Teamsの基本的な使い方をわかりやすく解説!特徴やメリットも紹介
Microsoft Teamsはチーム作業に向いているビジネスツールとして知られています。チャット機能に加え、スムーズなビデオ会議への移行や、ファイルの共有も便利です。さまざまな企業が導入を進めるMicrosoft Teamsの特徴や基本的な使い方を解説します。
リモートワークが普及したことで、会議や商談はZoomやGoogle Meetなどのウェブ会議ツールを使って行われることが増えました。そんななか、新たなツールとして利用が広がっているのが、Microsoft Teamsです。どんなツールなのか、解説します。
Microsoft Teamsとは
Microsoft Teams はMicrosoft社が2017年3月にサービスを開始したビジネスツールです。Office 365やMicrosoft 365といった同社のサービスで提供されているExchange OnlineやSharePoint Online、OneDrive、Groupsなどの機能を1つのアプリケーションとして統合したもので、コラボレーションプラットフォームと呼ばれることもあります。とくに複数のメンバーと共同で作業するようなプロジェクトで活用しやすいビジネスツールです。
Microsoft365のコミュニケーションツール
Office 365では従来、Skype for Businessというコミュニケーションツールが提供されていましたが、Microsoft社は2021年7月31日にSkype for Business onlineの提供を終了するとアナウンスしており、Microsoft Teamsへの移行を推奨しています。そのためMicrosoft TeamsはSkype for Businessの主要機能に加えて、スレッド機能や他のツールとの連携といったコミュニケーションを円滑に進めるためのさまざまな機能が実装されています。そんなMicrosoft Teamsの特徴や基本的な使い方を解説します。
無料版と有料版の違い
Teamsには無料版と有料版があり、基本の機能はどちらでも利用できます。違いは、会議の開催時間、参加者の数、録画の有無、そしてファイルストレージの容量などです。有料プランでは1回の会議で24時間まで開催できますが、無料プランでは1回60分までという制限があります。また、有料プランが1回の会議に最大300名が参加できますが、無料プランでは参加人数のMaxが100名となっています。会議の録音・録画については、無料プランでは利用できません。最後にファイルストレージの容量ですが、有料プランでは1TB のストレージが利用できますが、無料プランでは、チームでのファイルストレージが10GBまでとなっています。
Teamsをはじめるには
メンバーとの共同作業で使いやすいと言われるMicrosoft Teamsですが、どのように利用を開始すれば良いのでしょうか?サインアップや導入の仕方をご紹介します。
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パソコンでTeamsをはじめる場合
Teamsには、ブラウザ版とデスクトップ版、そしてスマホアプリ版の3種類があります。そのため、パソコンで利用したい場合には、ブラウザ版かデスクトップ版のアプリをダウンロードします。どちらで利用する場合でもMicrosoftのアカウントが必要になります。
スマホでTeamsをはじめる場合
スマホでTeamsを利用するなら、スマホ用のアプリをダウンロードします。このとき、パソコン版と同じようにMicrosoftのアカウントが必要になります。
招待された場合
Microsoft アカウントから、招待する形でTeamsを利用する方法もあります。アプリから招待する方法のほか、メールで招待する方法もあります。
Teamsの使い方
コミュニケーションを円滑にするビジネスツールとして利用が広がるTeamsですが、どのように使えば良いのでしょうか? ここからは利用する際の手順を解説します。
手順1|Microsoftアカウントを取得してサインアップする
まずはMicrosoft Teamsをダウンロードしてインストールしておきます。サインアップにはMicrosoftアカウントが必要になりますが、MicrosoftアカウントはMicrosoftのさまざまなサービスを利用する際に必要なアカウントです。WindowsのPCを利用している人ならアカウントをすでに所有している可能性がありますが、もし心当たりがない人でもメールサービスのOutlookやオンラインストレージのOneDrive、ゲームサービスのXbox Liveを利用する目的で作成しているかもしれません。アカウントはメールアドレスで登録、もしくは電話番号で登録することができます。Microsoftアカウントを取得してサインアップすれば、すぐにMicrosoft Teamsが使えるようになります。
手順2|チーム・チャネルを作成する
続いて、チームやチャネルを作成しますが、「チーム」とは共同で作業をする人たちが集まる部屋のようなものです。チームは複数、作成することができるため、プロジェクトごとに作成すると使いやすいでしょう。また、このチームの下層に作成するカテゴリーのような集まりがチャネルです。
たとえば、Aというチームを作成し、そこに関わるメンバー全員を招待したとしたら、チャネルは「エンジニア」「マーケティング」「広報」など、部門別にわけると作業がしやすくなります。Aのメンバー全員に連絡したい場合には、チームを作成するとデフォルトで作られる一般チャネルに投稿します。そのほかエンジニアにだけ知らせたいテーマの投稿なら、エンジニアのチャネルに投稿するといった使い方になります。
手順3|メンバーを追加する
チームやチャネルを作成したら、次は該当するメンバーを招待して、追加していきます。サイドメニューからチームを選択し、チームパネルの最下部に表示される「チームに参加、または…」を選択します。なおチームを作成する際に、チームの種類を選ぶことができますが、「プライベート」は参加にアクセス許可が必要で、「パブリック」は組織内の誰でも参加ができるチーム、そして「組織全体」は組織内の全員が自動的に参加できるチームになっています。メンバーの追加では、すでに組織内にメンバーがいる場合には名前で検索して「追加」ボタンを押すだけで完了します。もし組織外からメンバーを追加する場合には、その相手のメールアドレスを入力することで、追加が可能になります。
手順4-1|チャットを使用する
チャットで誰かと話すことを「メンション」と言いますが、特定のメンバーをメンションしたいなら、メンバーがいるチームを選択し、@のあとにメンバー名を入力します。するとそのメンバーが表示されるため、選択し、続けて届けたいメッセージを入力して送信すれば、チャットができます。またチーム内のメンバー全員にメンションを送りたいなら、@のあとをteamと入力し、表示されたチーム名を選択してから続けて届けたいメッセージを入力・送信します。
ファイル共有の方法
メンバーとファイルを共有したいときには、チャネルのメッセージボックスの下にある「添付ファイル」を選択することで可能になります。アップロードしたファイルは、メンバーも閲覧できます。
ミュート設定の方法
チャットからの通知が多すぎると、わずらわしさを感じることがあります。そんなときにはチャットをミュートにすることができます。ミュートにしたい会話の横にある「その他のオプション」を選択すると表示される、 ミュートを選びます。
手順4-2|ビデオ会議を使用する
Microsoft Teamsにはビデオ会議機能とも連動しており、メニューバーにある「会議」を選択し、「今すぐ会議」もしくは「会議をスケジュールする」からビデオ会議を行うことができます。「今すぐ会議」を選択した場合には、すぐにWebカメラが起動し会議名を設定する画面が表れるため、そこに会議名を入力し、「今すぐ参加」をクリックすれば準備完了です。つづいて、参加するメンバーを招待する画面が出てくるので、「会議のリンクをコピー」するか「メールで招待する」を選択します。参加してほしいメンバーがチーム内やチャネルのメンバーなら、コピーした会議のリンクをチャットなどで知らせるだけで、会議に招待できます。Microsoftのアカウントを持っていないユーザーを招待することも可能で、「メールで招待する」を選択することで、ビデオ会議を案内することができます。
画面共有の方法
メンバーとひとつの画面を共有したいときには、まず「コンテンツの共有」ボタンから、パソコンの音声を共有するかどうかを選択します。「画面」というメニューでは、自分の画面上のすべてを表示し、メンバーに見せることができます。「ウィンドウ」なら、開いているウィンドウだけを共有することができます。
ホワイトボードの使用方法
ホワイトボードの機能は、参加者がひとつのキャンバスに自由に書き込みや絵を描いて、それを共有できるというものです。会議の共有トレイにある「共有」のアイコンを選択し、「Microsoft Whiteboard」を選ぶと利用できます。
背景の設定
ウェブ会議の機能として知られる、バーチャル背景をTeamsでも設定することができます。自宅からのリモート参加で自室を映したくない人や、社外秘の情報があり、社内を映せない人には便利な機能です。Teamsで利用する場合ですが、会議の前に設定するなら、まずカメラをオンに変更し、背景フィルターのメニューをクリックします。どの背景を選ぶかは、表示された候補のなかから選択します。また、会議の途中でも背景を変更することができます。上部にあるコントロールボタンのなかにある「…」を選択すると表示される「背景効果を適用する」を選びます。
Teamsを使うメリット
さまざまなチャットツールやビデオ会議ツール、あるいはビジネスコミュニケーションに特化したサービスが登場していますが、そんななかでMicrosoft Teamsを活用するメリットにはどんなものがあるのでしょうか?他のサービスとの違いや利点について解説します。
チャットやビデオ会議で別のツールを使わなくて良い
ビジネスで活用されているチャットツールにはほかにSlackなどがあります。また、ビデオ会議ツールならZoomを使っている企業もあるでしょう。Microsoft Teamsはチャット機能もあり、ビデオ会議の機能も搭載されています。そのため、複数のツールを使い分けることなく、Teams内で完結できるというメリットがあります。
Microsoft365アプリとの連携でファイル共有ができる
仕事でチャットを利用していると、相手やチームのメンバーにファイルを送信したいというケースがあると思います。そのためSlackなどにもファイル共有の機能はありますが、Microsoft Teamsでは同じくMicrosoftのビジネスツールであるWordやExcel、PowerPointなどとの連携に優れており、これらのファイルであれば共有するだけではなく、各ソフトウェアを立ち上げることなく、Teams内で閲覧したり、編集することが可能となっています。もちろんOneDriveのほかGoogle DriveやDropboxといったオンラインストレージサービスとも連携できる点も強みです。
他社との連携が取りやすくなる可能性が高い
Microsoftのソフトウェアはビジネスシーンに強く、多くの企業で利用されています。そのため、Microsoft Teamsを活用している企業が今後は増えていくことが予想されます。Microsoft Teamsを使っている企業同士なら連絡も取りやすく、大規模なプロジェクトでもスムーズに進めることができるはずです。
知っておきたいTeamsの特徴
そのほかMicrosoft Teamsの導入を検討するにあたって知っておきたい、さまざまな特徴を取り上げることにします。
Zoomよりも多くの人数でオンライン会議ができる
リモート会議ツールとして普及するZoomとMicrosoft Teamsの会議機能を比べると、参加できる人数に違いが見られます。Office 365 E3という有料プランでは、最大10,000人が会議に参加することができます。Zoomでは最上位プランのEnterpriseでも最大参加者は500人までです。また、会議の長さの上限はZoomの無料プランが40分以内なのに対して、Microsoft Teamsの無料プランでは60分以内となっています。
ファイルを共同で編集できるという強みがある
ビジネスでの共同作業では、WordやExcel、PowerPointといったソフトウェアで作成したファイルを共有しながら打ち合わせや業務を進めるケースが頻繁にあるでしょう。何度も書き直すうちにマスターがどれだったかわからない、あるいはファイルが行き交うと確認が面倒になることもあります。その点、Microsoft Teamsではファイルを共同で編集することができます。そのため作業にロスが発生したり、無駄な時間が生まれてしまう問題を回避して、効率的に作業を進めることができます。Teamsという名の通り、チームで共同作業するのに向いているツールとなっています。
ランニングコストが発生しにくいため導入しやすい
Microsoft Teamsの良い点は、Office365やMicrosoft 365といったサブスクサービスを利用しているなら、すでにMicrosoft Teamsが契約内容に含まれていることです。他のビジネスツールと契約する場合にはコストが余計にかかってしまいますが、導入コストを新たにかけることなく利便性を高めることができるわけです。また、Microsoft Teamsが含まれているMicrosoft 365 Business Basicは年間契約で1ユーザー/月額540円、Microsoft 365 BusinessStandardで月額1360円、さらに上位のOffice365 E3でも月額2170円とコストパフォーマンスに優れている点も特徴です。
ホワイトボードの活用でプレゼンの質が上がる
最近はビデオ会議を活用したプレゼンも珍しくなくなってきました。Power PointやPDFの資料を画面共有しながら、発表する際にそこにフリーハンドで書き込みを行いながら解説できれば質の高いプレゼンになるのではないでしょうか?Microsoft Teamsのホワイトボードという機能を活用すれば、そういった発表も簡単にできます。
複数のメンバーとの共同作業ならMicrosoft Teamsはひとつの選択肢に
さまざまなビジネスツールが登場しており、特徴もさまざまです。ただできることなら、複数のツールを切り替えながら業務を行うのではなく、ひとつにまとめたいという要望もあるでしょう。その点ではMicrosoft Teamsは有望なビジネスツールのひとつです。複数のメンバーとの共同作業が格段に効率的になります。