ソニー、小型・軽量な装備で全身の動きを捉えるモバイルモーションキャプチャー「mocopi」を提供へ
2022/11/30
ソニーは、独自技術を用いた小型で軽量なセンサーとスマートフォン(専用アプリケーション)のみで、モーションキャプチャーやVR(バーチャル・リアリティ)へのリアルタイムなモーション入力を実現するモバイルモーションキャプチャー「mocopi(モコピ)」を発売すると発表した。
また、取得したモーションデータを、メタバース向けサービスや3D開発ソフトウェアに連携できるソフトウェア開発キット(Software Development Kit, 以下、SDK)を12月15日(木)から提供予定だ。本SDKは、仮想空間での映像表現の自由度を高めるほか、フルボディ(全身)トラッキングなどのモーションデータの活動用途を拡大することで、メタバースやフィットネスを含む領域での新たなサービスの開発を可能にする。今後、「mocopi」と連携するサービスを開発するパートナー企業の拡大にも努めるという。
■主な特長
直径32mm×厚さ11.6mm、重さ8gの小型センサーを6ヵ所(頭部、両手首、腰、両足首)に装着し、専用アプリケーションをインストールしたスマートフォンとBluetooth接続することで、アバター動画とモーションデータの制作が可能だ。データ取得には、ソニー独自のアルゴリズムを使用することで、少ないセンサー個数で高い精度のモーション計測を実現。各センサーは、付属のマジックテープ式バンドやクリップで身体に容易に固定できることに加え、完全ワイヤレス型のため、電源やケーブルといった場所の制約を受けない。本商品とスマートフォンがあれば、屋外でも手軽にモーションデータを制作することができるほか、VRChatなどの対応サービスへモーション入力することができる。
専用アプリケーションでは、装着したセンサーから取得するデータを用いてアバターを操作し、スマートフォン上でアバター動画を制作できる。アプリケーションで使用するアバターは、初期設定の素材以外に、外部データをインポートして設定することができる。制作したアバター動画は、アプリケーション上でmp4などの動画データやモーションデータとして書き出し、スマートフォン上に保存できる。
「mocopi」で取得するモーションデータと、メタバース向けサービスや3D開発ソフトウェアを連携するためのSDKを12月15日(木)から提供予定だ。本SDKを利用することで、センサーから取得するモーションデータをPCでリアルタイムに受信し、UnityやMotionBuilderなどの3D開発ソフトウェア上で即時確認しながら編集できる事に加え、ソーシャルプラットフォームのアプリケーション経由で配信することが可能だ。本SDKの提供によりモーションデータの用途を拡大し、メタバースやフィットネスなどの領域での新たなサービス開発に貢献する。
ソニーグループでは、2050年までに環境負荷ゼロを目指す環境計画「Road to Zero」を策定しており、この達成に向けて段階的に環境中期目標を設定しながら行動している。環境中期目標では、2025年度までに新たに設計する小型製品のプラスチック包装材全廃を目指している。本商品は個装パッケージのプラスチック使用量ゼロを実現している。