リノベーションによるバリューアップまで加味した「不動産価格推定API」が提供開始

DX推進が遅れているとされる不動産業界においても、近年ではAIが相場価格を算出するなど、不動産テックを謳うサービスが増えてきた。買取再販事業においては、消費者から不動産を買取る際には適正な価格で買取、リノベーションでバリューアップを図った後にまた適正な価格で再販することが、健全な事業推進には不可欠だという。しかし従来においては、以下の課題があったとのことだ。

1.中古マンションの流通市場では、リノベーション前・後の部屋の価格情報が混在して「相場」を形成しており、リノベーションの有無および個別のリノベーション内容を加味した適正な価格査定を行うことが非常に困難である。
2.買取再販事業者の中でも、経験豊富なベテランと経験の浅い新人とでは、同じ物件に対してまったく異なる見立てを行ってしまうケースも多く、個人のノウハウに大きく依存している。
3.上記のような恣意性を排除するためにAI査定を導入する事業者も多いが、そもそもAI査定を謳うサービスの多くは、査定エンジンの精度が低いために査定結果と実際の取引価格が大きく乖離し、想定したような事業運営ができていない。

最も大きな意義は、今回提供する価格査定APIが、「リノベーションによるバリューアップを加味した価格査定」が行えるようアルゴリズムが組まれ、リノベーション前とリノベーション後の適正価格を出し分けることが可能なことだという。これにより、リノベーション再販事業者は、経験による見立てのばらつきや恣意性を排除でき、無理なく安定的に、買取り・リノベーション・再販までの業務を行うことができる。

今回のAPIに使用されているエステートテクノロジーズ社の価格推定エンジンは、MER2.939という正確性を誇り、査定可能な物件数はおよそ750万件、一都三県（東京都・千葉県・神奈川県・埼玉県）を網羅していることから、買取再販事業者の効率的な事業運営に貢献し、消費者と事業者の双方にとってwin-winな関係を後押しする。