Basset、メルコインによる全株式の取得によってメルカリグループに参画

株式会社Bassetおよび株式会社メルコインは、メルコインによるBasset全株式の取得によって、同社がメルカリグループに参画すると発表した。

■Basset・メルコインについて

Bassetは、「Visualizing On-chain Insights」をミッションに、暗号資産を始めとするブロックチェーンの分析技術を開発し、金融事業者を始めとした多業界におけるコンプライアンスを推進するRegTech企業だ。FinTechによる金融サービスの高度化とともに、より巧妙な金融犯罪が発生するようになったことで、これらのリスクにさらされる金融サービス提供企業はデータを活用した効率的なリスク管理とコンプライアンス業務の遂行が求められるようになった。こういった社会背景の中で、2021年4月に暗号資産ビットコインの情報を検索する取引分析ツール「Basset Explorer」の提供を開始し、暗号資産を取り扱う金融機関における資金の動きのリアルタイム監視、危険な取引の兆候を自動検出することを可能とした。Bassetは、こうした取り組みを通して、暗号資産を取り扱う金融機関における効率のよいリスク管理とコンプライアンスの包括的な推進を支援している。

メルコインは、暗号資産やブロックチェーンに関するサービスの企画・開発を行うことを目的に、株式会社メルカリの100%子会社として2021年4月28日に設立された。暗号資産事業においては、「メルカリ」での売上金のビットコインでの受取り機能の提供や、「メルペイ」での決済、与信、暗号資産・資産運用機能の一つのウォレットでの提供等、より簡単に金融サービスを利用できる環境を構築している。また、価値交換を実現するブロックチェーンの技術に取り組むことで、NFT(Non-fungible token)等、これまでのモノ・お金に限らず、サービスやデジタルコンテンツなどのあらゆる価値を誰もが簡単に交換できる新しい取引の形を創出する。これらの取り組みにより、さらなる顧客体験の向上や顧客基盤の拡大に繋げ、メルカリグループの新たな柱となりうる事業の企画・開発を目指す。

■メルカリグループ参画の理由

暗号資産やブロックチェーンの技術は、分散台帳技術の活用等により、その高い透明性と信頼性から、金融システムを始めとして、さまざまな分野への活用が期待されている。一方で、2021年7月にEUが匿名での暗号資産ウォレットの利用を禁止する意向を示すなど、暗号資産を用いた疑わしい取引やマネーロンダリング等での利用に関するさまざまな懸念が示されている。

メルコインで今後行う、暗号資産やブロックチェーンに関するサービスの企画・開発とBassetのブロックチェーン分析技術を用いたリスク管理とコンプライアンスの推進を融合することで、より安心安全な暗号資産・ブロックチェーンに関するサービスを実現できると考え、両社で協議の結果、Bassetがメルカリグループに参画することとなったとのことだ。

メルカリグループにおいて、Basset、メルコインの共同で、暗号資産やブロックチェーンに関するサービスの企画・開発を行うことで、業界のリスク管理とコンプライアンスの包括的な推進を行い、今後の暗号資産・ブロックチェーン業界の発展に貢献するとのことだ。

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