Bluetoothとは
Bluetoothは、無線通信の規格の一つです。主に、ケーブルを使わずに、電子機器同士を接続する機能となります。例えば、イヤホンの場合、スマートフォンやパソコンなどにケーブルをさして使用します。一方、Bluetoothイヤホンであれば、スマートフォンやパソコンなどにケーブルをささなくても使用することが可能です。従って、電子機器同士の接続をケーブルなしで出来ることが、Bluetoothの機能といえます。では以下で、Bluetoothと似たような機能を持つWi-Fiとの違いについて紹介します。
BluetoothとWi-Fiの違い
BluetoothとWi-Fiの違いを、以下の表で紹介します。
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Bluetooth |
Wi-Fi |
通信速度 |
約20Mbps |
約6.9Gbps |
通信距離 |
約10m |
約100m |
消費電力 |
少ない |
多い |
まず、通信速度の速さでは、Bluetoothが約20MbpsでWi-Fiが約6.9Gbpsというため、圧倒的にWi-Fiのほうが速いことが分かります。次に、通信距離では、Bluetoothが約10mでWi-Fiが
約100mのため、Wi-Fiのほうが長いことが分かります。最後に、商品電力では、Bluetoothのほうが少なく、Wi-Fiのほうがより電力を使います。Bluetoothは、どちらかといえば1対1での通信を目的として作られており、Wi-Fiは複数の同時通信を目的として作られております。そのため、BluetoothとWi-Fiでは、そもそも通信対象となる数が違うのです。
Bluetoothの利用方法
Bluetoothの利用方法は、ペアリングという機能を用いて利用します。ペアリングとは、電子機器同士の情報をお互いに登録し合うことです。そのため、Bluetoothを利用するためには、まずペアリングをし電子機器同士の情報をそれぞれ登録し合うことで利用することができます。例えば、イヤホンとパソコンを接続する場合、イヤホンはパソコンのパソコンはイヤホンの情報をそれぞれ登録することで、ケーブルを使わなくても接続することが可能です。また、一度ペアリングをしてしまえば、2回目以降は情報を削除しない限りペアリングを行わなくても自動で接続されます。ただし、情報を削除してしまえば、もう一度ペアリングを行わなければなりません。
Bluetoothの活用例
Bluetooth機能は、様々な製品で利用されております。具体的な例を以下でご紹介致します。
・イヤホン
Bluetoothイヤホンは、今や多くの人から人気を集めています。ケーブルがないため、絡まったり物に引っかけてイヤホンが外れてしまうなど、ケーブルの煩わしさを解消することができます。また、見た目的にもスタイリッシュさを感じさせるため、若者のファッションアイテムとしても注目を集めております。
・キーボード、マウス
キーボードやマウスにも、Bluetoothが使用されております。ケーブルの場合、デスク回りが配線だらけとなってしまいどうしても散らかった見栄えとなってしまいます。キーボードやマウスがBluetoothであれば、デスク回りをスッキリさせることが可能です。
・スピーカー
スピーカーにも、Bluetoothが使用されております。ケーブルの場合、電源コンセントがある場所周辺でしか配置ができませんが、Bluetoothスピーカーなら好きな場所に配置することが可能です。
Bluetoothの応用的な使い方
Bluetooth機能は、上記でも紹介したイヤホンやキーボード、マウスなどで一般的に使用されておりますが、テザリングやbeaconという使い方もあります。テザリングとは、スマートフォンをルーター代わりにし、パソコンやタブレットなどの端末をインターネットに接続する方法です。Wi-Fiで利用することが一般的ですが、Bluetoothでも利用することが可能です。続いて、beaconは、Bluetoothを発信する発信機のようなものです。主に、beaconを設置した場所の近くの人に、情報を送信することができます。例えば、小売店の場合、近くを通ったスマホユーザーに、セール情報を送ることが可能です。このように、
Bluetooth機能は、私生活からビジネスシーンなど様々な用途として使われております。
Bluetoothが繋がらない場合
Bluetooth接続をする際に、「接続がなかなかうまくいかない」とお悩みの方も多いのではありませんか。ここでは、以下のように分けてBluetoothが接続出来ない原因や対策について紹介します。
・Bluetoothがoffになっていないか
・PINコードが正しいか
・Bluetoothとの距離は適切か
・OSアップデートしている
・デバイス等のバッテリーが切れている
Bluetoothがoffなっていないか
Bluetoothがoffになっていないかを確認しましょう。スマートフォン本体のBluetoothがoffになっていては、そもそもBluetoothを使うことは出来ません。まずは、Bluetoothがoffではなくonになっているかを確認しましょう。
PINコードが正しいか
Bluetoothが接続されない場合は、PINコードが正しく入力されていない可能性があります。接続する機器によってPINコードを入力するものとしないものがありますが、PINコードを入力する場合、正しく入力したと思っても実は間違っていることも考えられます。PINコードを正しく入力しているか、今一度確認してみましょう。
Bluetoothとの距離
Bluetoothは、ケーブルがなくても繋がりますが、ある一定の距離までです。あまりにも距離が遠くなってしまうと、繋がらなくなります。また、壁や物などの障害物があると、繋がりづらくなる可能性もあります。できるだけBluetoothとの距離を近づけて、接続してみましょう。
OSアップデートしているか
Bluetoothが接続されない場合は、OSアップデートを行っているかを確認しましょう。Bluetoothを接続するには、機器同士のプロファイルという定義のようなものを同じにする必要があります。OSアップデートを行っていないと、機器同士のプロファイルが同じではないため、接続が上手くいかないことがあります。そのため、OSアップデートが正しく行われているか確認しましょう。
デバイス等のバッテリーが切れている
Bluetoothが接続されない場合は、接続したいデバイスのバッテリーが切れていないのかを確認しましょう。接続先のデバイスのバッテリーが切れていては、そもそも接続することは出来ません。なかなか接続できないと思ったらバッテリーが切れていたということもありますので、確認しましょう。
Bluetoothの誤解
巷では、Bluetoothに関する誤解が数多くあります。ここでは、以下のポイントに分けてその誤解について紹介していきます。
・バッテリーの寿命の減少
・健康悪化
・狭い空間での利用
・検出不能のBluetoothは安心
・Wi-Fiの邪魔をする
バッテリーの寿命の減少には繋がらない
Bluetoothに関する誤解の1つ目に、バッテリーの寿命が減少してしまうということがあります。確かに初期のスマートフォンでは、Bluetoothをonにしているとバッテリーの寿命が減少してしまうということもありました。しかし、新たに導入されたLE(ローエナジー)モジュールが採用されたことにより、その問題は解消されました。ローエナジー技術を採用したことににより、バッテリーの寿命を減少させるだけでなく、消費電力も減少することに成功したのです。従って、バッテリーの寿命の減少については、今のBluetoothではないといえます。
健康悪化には繋がらない
Bluetoothに関する誤解の2つ目に、健康悪化に繋がるということがあります。しかし、現時点ではBluetoothが発する電波が人体に影響を与えることはないとされています。そもそも日本国内では、使用を認められているTERECという規格で発売しなければなりません。そのため、使用している周波数は約2.4G帯のため、人体の影響にはないといえます。
狭い空間でしか利用できないわけでは無い
Bluetoothに関する誤解の3つ目に、狭い空間でしか利用できないということがあります。Bluetoothはあくまで空間ではなく、距離によって決まります。約10mくらいの距離であれば、障害物や物があっても接続出来る仕様となっております。また、あくまで目安の距離のため、10m以上の距離でも接続出来ることもあるのです。
検出不能のBluetoothが安全と言うわけでは無い
Bluetoothに関する誤解の4つ目に、検出不能なBluetoothは安全ということがあります。しかし、一概に安全とはいえません。なぜならば、検出不能になっていても、最新の技術によって探し出して侵入することができるからです。また、検出不能のBluetoothは、大抵パスワードが簡単になっている傾向があります。そのため、セキュリティ対策をしっかりと行いたいのであれば、検出不能にするのではなく、Bluetoothをoffにすることがおすすめです。
Wi-Fiの接続不良の原因には繋がらない
Bluetoothに関する誤解の5つ目に、Wi-Fiの接続不良に繋がるということがあります。確かに、Wi-Fiと同じように2.4GHzの周波数を使っているため、邪魔をして繋がりづらいと考えることもできます。しかし、実際にはそんなことはありません。なぜならば、Bluetoothも進歩しており、周波数ホッピング方式というものを採用しているからです。周波数ホッピング方式により、空いている周波数を探し出し他のデバイスに邪魔されないような仕組みとなっています。従って、Wi-Fiの接続不良に繋がるということはないといえます。