生体認証や画像認識サービスを展開する株式会社ELEMENTSは、この度、ファッションEC企業向け画像生成AIツール「SugeKae(スゲカエ)」を株式会社CAMBIOに提供し、運用を開始したことをお知らせする。CAMBIOが運営する12のブランドにおいて、撮影環境による実商品との色味の違いを生成AIにより自動で一括調整する色温度調整機能の活用成果が出ている。
「SugeKae」Webサイト
https://lp.sugekae.com/
CAMBIOでは、撮影時のロケーション環境などによって必要となる色味調整を、画像編集アプリケーションで一枚一枚手作業で行っていたため、多くの時間を要していた。また、物撮りのスタジオは自社にある一方で、モデル撮影は社外のスタジオを使っているため、色温度がまばらで不安定になりやすい課題があった。
「SugeKae」導入により、これまで別の画像編集アプリケーションで1商品あたり約10分かかっていた作業が約1分に短縮された。画像の色味調整にかかる作業時間が大幅に削減されたことで、商品の販売開始が早まり、お客様へのアプローチをより早めることができるようになった。
撮影環境による実商品との色味の違いを生成AIにより自動で一括調整する機能である。商品の正しい色味の画像(参照画像)と撮影画像をアップロードするだけで、トップスやボトムスなど対象範囲を自動選定し、色調整まで行う。100枚の画像処理を一括で行うことができ、画像編集作業を大幅に効率化する。導入企業は、工数をかけずに実物に近い画像を用意でき、その結果、購入率の増加や返品率の防止が期待できる。また空いた時間を、より質の高いクリエイティブ作成業務に振り向けることも可能である。
・100枚の一括色調整に対応
既存の色調整ツールは一枚ずつの対応が多いのに対し、「SugeKae」は参照画像をベースに構図の異なる全身の画像でもAIが対象アイテムの領域を自動選定し、短時間で最大100枚を一括調整できる点が特徴である。ELEMENTSグループで培った画像データの学習基盤構築ノウハウを活かし実現している。
・色調整の作業時間を最大約97%削減
人手で1枚あたり約3分※1かかっていた作業時間を5秒程度に短縮可能である。100商品に対し、1商品あたり20枚の画像を用意する場合、合計100時間を要していた作業が3時間で完了し、約97%の工数を削減する。
※1 ELEMENTS調べ。撮影画像によって異なる。
・人手では難しい、光や影が複雑に入り交じる色も高精度に調整
参照元となる画像の色温度データをAIに学習させ、異なる見た目の服の色を正しい色に再生成する。色の感じ方には個人差があり、また光や影が複雑に入り交じる色を手動で調整するのは技術的にも難しい中、生成AIにより高精度な調整を安定的に実現する。
「SugeKae」では、導入企業が納得のいく画像だけを使えるようにするため、生成画像のうちダウンロードした枚数を課金対象としている。本機能は、1ダウンロードあたり20円(税抜)〜と利用しやすい価格で提供している。※2
※2 最低月額利用料と従量課金の合計額のいずれか高い方が月額利用料となる。