「DXコンサルティング企業導入に関する実態調査」が実施 DXコンサルティング企業への満足度の鍵は「契約中のコミュニケーション量」

株式会社シイエヌエス(以下、CNS)は、DXコンサルティング企業を導入したことがある企業に勤める経営者・会社員計400名を対象に「DXコンサルティング企業導入に関する実態調査」を実施したと発表した。【Sponsored】

2018年に経済産業省が発表した「DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~」にある通り、現在の日本ではDXが急務とされている。このような状況下、社内のDX人材やリテラシーの不足が深刻化している中でもDXを推し進めるための手段として、DX支援を中心としたコンサルティング企業の需要が拡大しているという。そこでCNSは今回、実際にDXコンサルティングを導入したことのある企業は具体的にどのような目的を持ち導入を開始しているのか、導入後にはどれほどの満足度を得られているのかについて調査した。

■調査サマリー

・DXコンサルティング企業導入時に7割以上の経営者が「経営層の意見を重視した」と回答。一方、管理職と一般社員も約6割が「導入時に自分の意見が反映された」と回答したことが明らかになった。

・DXコンサルティング企業を導入した目的について全職位で「デジタル化前提での業務プロセス改善・効率化」が最も多い回答になった。具体的に期待していたことについても全職位共通で「デジタル戦略の策定」が第一位となった。

・現在DXコンサルティング企業と付き合いが無い企業の半数が、導入して3年未満で契約解消していたことが明らかになった。

・現在DXコンサルティング企業を導入している企業は契約終了した企業に比べ、導入時に毎日コミュニケーションを取っていたと回答した人が4倍も多いという結果だった。また、導入中の企業と契約終了した企業の間ではDXコンサルティング企業導入に対する効果実感値も3倍以上違うことが明らかとなった。

・今後もDXコンサルティング企業の導入を継続したいかという設問に対し、「とてもそう思う」と回答した現在導入中の企業は契約終了した企業よりも4倍多かった。

・契約したDXコンサルティング企業への評価の違いは「契約中のコミュニケーション量」に起因されることが推測できる結果だった。

■DXコンサルティング企業導入時の意思決定と導入目的について

・Q1. 「経営者(経営層クラス)の方にお伺いします。 DXコンサルティング企業を導入するにあたり、誰の意見を重視しましたか。」(n=100<経営層100>単一回答)
出典元:プレスリリース
DXコンサルティング企業を導入する際、経営者(経営層クラス)の約半数が「自分自身の意見」を重視し、2割以上が「経営会議等での総意(自分自身以外の経営層)」を重視したと回答し、計7割以上の経営者が経営層の意見を重視していたことが分かった。

・Q2. 「経営者(経営層クラス)以外の方にお伺いします。DXコンサルティング企業が導入された際、どの程度自分の意見が反映されたと感じましたか。」(n=300 <管理職150 一般社員150 >単一回答)
出典元:プレスリリース
Q1と同様、導入時の意思決定について管理職・一般社員にも質問したところ、約6割が自分の意見が反映されたと回答した。この結果より、DXコンサルティング企業を導入する際は、職位に関係無くコミュニケーションを取ることができている企業が多い、もしくは経営層と管理職・一般社員がDXを進めるにあたり課題に感じている点が似通っていると推測できる。
・Q3. 「DXコンサルティング企業を導入した目的は何ですか。また、DXコンサルティング企業導入により、具体的に期待していたことは何ですか。」(n=400<経営層100 管理職150 一般社員150> 複数回答)
出典元:プレスリリース
出典元:プレスリリース
DXコンサルティング企業を導入した目的について、全職位において「デジタル化前提での業務プロセス改善・効率化」が第一位の回答となった。また、導入によって具体的に期待していたことに関しても、全職位で最も多かった回答は「デジタル戦略の策定」だった。この結果より、導入前における職位ごとの意識の差は大きくなく、DXによる新規事業開拓やビジネス変革以前に、効率的に既存業務をこなすために必要な土台づくりをDXコンサルティング企業に求める傾向が高いことが明らかとなった。

また、現在の日本企業は、経済産業省が公表するDXレポートにおけるDXの定義「企業がデータとデジタル技術を活用してビジネスモデルを変革するとともに、競争上の優位性を確保すること」の前段階でDX推進が止まってしまっており、「真のDX」ができている企業が依然として少ないことが推察できる。

■DXコンサルティング企業契約年数と、導入中のコミュニケーション量について

・Q4. 「DXコンサルティング企業を導入したが、現在は導入していない方にお伺いします。導入して、およそどのくらいの期間で契約を解消しましたか。」(n=107 <過去5年間でDXコンサルを導入していたが現在導入していない企業 107> 単一回答)
出典元:プレスリリース
過去5年間でDXコンサルティング企業を導入していたが現在は導入していない企業に対し、契約年数に関して質問したところ、過半数が3年未満で契約を解消したと回答した。この結果より、DXは短期間では効果を実感することが難しく、DXコンサルティング企業による効果の有無を知るには約3年間という期間が必要であることが推測できる。
・Q5. 「あなたのお勤め先に導入されたDXコンサルティング企業の方と、どのくらいの頻度でコミュニケーションを取っていましたか。」(n=400 <経営層100 管理職150 一般社員150> 単一回答)
出典元:プレスリリース
出典元:プレスリリース
出典元:プレスリリース
現在DXコンサルティング企業を導入している企業と契約解消した企業に分け、契約中にDXコンサルティング企業とコミュニケーションを取っていた頻度について質問したところ、「毎日コミュニケーションを取っていた」と回答した導入中企業は12%だったのに対し、契約解消した企業は3%という結果になり、導入中に取ったコミュニケーション量に4倍の差があることが明らかになった。更に、各職位ごとに毎日コミュニケーションを取っていた割合をみると、管理職では3倍、一般社員では3.5倍の差がみられた。

この結果より、DXコンサルティング企業との付き合いにおいては、意思決定権のある経営層とのコミュニケーションも大事だが、現場で動く管理職・一般社員の意見を汲み取った密な連携も契約年数の長さに影響を与えることが推測できる。

■DXコンサルティング企業導入後の満足度について

・Q6. 「あなたは、DXコンサルティング企業を導入して、満足する結果を出してくれたと感じますか。」(n=400 <経営層100 管理職150 一般社員150> 単一回答)
出典元:プレスリリース
DXコンサルティング企業を導入して満足する結果を出してくれたと感じるかという質問に対し、「とてもそう思う」と回答した現在導入中の企業は32%だったことに対し、契約解消済みの企業は8%という結果になり、4倍の満足度の差があることが明らかとなった。
今回の調査結果より、各職位でDXコンサルティング企業に求めていることは共通している部分が多いことが明らかとなった。また、DXコンサルティング企業の中でも、導入中は細かく密なコミュニケーションを取り、各企業が抱えるDX課題に寄り添った伴走型支援が可能なコンサルティングの需要が高い傾向にあることが推察できる。

DXコンサルティングには、デジタル化前提での業務プロセス改善・効率化を求める企業が多く、経営層のみならず、管理職や一般社員といった現場社員とのコミュニケーション量も、DXコンサルティング企業への満足度を左右することが推測される結果となった。そのため、昨今のコンサルティング企業には「現場視点を持ち、業務プロセスを改善するDX支援」が求められていると考えられる。

しかし、企業がDXを進める中で意思決定権を持つのは経営層であり、経営層のみの意見を汲み取りDXを推し進めると、現場ニーズに合わないシステムを導入し混乱を招くなど、現場層を圧迫してDXを失敗に終わらせてしまう可能性も生じてしまう。

こうした経営者視点一辺倒のDX推進の構図を刷新するためには、常に現場が本当に必要としているシステムを開発者視点でとらえることができる「Sierの視点」が重要であると考えられるとのことだ。

「DXコンサルティング企業導入に関する実態調査」概要(シイエヌエス調べ)
調査期間:2023年10月20日(金)〜10月24日(火)
調査方法:インターネット定量調査
調査対象:これまで自社にDXコンサルティング企業を導入したことがある会社員・経営層 400名(20〜60代男女)

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