テレワークと在宅勤務の違いとは? 導入のメリット・デメリットを解説
2021/2/16
近年、新型コロナウイルスなどの影響でテレワークが主流になってきています。
在宅勤務とも頻繁に表現される中でテレワークとの違いはなにがあるのでしょうか。導入メリット・デメリット、導入する上でのポイントも含めてご紹介します。
Contents
- テレワーク・リモートワークと在宅勤務の違い
- テレワークの種類の中の1つに在宅勤務がある
- 多様な人材登用に広がりが生まれる在宅勤務が注目されている
- 在宅勤務を導入する4つのメリット
- メリット1|通勤時間がなくなる
- メリット2|ワーク・ライフバランスの実現により生活の質が向上する
- メリット3|多様な人材登用に繋がり優秀な人材獲得が狙える
- メリット4|オフィスの固定費を削減できる
- 在宅勤務の導入が抱える4つの課題
- 課題1|自宅内に就業スペースを確保しにくい人がいる
- 課題2|一定の費用負担が発生することがある
- 課題3|社内コミュニケーションの減少により生産性が低下する恐れがある
- 課題4|会社側が就業者の労務実態を把握しにくい
- 在宅勤務を導入するポイント
- 自社に適切なツールを導入する
- 成果物で評価しやすい職種から導入していく
- 可能な範囲で手当を支給することで従業員の負担を抑える
- 出社して業務に従事する機会を設定する
- まとめ
2019年4月1日より一部が施行された働き方改革に加えて、2019年春より拡大した新型コロナウイルスの影響により、これまでの働き方が大きく見直されています。このような影響から、数多くの企業がテレワークを推奨し始め、今ではテレワークやリモートワーク、在宅勤務などが耳慣れた言葉となりつつあります。
本記事では、テレワークの定義と在宅勤務におけるメリット・デメリット、導入する上でのポイントをご紹介します。是非、気になる章からご覧頂き知識付けのお役に立てると幸いです。
テレワーク・リモートワークと在宅勤務の違い
敢えて特徴を述べるのであれば、テレワークは国や大企業が、リモートワークはIT企業やベンチャー企業がよく使用する傾向があります。
テレワークの種類の中の1つに在宅勤務がある
それぞれの特徴は下記です。
(参照:https://japan-telework.or.jp/tw_about-2/)
①在宅勤務(=自宅)
自宅にいながら、パソコンとインターネット、電話、ファクスで会社や同僚と連絡をとりながら働く方法。
②モバイルワーク(=外出時)
顧客先などの外出時の移動中に、パソコンや携帯電話を使って働く方法。
③サテライトオフィス勤務(=勤務先以外のオフィススペース)
勤務先以外のオフィススペースでパソコンなどを利用して働く方法。社内LANがつながるスポットオフィス、専用サテライト、数社の共同サテライト、レンタルオフィスなどの施設が利用され、都心にある企業は郊外にサテライトをおき、地方企業は都心部にサテライトを置くケースが多い。
「自社以外の場所」で働くことをテレワークと意味し、働く場所によって名称が変わります。
多様な人材登用に広がりが生まれる在宅勤務が注目されている
自宅で働くことができ、時間の調整がしやすい在宅勤務。障害があってやむを得ず通勤ができない人や就労意欲の高い高齢者、育児に追われる就業者など、従来の移動を必須とする会社勤めが難しかった人も働くことが安易になりました。結果、自宅との距離など物理的な問題で働くことができなかった人々の悩みを解決しました。企業側にとっては、多様な人材を登用できるチャンスが生まれたのです。
在宅勤務を導入する4つのメリット
メリット1|通勤時間がなくなる
今まで通勤にかかっていた時間が丸々活用できるため、その分睡眠や家事、育児などに充てることができ時間に余裕が生まれ、生活の質を向上することに繋がります。
また、電車遅延・満員電車によるストレスから解放されることで精神的負担もかかりにくくなります。
メリット2|ワーク・ライフバランスの実現により生活の質が向上する
肉体的・精神的ストレスからの疲弊がなくなることで、家庭×仕事において満足感を得るようになり、仕事の集中力も上がり生産性が向上します。他にも、時間的余裕からスキルアップのための資格取得の準備に活用したり、趣味に注力できたりと日々を充実させるための時間管理ができます。
メリット3|多様な人材登用に繋がり優秀な人材獲得が狙える
メリット4|オフィスの固定費を削減できる
また、ペーパーレスや電気代・通信費のコスト削減にもつながるため、大手企業はもちろん、中小企業やスタートアップ企業の事業継続性も向上すると考えられています。
在宅勤務の導入が抱える4つの課題
では、対して在宅勤務の導入において懸念されるポイントはなんでしょうか。4つほど、ご紹介します。
課題1|自宅内に就業スペースを確保しにくい人がいる
また、通信の面においても、安定している回線を引くことができていないと業務効率の低下に繋がる可能性があります。
課題2|一定の費用負担が発生することがある
電気代や通信費において、業務上で使用したものか、日常生活で使用したものかの切り分けがしにくいことから、就業者側の負担になるケースが多くあります。従来は、自宅にいなかった時間にも、自宅にいる必要がある為に光熱費の負担が大きくなる可能性があります。また、安定な回線を求めて業務効率のために回線を引くなどした場合、その費用負担を追加になることが考えられます。
一方で、企業側にとっても、チャットルールやWEB会議ツール、労務管理ツールの導入・維持による新たな費用負担が発生することが考えられます。
課題3|社内コミュニケーションの減少により生産性が低下する恐れがある
特に、仕事に慣れておらず不明なことが多数存在している新卒社員や新入社員とっては、業務難航にも繋がり、無力感も感じやすくなります。
課題4|会社側が就業者の労務実態を把握しにくい
これらの問題点を解決するために、計画や報告の提出をデイリーで行わせる・インターネット上の勤怠システム等を整備するなど、労務管理上の環境整備も必要になります。
在宅勤務を導入するポイント
ここからは業務効率を低下させることなく、在宅勤務を導入していく際のポイントについてご紹介します。
自社に適切なツールを導入する
迅速に相談や報告が行えるよう、タイムリーに会話のやりとりが行えるチャットツールの導入や、対面のような雰囲気を再現できるよう、顔を合わせた打ち合わせなどをするためのWEB会議ツール、就業者の勤務状況を把握するための労務管理ツールの導入が求められます。
とはいっても、業種や在宅勤務を行うメンバーの職種およびチームの規模によって、導入すべき適切なツールは変わるため、ツールの取捨選択が必要になります。
成果物で評価しやすい職種から導入していく
事務職やデザイナー、ライター、エンジニアなどは、従業員1人で業務に従事することができ、成果物による人事評価が行いやすい職種であることから、オフィス勤務から在宅勤務への切り替えが安易になります。そこから徐々に導入を広げていくことで、スムーズに全社導入することができます。
可能な範囲で手当を支給することで従業員の負担を抑える
手当てをしっかりと支給し、その目的を通信環境の整備など、明確にすることで、より従業員は高いパフォーマンスを発揮しやすくなると考えられています。
出社して業務に従事する機会を設定する
週に1度や、隔週に1度などで出社をして、表情がみえる対面でのコミュニケーションをとる機会を設けることでモチベーションの向上にも繋がります。自分が行うべき業務のすり合わせなどを行うことで、在宅勤務でも自分が行うべき業務が明確になります。