NTT東日本ら、農作物集荷配送ルートの最適化AIプログラムを開発

東日本電信電話株式会社北海道事業部(以下、NTT東日本)、株式会社調和技研は、AIを活用した農作物(馬鈴薯)の積荷作業車(タイヤショベル)とトラックの配送ルート最適化のプログラムを開発したと発表した。今秋の収穫よりJA士幌町で実際の集荷配送業務に活用する。

■背景

馬鈴薯の集荷は積込作業用タイヤショベルと運搬するトラックを集荷場から圃場に配車する。タイヤショベルやトラックは、台数や運転手に限りがあることから、集荷待ちにより農作物が劣化することがある。このことから、農作物を効率的に集荷する必要がある。また、日々集荷ルートを作成する担当者の負担や物流業界における運転者不足などの課題があるとのことだ。
出典元:プレスリリース

■取り組みの概要(AIプログラムの開発)

これらの課題解決に向け、NTT東日本及びAI分野に強みを持つ調和技研は、集荷配送の最適化ルートを作成するAIプログラムを開発した。AIプログラムは、集荷希望日・集荷場所、タイヤショベルやトラックの台数、優先したい条件(時間や距離等)を入力すると、タイヤショベルとトラックの最適なルートを地図上に表示する。これにより、担当者が地図を見てルートを作成するよりも、トラックの移動距離や待ち時間を少なくし、また、これまで大きな負担となっていた担当者のルート作成時間の軽減にもつながる。あわせて、集荷待ちの減少による馬鈴薯の劣化抑制、トラックの移動距離削減による化石燃料の削減、作業の効率化による労働力不足問題への対応が期待できるとのことだ。
出典元:プレスリリース

■期待される効果

・集荷待ちの減少による農作物の劣化抑制
・トラックの走行距離削減に伴う燃料コストおよびCO2排出量の低減
・集荷配送ルート作成時間の削減

■今後の予定(実証実験)

AIプログラムの機能を拡充させるとともに、2022年度秋の収穫時期にJA士幌町で実際の集荷配送業務に活用し、効果の検証及びAIの精度を高め、次年度の本格導入を目指す。また、本AIプログラムは、農業だけでなく経路選択が必要な流通分野への展開も見据え取り組む。

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