ゼロボードと豊田通商、サプライチェーン全体の排出量算定に向けた協業を開始

株式会社ゼロボードは、豊田通商株式会社と取引先企業へのGHG排出量算定とその削減提案のワンストップソリューションの協業を開始すると発表した。

日本政府は2050年のカーボンニュートラル実現を掲げ、2030年度に、温室効果ガスを2013年度から46%削減することを目指すと発表している。そのために脱炭素化が推進され、金融市場や取引先から事業活動に伴うCO2を代表とするGHG排出量の把握と削減が求められるようになり、多くの企業がその対応に課題を抱えているという。

同社は、自社でのエネルギー利用に基づくScope1・2と、自社以外のサプライチェーンからの排出量であるScope3までを算定・可視化ができる「zeroboard」を開発し提供している。「zeroboard」でのScope3の算定は、環境省等が公表している標準値だけでなく、一次データ(サプライヤの実績値)を収集・利用することで、サプライヤの排出量削減努力を算定値に反映し、サプライチェーン全体のGHG削減につなげていくことが可能だ。「zeroboard」2022年1月リリース版は、算定結果がGHGプロトコルに基づいて適切に算定・出力されるものとして設計されているかについて、第三者機関によるISO14064-3に準拠した妥当性の保証を受けており、機能性と信頼性を兼ね備えたサービスを提供しているとのことだ。

今回の協業では、豊田通商の取引先企業に対し、GHG排出量算定・可視化と脱炭素ソリューションのワンパッケージを提供する。具体的には、豊田通商と共同で、自動車業界を中心とした製造業のGHG排出量の算定と、その結果をもとに、サプライチェーン全体へ再生可能エネルギーなどの脱炭素ソリューションの提供を行う。「zeroboard」の強みであるサプライチェーン間のデータ連携機能は、Scope3のデータ収集と共有を簡便化し、サプライチェーン排出量把握の労力削減と質の向上に寄与する。

■各社のコメント

・豊田通商株式会社 経営幹部 CDTO 今井 斗志光氏
「GHG排出量算定・可視化のプラットフォーマーとして業界をリードするゼロボード社と協業できることを大変嬉しく思います。当社は自動車業界を中心に多数のお客様とお取引をさせていただいておりますが、GHG排出量の可視化および削減のニーズは急速に増しております。ゼロボード社の算定・可視化プラットフォームと当社の様々な削減ソリューションを組み合わせることで、お客様のカーボンニュートラル実現にワンストップで貢献し、未来の子供たちへより良い地球環境を届けるべく、リーディングサーキュラーエコノミープロバイダーとしての歩みを進めて参ります」

・株式会社ゼロボード 代表取締役 渡慶次 道隆氏
「自動車サプライチェーンに強力なプレゼンスを持つ豊田通商社に「zeroboard」を採用いただき、協業できることを大変嬉しく思います。製造業のScope3算定は金融市場からの要請も大きく、また、企業の国際的な競争力にも直結する課題であり、いち早く取り組むべき領域です。両社のソリューションにより、Scope3の算定とそのデータの連携、ひいてはその算定結果による排出削減提案までをワンストップで支援することで、企業が脱炭素経営に着手しやすい環境をつくってまいります」

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