大林組ら、生産性向上を目指し工事の作業手順をMRで再現できる技術の試行を実施
2021/1/25
TIS株式会社とDataMesh株式会社は、株式会社大林組において、BIM/CIMとMixed Reality(以下、MR)技術を活用し、工事現場の生産性向上に向けた作業手順を簡単にMR上で再現できるDataMesh Directorの試行を実施したと発表した。
■DataMesh Director試行の背景
■工事現場の課題と課題解決に向けた試行について
実際の工事現場に重畳表示する確認を、以下2つの現場にて実施している。
・東日本旅客鉄道発注鉄道営業線の直上に高速道路の桁を架設する工事(東海道本線戸塚・大船間横浜環状南線交差部上部工新設)
・鉄道駅のホーム増設工事(横須賀線武蔵小杉駅2面2線化他)
①東海道本線戸塚・大船間横浜環状南線交差部上部工新設
橋梁架設工事では9線全線の線路を閉鎖して約100分という限られた時間内に主桁の送り出しを完了させる必要があり、安全かつ確実に作業を進めるため事前にあらゆるリスクを洗い出し、対策を実行した。この桁の送り出し手順をMR投影することで、作業の一連の流れが可視化され、施工手順や危険作業、危険個所の確認がしやすくなり、工程管理を効率化できることが確認できたという。
<橋梁主桁送り出し手順イメージ>
ホーム増設工事では、旅客の仮設通路内に補強梁が露出するため、旅客者の視線での作業計画が必要になる。複雑な施工手順をMR投影で可視化し、複数の作業員や職員で確認することで、実際の作業のスケール感や旅客への影響度を確認することができ、より良い施工計画立案に役立てることがわかったとのことだ。
<補強斜梁施工手順イメージ>