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高知県日高村で健康管理アプリ「まるけん」が提供開始

高知県高岡郡日高村は、実証事業展開母体「まるごとデジタル」で、日高村健康管理アプリ「まるけん」の提供を2023年2月14日より開始すると発表した。
本アプリは「⽇⾼村健康アプリ(まるけん)開発事業」において日高村より委託を受けた株式会社フォアフロントテクノロジー(以下、フォアフロント)と、地域通貨プラットフォームサービスである「chiica」を提供する株式会社トラストバンクが共同で開発を進めていた。まるけんの開発にあたり、日高村とフォアフロントに加え、株式会社チェンジ、トラストバンク、株式会社四国銀行、株式会社Liquitousの合計6者で、効率的かつ優れた成果を達成することを目的に「日高村健康アプリ開発等委託事業」にかかるコンソーシアムを組成していたとのことだ。

■背景・目的

高知県日高村では、令和三年度から公的サービスの質向上、住民の生活の質向上を目的として「村まるごとデジタル化事業」に取り組んでいる。この取組により、事業開始から約1年で15ポイント増加し、村内のスマホ普及率は80%になったという。この事業の一環として、スマホアプリを活用した健康事業を実施していたが、2022年6月にアプリのサービス終了に伴い健康事業は一旦終了となった。ただ、ヘルスケアアプリを利用していた住民約650人にアンケートを実施したところ、健康事業継続の要望、アプリによって健康を意識するようになったという声、ヘルスケアアプリや健康事業に対する改善の要望が300名近くの住民からあり、健康事業再開の必要性があると判断したとのことだ。

しかし、既存の健康アプリにおいては、高額な利用料により長期利用することが困難だったり、アプリの機能が複雑過ぎるなど持続的に利用できるアプリが少ないことが判明したことから、デジタルデバイド層も利用しやすく、アプリ自体に成長性があり、本当に活用できる健康アプリを独自開発する判断に至ったという。アプリ開発にあたっては、住民へのヒアリングを通じ、本質的に必要な機能に絞って検討をしつつ、高知県立大学の協力なども得ながら、住民が継続して利用できる仕組み(わかりやすいUI/UX、健康活動の実績に応じたポイントの付与など)、自治体が必要とするデータの取得(年代別の健康活動の記録など)を最優先事項とし、すでに健康アプリ開発の実績があるフォアフロントでアプリの開発を行った。まるけんを利用することで以下の実現を目指す。
・住民の健康活動支援(住民・行政への価値提供)
​​万歩計機能、健康管理機能、ポイント機能などにより日々の健康状態を可視化、増進することで、住民の健康活動を支援することができる。また、健康増進により社会保障費の適正化が期待できる。
・地域通貨との連携(地域経済への価値提供)
アプリケーションでポイントを貯め、地域通貨アプリと連携させることで、住民は地域通貨でのデジタル通貨を獲得。また、取得した地域通貨を利用することで、地域内経済の活性化と経済循環を促進する。
・健康データの収集(行政ならびに社会全体への価値提供)
将来的にはアプリケーションから収集できるデータを活用し、社会保障費の抑制に向けた分析や、既存行政サービスの代替に向けた取り組みへの活用可能性を模索。地域社会全体への価値創出を図る。

■アプリの機能について

・利用者側の主な機能
その日の体調登録機能
歩数カウント機能
体重登録機能
血圧登録機能
地域通貨プラットフォーム連携機能(別途契約が必要)
出典元:プレスリリース
出典元:プレスリリース
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・自治体側の主な機能
CSVデータダウンロード機能
健康活動の可視化機能

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