーブランドのファンの方とのつながりをより深いものにできるでしょう。AWSはこれからもサントリー様のクラウドジャーニーとデジタルトランスフォーメーションを支援し続けます」

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