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テレワークの普及により増加しているサテライトオフィスとは?導入のメリットや課題を合わせて解説

働き方改革の推進や新型コロナウイルス感染拡大の防止のため、テレワークの導入を検討する企業が増えています。
テレワークの導入が進むにつれて「サテライトオフィス」の注目が高まっています。今回は「サテライトオフィス」導入のメリット・デメリットを解説します。

働き方改革の推進によりテレワークが導入され始めている

働き方改革の推進や新型コロナウイルス感染症の感染拡大の防止のため、テレワークの導入を検討する企業が増えています。
厚生労働省の発表した企業のテレワーク導入状況の推移によると、特に2019年から2020年にかけて大幅に増加しており、約30%以上の企業がテレワークを導入し始めています。(参考:テレワークの動向と課題について

そんな中、企業や団体の本社・本拠から離れた場所にもオフィスを設置し、本社よりも通勤しやすい場所で本社と同様の仕事ができるオフィス「サテライトオフィス」への注目も高まっています。
今回は「サテライトオフィス」に焦点をあて、「サテライトオフィス」のメリットとデメリットを解説いたします。

サテライトオフィスワークはテレワークの種類の1つ

テレワークは働く場所によって3つの種類があります。1つ目が自宅利用型テレワーク(在宅勤務)です。自宅で勤務を行い、パソコンとインターネット、電話、ファクスで連絡をとりながら働く働き方のことを指します。2つ目がモバイルワークです。モバイルワークとは移動中や顧客先、カフェを就業先とする働き方のことを指します。3つ目が今回テーマとするサテライトオフィス勤務です。
サテライトオフィスは、テレワークの種類の1つであり、企業や団体の本社・本拠から離れた場所にもオフィスを設置し、本社よりも通勤しやすい場所で本社と同様の仕事をする働き方を指します。

他のテレワークとの違いは勤務場所が固定されていること

サテライトオフィスを導入するメリット

では、サテライトオフィスを企業が取り入れるメリットはどのような点にあるのでしょうか。ここからはサテライトオフィスを導入するメリットについて解説していきます。
サテライトオフィス勤務と他のテレワークの違いは勤務場所が固定されていることです。自宅利用型テレワーク(在宅勤務)は特定の場所に出社せずとも自宅で従事出来る働き方、モバイルワークは移動中や顧客先など場所を問わず、すき間時間に業務に従事する働き方であるのに比べ、サテライトオフィス勤務はサテライトオフィスという特定の場所に出社する必要がある働き方です。オフィスという特定の場所に出社し、場所が固定されているという点においては、オフィスに出社し働く従来の働き方と類似しています。

メリット1|移動時間と経費の削減

サテライトオフィスを導入する一つ目のメリットに、移動時間と経費の削減があります。サテライトオフィスが設置されることにより、従業員にとっては本社オフィスまで通勤しなくても、サテライトオフィスで本社と同様の仕事ができます。これにより、場合によっては顧客先とオフィス間、オフィスと住居間の移動時間を縮小することが可能になるでしょう。

また、自宅に近いオフィスで従業員が働けることにより、企業側にとっては通勤交通費のコスト削減に繋がります。また、オフィスは交通の便を考慮し都心に設置されることが多いですが、都心に大きなオフィスを構えなくても済めば、オフィス賃料などの固定費を削減することができます。

メリット2|WLBの実現および生産性の向上

サテライトオフィスを導入する二つ目のメリットはWLBの実現および生産性の向上です。
WLB(work-life balance)、ワークライフバランスとは「国民一人ひとりがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる社会」を指します。

サテライトオフィスが導入され勤務地と自宅が近くなることで、育児や介護をする従業員も働きやすくなり離職を防ぐことができます。

また仕事以外の時間が多く取れることで、十分な休息や、スキルアップのための資格取得などに時間を使うことができます。

企業側にとってもワークライフバランスが実現することで、仕事そのものの生産性も向上しやすくなるだけでなく、働きやすい環境を求める優秀な人材を獲得しやすくなるなどのメリットがあります。

メリット3|災害時のリスクを分散することでBCP対策になる

サテライトオフィスを導入する三つ目のメリットは災害時のリスクを分散することでBCP対策になることです。

BCP(Business continuity planning)とは、企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画のことを指します。

サテライトオフィスを都心ではなく地方に設置する場合、一方が災害時の交通網麻痺や計画停電などの実施などにより、通常の業務にあたれなくなった場合でも、もう一方で対応できるようになります。

BCP対策として、地方にサテライトオフィスを導入する企業も増えています。

メリット4|新規顧客の開拓ができる

サテライトオフィスを導入する四つ目のメリットは新規顧客の開拓ができるようになることです。サテライトオフィスをオフィスと異なる場所に設置することにより、これまでエリア外でアプローチできていなかった顧客にもアプローチができるようになる可能性が広がります。

今まで訪問するには距離があった営業先にも行きやすくなり、新規顧客に対して積極的にアプローチをすることができます。また、営業先とオフィスとの移動時間が少なくなることにより、営業職が従来よりも長い時間を外回りに費やすことができ、新規顧客の開拓に時間をあてることが可能になります。

サテライトオフィスの種類と企業事例

サテライトオフィスを導入するメリットについて挙げましたが、実際にサテライトオフィスにはどんな種類があるのでしょうか。企業事例を交えながら解説します。

専用型サテライトオフィスと共有型サテライトオフィスに分かれる

サテライトオフィスには専用型サテライトオフィスと共有型サテライトオフィスの2種類があります。

専用型サテライトオフィスとは、自社のオフィスとしてサテライトオフィスを構え、自社や自社グループ専用の施設として利用できるオフィスのことを指します。自社のオフィスであるため、機器の紛失や社外への情報漏洩のリスクが少ないといった特徴があります。

共有型サテライトオフィスとは、シェアスペースやレンタルオフィス、コワーキングスペースを活用したサテライトオフィスを指します。企業や個人事業主が共同で利用するオフィススペースを利用するため、社内情報の漏洩リスクが高い一方、情報交換会などが開催されており、同業他社の人とコミュニケーションが取れるケースもあります。

都市型サテライトオフィス|富士ゼロックス東京株式会社

サテライトオフィスのそれぞれの種類と、サテライトオフィスを導入している企業の企業事例を紹介します。

まずは都市型サテライトオフィスを導入している富士ゼロックス東京株式会社の事例です。

富士ゼロックス東京株式会社は、地方企業が都心に設置する、または少し都心から離れた都内の企業がアクセスの良い東京駅などにサテライトオフィスを設置しています。

都市型サテライトオフィスの特徴として、地方企業が都心の優秀な人材を獲得できたり、出張などが多い社員にとっては駅から近いところで仕事ができたりするメリットがあります。

東京都に本社がある富士ゼロックスでは「オープンワーク制度」を導入しており、都内14ヵ所や関連会社内にサテライトオフィスを設置することで、社外のシェアスペースを使うことなく、あらゆる場所で同じ労働環境を作ることに成功しています。

郊外型サテライトオフィス|ヤフー株式会社

次に、郊外型サテライトオフィスを導入しているヤフー株式会社の事例です。

ヤフー株式会社は、社員の生活エリアから近いところにサテライトオフィスを設置する郊外型サテライトオフィスを導入しています。郊外に設置することで通勤時間を削減したり、育児や介護をしながら働いたりすることができます。

ヤフー株式会社は都心に本社があるものの、郊外に住居を持つ社員が多いことから地方拠点として設置することで、年末年始や長期休暇で帰省する社員が帰省先で仕事ができることで、交通機関の空いている時間帯に移動ができるようになり、業務効率が改善しました。

地方型サテライトオフィス|株式会社あしたのチーム

最後に、地方型サテライトオフィスを導入している株式会社あしたのチームの事例です。

株式会社あしたのチームは、都心に本社がある企業が、地方に設置する地方型サテライトオフィスを導入しています。

株式会社あしたのチームでは、徳島県に地方型サテライトオフィスを設置。地元で働きたい優秀な人材の獲得に成功し、地方の活性化にも繋がりました。また、サテライトオフィスを都心ではなく地方に設置していることにより、一方が災害時の交通網麻痺や計画停電などの実施などにより、通常の業務にあたれなくなった場合でも、もう一方で対応できるようになっています。

サテライトオフィスの課題

サテライトオフィスのメリットと種類、企業事例について述べてまいりました。メリットの多いサテライトオフィスですが、デメリットもあります。サテライトオフィスが抱える課題について概要を記載します。

社内コミュニケーション機会の減少

サテライトオフィスを導入する一つ目のデメリットに本社間のコミュニケーション機会の減少が挙げられます。サテライトオフィスを設置することで、本社オフィスに出社しなくてもよくなる一方、本社で勤務するメンバーとのコミュニケーション機会が減少することが懸念されます。何気なく顔をあわせる機会が減り、本社とサテライトオフィスの間でコミュニケーションを行うためには、ツールの力を借りる必要がでてきます。サテライトオフィスを導入する際には、滞りなくコミュニケーションを行なえるよう、チャットツールやWeb会議ツールなど、目的に適したツールを導入し、コミュニケーションを仕組み化する必要があります。

労務管理が複雑になる

サテライトオフィスを導入する二つ目のデメリットに労務管理が複雑になることが挙げられます。サテライトオフィスでの勤務が可能になると、本社で勤務する上司や同僚の目が届かない場所で仕事をすることになります。その結果、業務の進捗管理や労働時間の管理が見えづらくなり、複雑化することが考えられます。

社員はオフィスで働くときよりも業務や時間に対する自己管理を意識しなければいけません。場合によっては社員に対する研修や、ケアも必要になるでしょう。

社内情報の漏洩リスク

サテライトオフィスを導入する三つ目のデメリットは社内情報の漏洩リスクが高まることです。専用型サテライトオフィスを導入する際にはさほど問題になりませんが、共有型サテライトオフィスを導入し、シェアスペースなどを利用したり、複数の拠点で働けるようになったりすると、モバイル機器の紛失や、ネットワーク攻撃、画面の覗き見などによる顧客情報や重要な企業の情報などに漏洩のリスクが考えられます。最適なセキュリティツールの導入や、社員へのリスクマネジメントに関する研修などを行ない、社員の漏洩リスクに対する意識を高める必要があります。

サテライトオフィス導入時のポイント

サテライトオフィス導入のメリットとデメリットを述べてまいりました。ここからはいよいよオフィス導入時のポイントについて述べていきます。

アクセスの良いところへ設置する

サテライトオフィス導入時の一つ目のポイントはアクセスの良いところへ設置することです。
サテライトオフィスを導入することで自宅からオフィス、営業先からオフィスなどへの移動時間を短縮できると述べましたが、そのためにはサテライトオフィスをアクセスの良いところへ設置する必要があります。なぜなら、そもそもアクセス悪いところに設置をしても、立ち寄りにくくなってしまい、移動時間の削減につながらない、社員が使用しないサテライトオフィスになってしまうからです。

仮に郊外に設置する際にも生活している社員が通いやすい場所へ設置することでサテライトオフィスのメリットを享受できるでしょう。

コミュニケーション機会を充実させる

サテライトオフィス導入時の二つ目のポイントはコミュニケーション機会を充実させることです。

先ほど、サテライトオフィスを導入するデメリットの一つとして本社間のコミュニケーション機会の減少を挙げましたが、このようなデメリットへの対策の一つとしてもコミュニケーション機会を充実させることはとても大切です。物理的な距離や自然と顔を合わす機会が減ってしまう以上、オンラインでコミュニケーションを取りやすい環境を少しでも整えることが必要でしょう。チャットツールやWEB会議システムを導入することにより、タイムリーかつ適切にコミュニケーションが取れるよう環境整備を行うと、デメリットに対する対策にもなるでしょう。

コンプライアンスの強化やセキュリティ対策を進める

サテライトオフィス導入時の三つ目のポイントはコンプライアンスの強化やセキュリティ対策を進めることです。

こちらも先ほど述べた、サテライトオフィスを導入するデメリットに対する対策です。情報漏洩のリスクを少なくするため、研修の実施などにとって社員のリテラシーを高める機会を設けたり、ウイルス感染などからモバイル機器を守るために、セキュリティ対策のソフト見直しをしたりするなどの対策を会社として導入前に行うことが必要でしょう。コンプライアンスの強化やセキュリティ対策は社員一人ひとりの意識も大切なので、社員一人ひとりにしっかりと浸透しているかを測りつつ行うことが大切です。

まとめ

テレワークの導入によるメリットとデメリットを「サテライトオフィス」に焦点をあてて解説いたしました。自宅からオフィス、営業先からオフィスなどへの移動時間と経費の削減ができる、ワークライフバランスの実現および生産性の向上が見込める、災害時のリスクを分散することでBCP対策になる、新規顧客の開拓ができるなど企業にとっても社員にとってもメリットが多くある一方で、本社間のコミュニケーション機会の減少、労務管理が複雑化、社内情報の漏洩リスクなどデメリットもあります。デメリットに関しては対策を行うことで改善し、快適なリモートワークを実現しましょう。

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