明治安田生命、VRクラウドソフトを活用し防災訓練をDX化

株式会社スペースリーは、明治安田生命保険相互会社(以下、明治安田生命)が、研修VRコンテンツを活用し、コロナ禍でも安心安全に防災訓練を実施でき、更に従来の集合型訓練コストをのべ600名に対して効率化できたという事例結果が得られたと発表した。

■背景

コロナ禍で大人数が集合しての実施ができない、リモートワークにより必ず出社しているわけではないなど、従来通りの訓練が難しい状況が続いている。そのような中で、安全を確保しながらも実践に近い形で研修対象の従業員が取り組めるコンテンツが求められていたという。また、明治安田生命にてデジタル技術の活用を進めていたタイミングも重なり、それらを実現する手段としてVRクラウドソフトを活用したVR研修が導入されることとなったとのことだ。

■導入の概要

明治安田生命では防災訓練が定期的に各事業所で行われている。しかし、新型コロナウイルス感染症の感染拡大以降、密を避けるため、またリモートワークなどの新しい働き方へ移行するに伴い「全員が出社しているわけではない」「全員が一緒にできない」と、従来通りの実施が困難な状況が続いていたという。2019年までは集合研修で実施していたものが、2020年にコロナ禍になってからは資料を用いた解説形式でしか研修が行えておらず、効果的な手法を検討していたとのことだ。

そこで今回、同社のVRクラウドソフトを活用してコンテンツを作成し、研修対象となる600名以上の従業員に配布し備蓄倉庫のVR研修は2021年9月、避難訓練のVR研修は2021年11月から実際に訓練を行った。各従業員の社内PCからの閲覧が可能で、避難経路の確認や、備蓄倉庫で備蓄物資の配布作業をするといったアクションを自分で疑似体験し操作して行うことができる内容となっている。
出典元:プレスリリース
出典元:プレスリリース

■結果

研修者からは「実際の訓練に参加したのとほぼイメージが一緒だった」「ゲームをやるようで面白かった」「書面だけだとわからない部分を、実体験により近い形で学ぶことができた」という声が上がり、避難経路を確認するVRは視覚的に分かりやすく、理解度が高まり、研修の有効性を確認できたという。

また、従来の集合型研修であれば参加者1人辺り約60分かかる訓練コストが、VRであれば1人約30分程度に抑えられた。なお、時間は短くても研修VRの中にチェックポイントを設けて確認して欲しい箇所は必ず確認しないと進めないようにするなど習熟度を高める工夫も凝らし、それにより習熟結果も数値で取れ、定量的な効果も得られたとのことだ。

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