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救急医療サービス「Smart119」、脳卒中AI予測診断アルゴリズムを実装し本年度中に実用化へ

千葉大学発医療スタートアップの株式会社Smart119は、脳卒中AI予測診断アルゴリズムの研究論文が、国際科学誌『Scientific Reports』へ掲載されたと発表した。
脳卒中AI予測診断アルゴリズムの研究開発は、日本医療研究開発機構(AMED)の研究開発課題「先進的医療機器・システム等技術開発事業『救急医療予測研究開発』」に採用され、株式会社Smart119と千葉大学大学院医学研究院 救急集中治療医学の共同で実施された。本論文は、急性期医療における脳卒中疾病に対して、AI予測診断アルゴリズムを確立し、有効性を実証したことを報告したもの。この開発は、他の病状への応用が期待されているという。なお、本アルゴリズムは、株式会社Smart119より特許申請中とのことだ。

■開発研究の背景

三大疾病(「がん」「急性心筋梗塞」「脳卒中」)は、救急搬入数に占める割合が多い病気だ。特に、脳卒中は、突発的な発病の傾向があり、「くも膜下出血」「脳梗塞」「脳出血」「主幹動脈閉塞」など、多くの病状へ分類される。救命はもちろん、片麻痺などの後遺症を抑えるためにも、迅速で、なおかつ最適な急性期治療が求められる。しかしながら、現在は、救急隊の判断が医療機関に共有されていない状態のため、受入病院到着後の診断によって、病状を特定していた。

・救急患者の容態から、救急隊の判断の精度を上げる
・専門医、及び設備を持つ医療機関においての急性期治療

上記2点につき迅速さと的確さを満たすためAI予測診断の開発に着手。AI予測診断の結果は、救急隊と医療機関で共有される。

■開発趣旨

<予測アルゴリズムの目的>
救急患者の背景に個別に存在する条件(容態、疾患履歴、気象状況など)から、「くも膜下出血」「脳梗塞」「脳出血」「主幹動脈閉塞」など「脳卒中」の症状を判断する。

<データ形成>
・2018年8月より、千葉市内医療機関、千葉市消防局の協力からデータ収集
・データ数は、脳卒中の可能性がある救急患者約1500人
・データ内容は、救急患者の容態、年齢、性別、その時の気象状況からなる

<アルゴリズム算出手法と検証>
・XGブースト
・約1500人のデータから、機械学習用80%(約1200人)を利用して分類アルゴリズム・モデルを設計し、テスト用20%(約300人)で検証
・分類アルゴリズムをテスト用の約300人のデータで検証した結果、AUC値0.980を示した
出典元:プレスリリース

■実用化に向けて

本年中に、救急医療情報サービス「Smart119」へ実装を見込んでいるという。Smart119を導入した千葉市消防局が保有する救急車に装備されるタブレット端末用アプリへ、脳卒中予測診断アルゴリズムを用いたAI予測診断機能が追加される見込みとのことだ。

<AI予測診断機能手順>
①脳卒中の可能性がある場合は、「脳卒中診断ボタン」をタップ
②診断専用ページにて、救急患者の容態を選択肢に従って入力
③AI予測診断から病状を確定する
④専門医、設備が有する医療機関を自動選択し、受入要請を実施

<AI予測診断機能画面>
出典元:プレスリリース
タブレット端末により、AI診断を実施し、最適な医療機関への受入要請が行える。受入医療機関では、病状や症状によって、専門医の召集や緊急手術への準備を、救急車到着前に整えることが可能だ。

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