スマート家族信託、新機能の「AI-OCR」をリリース

トリニティ・テクノロジー株式会社は、新機能のAI-OCRを「スマート家族信託」内にリリースしたと発表した。

認知症による資産凍結問題への新たな対策として2016年頃から「家族信託」という、家族の中で資産を信託し管理・承継を⾏う仕組みが注⽬され始めたという。家族信託は家族間で信託契約を締結し、親が元気なうちに資産の管理権を子世代に移転することで資産凍結リスクを回避し、さらには相続後の遺産分割までを担うことができる仕組みだ。成年後見制度のように裁判所や後見人などの第三者が介入することなく家族間で財産管理ができるため、その使い勝手の良さから注目を集めているとのことだ。

使い勝手が良く注目を集めている家族信託だが、いくつかの大きな運用上の課題があるという。例えば代表的なものとして、世の中で普及している多くの家族信託では、専門家のサポートが信託組成時の入口のみで、信託組成後の継続的なサポートがなされていない、という課題が挙げられるとのことだ。家族信託は信託法に基づく法的制度であり、信託法37条では帳簿等の作成・領収書の保存・年に一度の報告書の作成等が受託者に義務付けられているが、継続的に利用者をサポートする専門家がいないことから、多くの家族信託ではこのような受託者の義務が履行されていないことが浮き彫りとなっているという。さらには委託者が認知症を発症した後に、第三者の関与がなく受託者が財産状況を独占的に把握できてしまうことから、受託者による財産の横領リスクも指摘されているとのことだ。

■AI-OCRリリース背景

スマート家族信託では、銀行口座とのAPI連携や電子マネー等との自動連携により、収支記録を自動化・報告書の自動生成を行うことで、これまで紙やエクセルで管理、あるいは管理自体を行っていなかった「受託者事務」作業を簡単・便利に行うことができる。

今回、スマート家族信託アプリにAI-OCRを実装し、レシートを撮影するだけで収支記録を自動生成することができるようになった。これにより以下のようなケースの顧客でも、スマート家族信託をより便利に使うことができる。
・使用する銀行口座がAPI連携に対応していない
・小口現金での支出が多く、手動入力が多く発生してしまう、など
出典元:プレスリリース

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