D4V、国内スタートアップのデザインの活用・運用実態調査に基づくレポート「Design in Japanese Start-ups 2022」を発表
2022/12/22
D4V合同会社は、日本国内のスタートアップにおけるデザインの活用・運用の実態調査に基づくレポート「Design in Japanese Start-ups 2022」を発表した。
Contents
■調査実施とレポート公開の背景
同社は経営とデザインの両面でスタートアップの成長を支援するベンチャーキャピタルとして、スタートアップの経営者とデザイナー双方に役立つ情報の提供を目的に「Design in Japanese Start-ups 2022」のアンケート調査を実施した。国内外の専門家へのインタビュー内容や、同社に蓄積されたスタートアップおよびデザイン実務に関する知見と共に、調査結果をレポートに取りまとめている。
■調査結果の概要
・日本のスタートアップの約半数がデザイン業務を内製化している:副業・パートタイムを含め、デザイナーを1人以上雇用し、デザイン業務の内製化に乗り出しているスタートアップ企業の割合は全体の57%
・日本のスタートアップでは、シリーズAの調達までデザインチーム(社内に2人以上のデザイナーがいる体制)を組成しない会社が多数を占める:デザイナーが2人以上所属してデザインチームを組成している会社の割合は、シード・プレシリーズAまでのアーリー期には10%程度にとどまり、シリーズA以降のグロース期で半数近くにまで伸びる
・日本のスタートアップにおいてデザイナーの貢献はブランディングとUI/UXが中心で、プロダクト戦略に関わる機会は限られている:自社デザイナーが担っている役割としてブランディング、UI・UXデザインを挙げるスタートアップ企業が90%を超える一方、プロダクト戦略や経営戦略といったビジネスのより上流にデザイナーが貢献している企業は大きく割合を下げる
・日本の起業家の間で、ブランド構築から製品開発、顧客の獲得に至るまで、デザイナーがスタートアップの事業にもたらすポジティブな影響は幅広く認識されている
・創業時にデザイナーが1人以上在籍している日本のスタートアップ企業は全体の5分の1:創業当時からデザイナーが在籍しているスタートアップは全体の20%。シード、プレシリーズAを合わせたアーリー期の採用が全体の約半数を占める
・「採用」が日本のスタートアップがデザイン機能を強化するうえで最大の課題に
153件の回答を、日本を拠点とする未上場のスタートアップ企業(ステージ問わず)の経営・マネジメント層から回収
調査方法:オンラインフォーム記入によるアンケート
調査実施時期:2022年8月
調査の設計・配布・実施:D4V